うつ病を予防する“幸せ物質”セロトニンを増やそう!|トピックスファロー

  • フォークラスのライター募集
2013年5月8日
うつ病を予防する“幸せ物質”セロトニンを増やそう!

「幸せ物質」とも呼ばれるセロトニンは、うつ病予防にも効果的な、大切な成分です。 ストレスに強い心と体を作るために大切なセロトニンを生成するためにはどうすべきか、詳しく紹介します。

企画やWEBサイト製作までも手掛ける、ライターもどき
  

幸せ物質「セロトニン」を生み出そう!

人間の脳ネオン管によるイメージ

Photo by dierk schaefer

ストレスに強く、”幸せ物質”なんて呼び方もされる事もある「セロトニン」。
近年テレビをはじめとしたメディアにも取り上げられる機会があり、知名度も上がっています。
こちらではセロトニンとはどのようなものなのか、どのような効果があるのか、そしてどのようにして取り入れていけばいいのか、詳しく紹介します。

セロトニンとは

セロトニンとは人間の精神面に大きな影響を与えている神経伝達物質で、「ノルアドレナリン」「ドーパミン」と並んで「三大神経伝達物質」と呼ばれるなど、大変重要な役割を果たしています。
このセロトニンがしっかり分泌されていると、落ち着きや心地よさなど、満足感を感じることができます。反対にセロトニンが不足している状態だと、イライラやモヤモヤ、ストレスなど精神バランスが崩れてしまい、最悪はうつ病へ発展する場合があるのです。

セロトニンは主に小腸存在しますが、全体の約2%ほどが脳内に存在しており、この脳内にいる2%のセロトニンが、精神に大きな影響を与えるのです。
このセロトニンをバランスよく分泌することができれば、毎日リラックスした、幸せな気持ちで過ごすことができるのです。

なぜセロトニンが減るのか

セロトニンが減少する代表的な理由として、以下のようなものがあります。

慢性的なストレス

慢性的なストレスを感じることで、脳内にはノルアドレナリンが大量に分泌されます。
ノルアドレナリンは「闘いのホルモン」とも呼ばれており、ノルアドレナリンが分泌されることで、体に様々なストレス反応をおこし、強い影響を与えます。

セロトニンは、そのノルアドレナリンによって出た影響を元通りにする働きがあり、その働きによってセロトニンが消費され、その結果、セロトニンの数が減少してしまうのです。

夜更かしによる昼夜逆転生活・朝日を浴びない

セロトニンを増やす方法の1つとして、朝日を浴びることが推奨されています。
朝日を浴びることでセロトニン系の神経が活発になり、セロトニンが大量に分泌されるのです。
しかし夜更かしで朝起きられないと朝日を浴びる機会が少なくなり、神経の活動も弱まってしまいます。

運動不足

運動がストレスへの耐性を高めてくれると言われていますが、その要因はセロトニンが分泌されやすくなるからです。
運動することによって筋肉が動かされポンプ代わりとなり、身体全体の血流が良くなります。脳の血流も同様で活発になり、その結果セロトニンの分泌が促されるのです。

セロトニンを増やそう!

セロトニンを増やすことができれば、ストレスに強い身体を作ることができます。
皆さんも以下のような方法でセロトニンを生成・分泌し、うつ病予防を始めましょう。

規則正しい生活

木漏れ日

Photo by fdtate

セロトニンは日中の明るい時間に多く分泌される物質です。なので、毎朝しっかり起床し、カーテンを開けて太陽の光を浴びるようにしましょう。
ホルモン分泌のスイッチとなるのが、朝の起床時の日光なのです。
また、「夜暗くなったら眠り、朝明るくなったら起きる」という規則正しい睡眠リズムを作ることで、セロトニンと同時に睡眠ホルモン「メラトニン」の生成にも繋がるのです。

食事

バナナ

セロトニンは必須アミノ酸の1つ「トリプトファン」から産生されます。トリプトファンは体内で生成されることのないものですので、食事で摂取していきましょう。

トリプトファンを含む主な食材(100gあたり)
バナナ 10mg 豆乳 53mg
牛乳 42mg ヨーグルト 47mg
プロセスチーズ 291mg ひまわりの種 310mg
アーモンド 201mg 肉類 150mg
赤み魚 200mg 糸引納豆 242mg

