現代マーケティング理論の基本「4P」と「4C」ってなんだ?|トピックスファロー

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2012年9月14日
現代マーケティング理論の基本「4P」と「4C」ってなんだ?

商業やサービス業において、市場を理解するマーケティングは売り上げを伸ばすためには必要不可欠な概念です。そしてマーケティング理論の基本中の基本となるのが「4C」なのです。4Cとは何を表していてどのような意味を持っているのかを解説していきます。

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現代マーケティング論の基本・4Cと4P

物資のない時代はどんな小さな会社でもそれなりの品質でも商品を市場に出せば飛ぶように売れ、現代の大企業の基盤を作っていったものです。
しかし物があふれた現代では、市場も成熟化していて「商品を出せば売れる」という単純なものではなくなっています。企業は市場の動きや欲求を的確に把握した商品展開を行うことを求められているのです。

市場に沿った商品展開を行うためにはマーケティング理論の基本となる「4C」と「4P」を理解することが欠かせません。

企業・売り手側の「4P」

マーケティング理論における「4P」は、商品の売り手である企業にとって商品の展開をするにあたって熟考しなければならない要素の頭文字をとったものです。

Product(製品)

最初のPであるProductは、製品やサービスなどを表します。これから売り出そうとしているものは何であるのかということを明確にすることが、マーケティングの基本です。

Price(価格)

二番目のPであるPriceは、製品・サービスの値段です。値段が高すぎては買えない客が出るし、値段が安すぎると客は品質に疑問を持つものです。

Place(流通)

三番目のP、Placeは製品の流通経路や販路、棚の並べ方や立地などを示します。どんなに優れた製品やサービスでも消費者が手に取れる場所にないと売れない上に、流通が確保できていなければ売れ行きが好調でも補充が出来ず、在庫を売り切った時点で売り上げが止まってしまうのです。

Promotion(宣伝)

四番目のPはPromotion、つまり広告宣伝のことです。現代における商品やサービスは、消費者が認知しないと「静かなブーム」さえ起らないものです。テレビコマーシャルや新聞・雑誌広告、ネットでの宣伝で商品・サービスを認識してもらうことが欠かせません。

消費者・買い手側の「4C」

売り手側の「4P」は、商品・サービスの販売計画を立てるときに必ず明確にしておかなければならないことですが、買い手側である消費者のことを考えた上で立てなければならないものです。
「4P」に対応する消費者の視点として重要な要素が「4C」なのです。

Customer value(顧客価値)

最初に挙がるCはCustomer valueで、「商品・サービスがどのようなメリットを消費者に提供できるか」ということです。

たとえば新製品として包丁を売り出した時、この包丁を買うことで消費者はどのようなメリットを享受できるかを考えなければなりません。「切れ味がよい」とか「切った食材が刃にくっつかない」とか、「10年研がなくても切れ味が維持できる」というように従来品から買い替えるだけの理由を持たせることが大事なのです。

Customer cost(顧客のコスト)

第二のCであるCustomer costは、「品・サービスを購入するにあたって消費者が負担するコスト」のことです。

商品やサービスを買うためのコストは、何も金銭的なコストだけではありません。商品を売っている店やサービスを提供している場所に行くための時間的なコストも消費者は負担しているのです。

Convenience(利便性)

第三のCはconvenience、利便性のことです。商品・サービスを使うことの便利さ、商品・サービスを購入する際の利便性はどうか、商品は売り切れになってもすぐに入荷するか、サービスを受けられる時間は短くないかといったことを考えていかなければなりません。

Communication(コミュニケーション)

第四のCであるCommunicationは、そのままコミュニケーションという意味ですがプロモーションと対称になるように使われています。

どういうことかというと、宣伝を垂れ流しているだけでは一方通行のメッセージにしかならないものですが、売り手の発信したメッセージを買い手が受け取り納得し応えることで相互通行のコミュニケーションが成立します。

つまり、ただプロモーションを行うのではなく消費者とコミュニケーションを交わすことを考えプロモーションを行わなければならないのです。

マーケティングを無視すると…

市場を形成する消費者のニーズを知ることは、新商品・新サービスを開発するにあたって重要なヒントともなります。
しかし、世の中にはマーケティングを行わず上からの鶴の一声で商品開発したとしか思えない商品やサービスが溢れているのもまた事実です。
マーケティングを無視した商品やサービスは、よほどの好事家でない限り財布の紐を緩めないし、在庫整理のための大幅値下げを行っても売り場の肥やしになってしまうのです。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。