視能訓練士ってどんな仕事をするの?
視力や視覚などの『見る』機能の障害によって、日常生活が困難になった人をサポートする「視能訓練士」には、以下のような仕事があります。
視能検査
障害の原因をつきとめるために行う視能検査には、一般的な視力検査のほか、圧搾空気を吹き付けるなどして眼球内圧を測定する眼底検査、瞳孔の奥の網膜や視神経を調べる眼底検査、周囲の見える範囲を測定する視野検査などがあります。
これらの検査によって、緑内障、網膜剥離、眼底出血などの眼の異常のほか、糖尿病や高血圧症などの目に障害があらわれる病気が分かります。
視能矯正
両方の眼球が同じ方向を向かない斜視や、ロービジョンと呼ばれる視力が一定値以下の弱視などの、目に障害が起こった人の視機能を回復するため矯正訓練を行います。
訓練にはおもに、眼鏡を使った屈折矯正や、アイパッチで正常な目を覆う遮閉治療、点眼薬の処方などが用いられます。
視能訓練
加齢や眼の疾患、生活習慣病によって視機能に障害が起こった人に対して訓練を行います。見えにく視能をカバーするための補助具の使い方や、残っている視機能を活用するロービジョンケアなどを指導します。
視能訓練士になるにはどうすればいいい?
コ・メディカルと呼ばれる医師の指導の下で業務を行う医療資格の一つの「視能訓練士」は、厚生労働省が認定する国家資格です。
視能訓練士の資格について
視能訓練士の資格を取得するには、毎年2月に東京と大阪で実施される「視能訓練士国家試験」に合格する必要があります。さらに受験するためには高校を卒業後に、文部科学大臣が指定する学校または厚生労働大臣が指定する視能訓練士養成所で、視能訓練士としての知識や技能の3年以上の勉強が必要です。
視能訓練士の難易度
平成25年に行われた第43回の視能訓練士国家試験では、基礎医学大要・基礎視能矯正学・視能検査学・視能障害学・視能訓練学の試験科目のうち、一般問題が129満点、臨床問題が40点満点の合計169満点中、102点以上が合格となりました。
合格率が73.5%だったことから、それほど難易度は高くない資格だといえます。