また、トリプトファンだけではなく、その他のカラダの仕組みを助ける食材を摂取することで、より効率的にセロトニンを生成することができます。ですので、以下のような食品も一緒に摂取するとよいでしょう。

ブドウ糖

ブドウ糖は脳のエネルギーになります。脳の働きを良くするために、定期的にブドウ糖を脳に取り入れましょう。
ブドウ糖はご飯やパンなど穀物類、果物、イモ類などに多く含まれます。

ビタミンB群

ビタミンB群は神経系統の機能に作用する重要なビタミンです。また、その中でもビタミンB6はトリプトファンの代謝に必要な成分で、うつ病とも強い関連性があるとされています。
ビタミンB群の中でぜひ摂取しておきたい栄養素は、以下のようなものがあります。

ビタミンB1 ・・・ 豚肉、魚、玄米など
ビタミンB2 ・・・ レバー類、ウナギ、牛乳、大豆など
ビタミンB6・・・ カツオ、サンマ、サツマイモ、バナナ、ニンニクなど
ビタミンB12 ・・・ レバー類、サンマ、イワシ、貝類など

コレステロール

エストロゲン(女性ホルモン)の元となるコレステロールですが、エストロゲンが減少すると、セロトニンも減少する傾向にあります。それが生理時のイライラや、更年期のうつ症状に繋がるのです。
また、コレステロールは体のストレスにも良いとされる「副腎皮脂ホルモン」の原料になります。

コレステロールが多く含まれるのは、いか刺身・車エビ・うなぎなど魚介類、鶏レバー・若鶏もも肉など肉類、さらに卵黄・バターなどにも含まれています。

マグネシウム

マグネシウムは酵素の働きに効果的ですが、酵素は血流を良くする効果があり、その結果セロトニンの生成にも働きがあるのです。ストレスが増えるとマグネシウムが減少し、その結果うつの傾向が出るとされています。

マグネシウムは海藻類、魚介類、豆類に多く含まれているほか、生成されていない雑穀や玄米、黒砂糖などにも含まれています。

運動

走ってる人

Photo by will ockenden

前述の通り、運動不足によってセロトニンの分泌が悪くなります。運動をすることによって脳の血流が良くなり、脳機能を活性化させてくれるのです。
運動の方法も、本格的な方法から、その場で出来る簡単なものまで様々ああります。

有酸素運動

セロトニンを分泌する効果的な運動方法は、有酸素運動です。
ジョギングや水泳など何でも良いですが、まずは軽く週に2回30分程度のウォーキングから始めてみましょう。運動をする時間を取るのが難しい人は、通勤時に一歩手前の駅を降りるなどして歩く量を増やす、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使う、などして、少しでも生活の中に運動習慣を入れるとよいでしょう。

反復運動

反復運動とは、一定のリズムを刻む運動です。
階段の上り下りやスクワットなど、リズミカルな運動をおこなうことで、セロトニンが活性化されるそうです。
実際、国民栄誉賞を受賞した故・森光子さんや、「徹子の部屋」でおなじみの黒柳徹子さんも、スクワットを欠かさず行っていたそうです。スクワット以外にも、歩行や深呼吸、自転車をこぐ、などの方法もあり、5分以上効果があるそうです。

また、上記のようなしっかりとした運動でなくとも、「食事中に良く噛む」や「意識的に貧乏ゆすり」と言った何気ない行動も、セロトニンの分泌に繋がります。

首回し運動

セロトニンは、ほうせん核(縫線核)というところで生成されるそうですが、そのほうせん核は、比較的首の近い所に存在します。
そこを刺激することでセロトニンが分泌されやすくなりますが、その方法が首を回すことです。
首を動かすことで大量の電気信号が伝わって活性化し、セロトニンの分泌に繋がるのです。

著者:渡辺芳樹

企画やWEBサイト製作までも手掛ける、ライターもどき
アイコン
学生時代からライターとして活動。小さな会社に就職したおかげで、ライター以外に、編集からWEBサイト製作など、幅広く経験。現在はフリーランスとなり、いくつかの会社と契約を結んで執筆活動してます。