「通関士」は貿易のエキスパート!
通関士とは、通関業務に関する知識や経験を持った専門家のことで、輸出入の審査に必要な書類を税関に提出するために、通関業者の営業所ごとに通関士を置くことが決められています。
通関ってどんなことをするの?
通関とは、税関への種類や数量などの品物についての申告から、検査、関税などの税金の納入を経て、税関から輸出入の許可を受けるまでの手続きのこと。その中でも、特に申告手続きは法律などの専門的な知識が必要とされるため、手続きを代行する通関業者に業務を委託するのが一般的になっています。
通関士が求められる職場とは?
税関への輸出入の申告の際に必要な通関書類の審査ができるのは国家資格を持った通関士のみ。そのため、もっとも通関士の資格を活かせるのが通関業です。
それ以外には、海外との貿易や輸出入を手掛ける商社や、ワインやチーズ、バッグなどの商品の輸入から販売までを行うスーパーや百貨店などの流通会社、さらに貨物を扱う運送会社・倉庫会社・旅行代理店などの幅広い分野での活躍が期待できます。
「通関士」になるには
通関士の資格の特徴は、何と言っても応募資格がないということ。学歴や実務経験、TOEICなどの語学スキルが問われないことから、誰にでも受けられる資格だといえます。
通関士試験の内容
通関士試験は以下の3科目について、マークシート方式の筆記試験が行われます。
- 関税法、関税定率法その他関税に関する法律および外国為替および外国貿易法(同法第6章にかかわる部分に限る)
- 通関書類の作成要領その他通関手続きの実務
- 通関業法
合格基準と合格率
通関士の試験では、3科目すべて6割以上の得点をとる必要があります。そのため、不得意科目がないよう平均的に勉強を進めることが必要です。
平成24年度の合格率は8.9%だったことから、挑みがいのある難易度は高めの資格だといえます。
試験のスケジュール
通関士試験を受けるためには、受験希望地を管轄する税関で7月上旬から8月中旬まで配布している受験願書を請求する必要があります。試験実施地の詳細はこちらをご覧ください
また、その後のスケジュールは以下のようになっています。
- 願書受付 : 7月下旬~8月中旬
- 試験日 : 10月上旬
- 合格発表 : 11月下旬~12上旬