ビジネスの超基本「PDCAサイクル」を定着させるには|トピックスファロー

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2015年1月28日
ビジネスの超基本「PDCAサイクル」を定着させるには

PDCAサイクルは業務を行うための基本的なシステムであり、多くの企業で導入されている。しかし、浸透しないと悩む経営者は多いようだ。今回は浸透しない原因に迫ります。

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PDCAサイクルを浸透させるには

PDCAサイクル

最もシンプルで基本的なマネジメントシステムであるPDCAサイクル。しかし会社が事業活動をしていくなかで必要不可欠な手法でもあります。

PDCAサイクルというのは品質管理の経営学においてエドワード・デミングとウォルター・シュハートの提唱したマネジメントサイクルのモデル。業務を継続的に改善していくために計画(PLAN)、実行(DO)、点検(CHECK)、改善の実行(ACTION)を何度も繰り返すことです。しかしこのPDCAサイクルを導入したものの会社でなかなか浸透しないと悩んでいる経営者も多いことでしょう。

PDCAサイクルとは

PLAN

まずはじめに計画(PLAN)の重要性についてです。仕事の目標を達成する上で、計画を立てるのは重要なことです。計画を立てるというのはまだ仕事の中身に手を付ける前の状態。いわば準備段階です。ここで大切なのは2つあります。

・仕事の成功が意味するものを理解すること
・成功に導くための正しい段取りを決めること

この2つの条件が揃ってこそ次の段階である実行に進めるのです。サッカーで例えるとゴールにボールを入れると点が取れることを理解し、そのためにどういうパス回しをすると点を取りやすいかをイメージすること。この2つをクリアしないと試合開始のホイッスルが鳴っても身動き1つ取れません。

DO、CHECK

そして計画通りの段取りで目標達成に向けた実行(DO)。その後の点検(CHECK)。ここでは仕事を振り返ってみるのですが、振り返るという意味を履き違えないようにしましょう。ミスを繰り返してしまう原因というのは実はここにあります。終わった仕事の結果がどうだったという大まかなものではなく、もっと細かく仕事の進め方を振り返るようにしないと次に活かすことはできません。

ACTION

実行したことを振り返って、どれだけの気付いたことがあるかがここでは重要です。結果が成功だったとしても、失敗だったとしても、そうなった要因は必ずあるはずなので、その要因をより多く気付くことで次の改善(ACTION)、そしてその次の計画の質が変わってくるのです。

浸透しない原因

このPDCAサイクルが会社で浸透しない原因というのは、社員がPDCAの意味を知っているというだけで、1つ1つの内容を詳しく理解していないから。そしてこのPDCAサイクルでの成果を実感できていないからではないでしょうか。浸透させるためには成果を実感すること、成果をあげるためにはさらに速くこのPDCAサイクルを回転させる必要があります。

計画の数というのはけして仕事の数ではありません。1つの仕事の中にいくつものも目標を作ることでPDCAを速く繰り返すことができます。そうすることで気付くことが増え、改善点も増えるので成果を感じやすくなるのです。1つの仕事に多くの目標を作るためにどれだけ分解できるかが鍵となるのではないでしょうか。

他にもあるPDCAサイクルが浸透しない理由

あらゆる業種の企業でも導入されているPDCAサイクルなのですが、実は合わない企業もあると指摘されています。現場をまったく把握していない会社の上層部が、計画立案をしてしまうという例。上層部の都合の良い計画を、実行の現場に投げっぱなしにしてしまう企業が多いのだとか。そして実行の結果だけを受け取った上層部が点検するのですから、何も気付くことができません。よって改善することは具体案がなかったり的外れなことが多くなってしまうということです。

しかし上層部はしっかりPDCAサイクルをやっている気分ですから、この間違ったサイクルを繰り返していくわけです。自分の職場がこれに当てはまるという人も少なくないのではないでしょうか。まずは社内が風通しの良いコミュニケーションのとりやすい場へと変わることが重要だといえるでしょう。

PDCAサイクルが社内で浸透しない原因というのは、その企業によって異なるようです。

個人でもPDCAサイクル

PDCAサイクルというのは何も企業の業務活動をするためだけのシステムではありません。社内でのPDCAがあるとしても、仕事をしている自分の個人的なPDCAを持つこともできます。なにかをうまく進めたいという場面なら、どんな状況でも利用できるシステムなのではないでしょうか。

それは仕事とは関係のない趣味や恋愛でも当てはまるものです。このPDCAを常日頃、意識するだけで自分を成長させるスピードが上がるものだと思います。

著者:ねじ山ねじ

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兼業ライターとして活動しています。何かの合間にさくっと読めるものを書いてますので気楽に読み流してください。