食生活に不可欠な「惣菜」のスペシャリスト
惣菜管理士とは、より質の良い惣菜の提供をめざし、製造・販売・流通に関する知識を身に付ける事を目的とした、農林水産省認可の民間資格です。
惣菜はデパートやコンビニなどで売られている身近なものです。「デパ地下」が一般的になるなど、今や惣菜産業は、一大産業へと成長しています。
惣菜販売に関する経営者や従業者、そして消費者として接する機会の多い惣菜の知識は、仕事・私生活において大切なものです。
特に近年は、食の安全が広く叫ばれており、健康や食育のための知識が求められています。
今回は、この惣菜管理士の資格について紹介します。
試験概要
試験レベルは1級から3級あり、資格を取得するためには、資格試験の合格以外に、養成研修、通信教育をパスしなくてはいけません。
8月から翌年7月まで、長丁場の資格取得期間になります。
また、養成研修に終了すると、その年含め、4年間の資格試験受験資格を得ることが出来ます。
試験内容は、3級は家庭料理にも通じる、比較的難易度低目な試験ですが、2級になると経営レベルの知識も含まれてきます。
受験資格 | 【1級】 ・2級惣菜管理士合格者 【2級】 ・3級惣菜管理士合格者 ・管理栄養士取得者 【3級】 ・惣菜の製造・販売・流通に関する業務経験者・従事者 ・栄養士、調理師、その他準ずる資格を有する者 ・大学、短大、専門学校において食品・栄養に関する学部・学科修了者 |
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受験日程 | 【養成研修】 8~9月 【通信教育】 10~翌年4月 【資格試験】 7月 |
受験会場 | 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、岡山、福岡 |
受験費用 | 【6科目受験】 15,000円 【5科目受験】 13,000円 【4科目受験】 11,000円 【3科目受験】 9,000円 【2科目受験】 7,000円 【1科目受験】 5,000円 |
試験内容 | 通信教育・養成研修の修了後、筆記試験に合格する必要があります。 【1級】 惣菜工場のHACCP管理、冷凍食品技術、応用栄養学、食品の官能検査、労働と安全、食品工場経営論、など 【2級】 食品規格及び表示基準、惣菜工場の衛生管理I、食品衛生と微生物、食品添加物、原材料の貯蔵と加工食品の保存、食品の包装、など 【3級】 惣菜概論、食品の衛生と安全、食品の原材料と取り扱い方、惣菜の調理加工、食物と栄養、食品関連の法律、など |
合格率 | 【2012年】 88.5%(全体平均) |
公式サイト | 一般社団法人 日本惣菜協会 |
就職先は?
資格は、食品・食材系メーカーやデパート、調理師、栄養士など、食に関する仕事に携わる企業に幅広く認知されています。飲食店やお弁当屋さんなど、独立開業にも役立つでしょう。
また、試験合格者の企業名が、毎年「惣菜産業新聞」などに公開されています。
主な試験合格者の勤務企業(2010年、日本惣菜協会発表)
キリン協和フーズ(株)、テーブルマーク(株)、(株)J-オイルミルズ、(株)マルハニチロ食品、(株)マルハチ村松、(株)マルハニチロ水産、トオカツフーズ(株)、(株)ヒライ、日本ハム(株)、国分(株)、など
参考:惣菜管理士合格者過去最高の2,818人 – 社団法人・日本惣菜協会(PDF)