牛乳のストレス解消に最適な2つの成分
昔から、ミルクはイライラに効くと言われていきました。
これまで都市伝説の様に言われていたこの説ですが、最近の研究により牛乳に含まれる2つの成分がストレスに効果がある事が判明しました。
その、成分とは『トリプトファン』と『カルシウム』。
心を落ち着かせる『トリプトファン』
トリプトファンとは、体内で作る事ができない必須アミノ酸の1つ。
この物質が体内に取り込まれると、脳内ホルモン『セロトニン』が生成されます。
ストレス解消にはこのセロトニンが欠かせません。
足りないと「うつ」になるセロトニン
別名:幸せの物質とも言われ、精神の安定には欠かせないセロトニン。
うつ病患者はこのセロトニンの量が少なく、抗うつ剤の薬にはセロトニンを増やす成分が含まれています。
そして、セロトニンは体内にあるトリプトファンを材料として作られます。
セロトニン自体は体内で作ることが出来ても、その材料は食事から摂取する以外に方法はありません。
カルシウムは抗ストレスホルモンを作る
もう一つ、重要な働きをするのがカルシウム。
私たちは、ストレスを感じると副腎から抗ストレスホルモン『コルチゾール』を分泌します。
そして、コルチゾールの生成には、このカルシウムが欠かせません。
「イライラした時はカルシウムをとれ」というのは、科学的に理にかなった方法だったのです。
牛乳のパワーを引き出すバナナの力
心を落ち着かせ、ストレスに対抗する『セロトニン』と『コルチゾール』。
しかし、「トリプトファン」と「カルシウム」だけでは、この2つを作ることが出来ません。
セロトニンには、トリプトファンの他に「ビタミンB6」。
コルチゾールには、カルシウムの他に「マグネシウム」が必要になります。
この「ビタミンB6」と「マグネシウム」を、1度に取れる食材が『バナナ』なのです。
バナナミルクで、幸せ物質と抗ストレスホルモンをドバドバ作るレシピ
作り方は簡単。
・200ミリリットルの牛乳と1本分のバナナをミキサーにかけるだけ。
ミキサーを洗うのが面倒なら、フォークなどで潰しても構いません。
甘さが足りない時は、腸の負担が少ないハチミツをお好みで入れても良いでしょう。
吸収の早いハチミツのブドウ糖は、スムーズにトリプトファンを脳内へ運んでくれます。
さらにトリプトファンを取りたい時は「きな粉」「黒ゴマ」「ヨーグルト」を入れると、美味しいうえに摂取量もふえます。
牛乳は不眠さえも治してくれる
幸せを伝達する物質として紹介したセロトニンは、昼の姿。
実は夜になると、セロトニンは分解されは「メラトニン」へと変化するのです。
多くの人が、ストレス解消に「寝る事」を推すように、睡眠は有効な手段です。
しかし、ストレスが溜まり過ぎると、寝つきが悪くなり、熟睡ができなく、余計にストレスが溜まる。
この悪循環を経験した人も多いのではないでしょうか。
天然の睡眠薬『メラトニン』
メラトニンは、体が眠りに入る準備をしてくれる物質。
具体的には、「体温の低下」「副交感神経を優位に」「脈拍をゆっくりとする」効果があります。
特に、人は体温が下がった時に眠気を感じるので、メラトニンの働きは自然な睡眠をもたらしてくれます。
コルチゾールは睡眠中に作られる
抗ストレスホルモンとして紹介した「コルチゾール」。
これは腎臓の上にある副腎という場所から分泌されるのですが、ストックできる量が限られています。
つまり、日常的にストレスを受けていると、コルチゾールはすぐになくなってしまい、ストレスに負けてしまうという事です。
カルシウムとマグネシウムを材料とするコルチゾールですが、一番多く作られるのは寝ている間なのです。
牛乳の3つの力でストレス解消
1・『セロトニン』による精神の安定
2・抗ストレスホルモン『コルチゾール』の生成。
3・『メラトニン』による睡眠導入
1杯のミルクには、これだけの効果が隠されていました。
もしも、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロして眠れない、という場合もあるでしょう。
そんな時は、青汁の原料である「ケール」。きな粉や納豆といった「大豆製品」。ヨーグルトやチーズなどの「乳製品」にもトリプトファンは含まれています。
一日で溜まったストレスとスカッと解消し、気持ちよく目覚める為に、寝る前に1杯のバナナミルクを習慣化してはいかがですか。