『朝』に『外』を『ウォーキング』する
セロトニンを効率的に増やすには、『時間』と『光』と『リズム』に気を配らなければなりません。
その3つの効果を最大限に引き出すのが、
『朝』に『外』を『ウォーキング』する方法。
それでは、セロトニンと『時間』・『光』・『リズム』の関係について、詳しく説明します。
【時間】セロトニンは朝に作られる
幸せホルモンと紹介される事が多く、精神安定の面が強調されがちなセロトニン。
しかし本来の役割は『自律神経のバランスを取り、脳を覚醒させる』事にあります。
セロトニンは寝起きが一番多い
その為、最もセロトニンが活発になるのは『起床した直後30分間』。
すっきりと目覚める事ができるのはセロトニンのおかげ。
だからこそ、『朝』という時間がポイントになります。
【光】セロトニンは太陽光に反応して分泌される
セロトニンが分泌される(体が朝と認識する)条件の1つが、2500ルクス以上の光を浴びる事。
室内灯では2500lxに足らない
光の強さは「ルクス(lx)」という単位で表されます。
JISが規定する明るさの目安では、「リビングで人が集まる時は150lx~300lx」。「書斎で、読書や勉強を行うには、500lx~1000lx」とされており、2500lxには全く足りません。
一方、太陽光を調べてみると、「日中の直射日光が100,000lx」。「曇っている日でさえ5,000lx」と十分な明るさがある事が分かります。
つまり、2500ルクス以上の日光を浴びるには『外』へ出る必要があるという事です
【リズム】セロトニンはリズムよく体を動かす事で増える
一定のリズムを刻み、体を動かせるのであれば「ウォーキング」にこだわる必要はありません。
例えば、ジョギング、サイクリング、スクワット(森光子さん、黒柳徹子さんが実践)、階段の上り下りでも効果があります。
それ以外でも、呼吸や咀嚼にすらセロトニンを増やす効果があります。
最低15分の継続が必要
ただし、セロトニンが活性化され始めるのは、運動を始めて5分後。ピークとなるのは20分~30分後。
つまり最低でも15分は継続しなければ、必要なセロトニンを確保できないでしょう。
長く続けるには、体への負担が少ないウォーキングが最適です。
さらに“効率的に”セロトニンを増やす方法
セロトニンの分泌される量は、ちょっとした工夫でさらに増やす事が出来ます。
音楽を聴く
同じ時間ウォーキングをしても、集中しているかどうかでセロトニンの分泌量は大きく変わってきます。
音楽には、外からの刺激を少なくし集中しやすい環境を整えると共に、一定のリズムを刻みやすいという効果があります。
足と呼吸のリズムを合わせる
歩くリズムで『2回吐いて、2回吸う』という呼吸を繰り返します。
この4回で1呼吸のリズムは、ウォーキングやジョギングで効率よく酸素を取り込む呼吸法の1つ。
多くの酸素を取り込みますので、体内の脂肪が燃えやすくなるという効果までついてきます。
コツは苦しくない程度で無理をしない事と、『吐く』事を意識する事。
普通に呼吸していると、体の中には古い酸素が残っています。
意識して息を吐く事で、古い酸素をだし、常に新鮮な酸素が体内にある状態を作ります。
大豆製品や乳製品を食べる
セロトニンを作るにはトリプトファンという必須アミノ酸が必要ですが、これは食事から取るしかありません。
成人が1日に必要とする量は、体重1kgあたり2mg。体重60kgでは120mgが目安です。
食品から摂取する場合、納豆1パック(40g)で97mgと足りませんが、牛乳をコップ半分(100g)取るだけで(42mg)、合計139mgになりますから、意識すればそれほど難しくはないでしょう。
セロトニンを増やせば夜もぐっすり
脳を覚醒させるセロトニンですが、分解されれば快眠物質「メラトニン」に変化します。
つまり、たった15分のウォーキングにはストレスをへらし、気持ちよい目覚めと心地よい眠りをもたらす効果があるという事です。
会社やバイトあるいは学校に行きたくないと、ギリギリまでベッドの中にいる事は、せっかくのストレス解消チャンスを自ら投げ捨てている事に他なりません。
幸せホルモン『セロトニン』をドバドバ増やしてストレスに打ち勝つために、15分の早起きをしてみませんか?