トラリピの基本
トラリピとは、指値と逆指値を同時に仕掛ける自動取引システムの事。
予め、「買値」と「売値」を設定しておけば、後は自動的に取引をしてくれるのですが、これでは他の自動売買システムと変わりません。
では、何が違うというのでしょうか?
トラリピ=トラップリピートイフダン
トラリピとは、『トラップ+リピート+イフダン』をつなげて、略した言葉です。
単語ごとに、もう少し詳しく解説します。
イフダン
現在の価格が100円の時、『もし95円になったら買う(IF)』、そして『110円になったら売る(DONE)』という、設定値に達したら売買をおこなう一連の流れが『イフダン』。
トラップ
そして、その売買を”仕掛け”と考え、『仕掛けを一定の幅で大量に仕掛ける事』を『トラップ』。
リピート
仕掛けが掛かった(取引が終了した)『トラップ』を、『同じ価格で自動で設定し直す事』を『リピート』と呼びます。
レンジ内で動いている間、トラリピは上の取引をずっと続けています。
自分の欲望に左右されず、常にマーケットを監視する必要も、何度も手動で取引をする手間も無い事が、トラリピのメリットとも言えるでしょう。
儲かるコツは『あえて相場を読まない』事
FX失敗者の原因は「突然、変化した流れに乗り損ねた事」よりも、「ロスを取り戻そうと、無茶な高レバをかけて失敗」する人が多い事をご存知ですか?
そして、失敗する人達が相場を読んでいないかと言えば、決してそんな事はないでしょう。
10円の動きではなく、2円×200回の総推移で儲ける
例えば、1ヶ月の高低差が10円あったとします。この高低差を利用できた人は儲ける事ができたでしょうが、おそらく相場に乗れたのは2割から3割のトレーダーだけでしょう。
しかし、そんな中でも大きな動きではなく、もっと小さな値動きは常に起きており、その高低差の合計は400円になる事も珍しくはありません。
10円の高低差と400円の高低差では、どちらにチャンスが多いかは考えるまでもないと思います。
チャンスを逃さない『レンジで稼ぐ』のがトラリピのキモ
細かい動きでは1回500円程度の収支にしかなりません。
しかし、リピートがあるおかげで、同じ価格帯を何度も上下すれば、その回数だけ収益が増えていく事になります。
その為、相場を予想してリスク覚悟で逆張りをするという賭けに出る必要はなく、大負けする可能性が必然的に低くなると考えられます。
もちろんトラリピにだって危険は付き物
低リスクで、一定のレンジ相場で儲けを狙うトラリピ。それでも失敗が無い訳ではありません。
良くある失敗例としては、『現金残高の半分以上を証拠金として投入する』『狭いレンジに多くの注文を出す』といった、リスクを全く考えていない運用は、嘘のような本当の話です。
また、安定したレンジ内で動く事を前提にしているトラリピは、急激な変化に対応しにくいというデメリットもあります。
トラリピに一攫千金は無い
FXと言えば、10万円を6億円に変えた実例もあり、一攫千金夢見ている人も多いでしょう。
しかし、残念ながらトラリピに一攫千金を求めるのは難しいようです。
手間をかけず、少ない利益を着実にあげていくのがトラリピのやり方。
常にロスカットのリスク計算を忘れず、無茶な収益さえ望まなければ、トラリピは資産運用法として有効かもしれません。