ストレスとは何か?
毎日の生活の中で少しずつ、そして確実に溜まっていくもの、それがストレスです。ストレスというものを説明するなら、「外部からの刺激に対して、順応しようとするための体内反応」となります。
人間の身体は、外からの刺激に対して一定の状態を保つことが出来るように調節されています。しかし、外部からの強い刺激を受けると、安定している状態が一時的に乱れ、怒りや悲しみなどの感情を起こします。
そして、それに自律神経なども反応して、乱れた状態を安定させようとします。これがストレスの原因になります。
ストレスには2種類ある
ストレスの原因のことを、ストレッサーと呼びます。このストレッサーには大きく分けて2種類あります。
1.外的ストレッサー
物理的な刺激や、化学的な刺激、生物的な刺激による反応を外的ストレッサーと呼びます。
つまり、自分の身体が直接、外部からの刺激を受けることで感じるストレスの原因のことを、外的ストレッサーと呼ぶのです。
2.内的ストレッサー
外的ストレッサーとは違い、心の問題であることが多いストレスの原因を、内的ストレッサーといいます。心労的刺激や、身体的刺激などが、内的ストレッサーになります。
心労や、不規則な生活などで心に大きな負担となってしまうものが、内的ストレッサーなのです。
普段感じることが多いストレスは、内的ストレッサーによる心因性のストレスです。例えば、人に怒られたり、喧嘩をしてしまったり、認められたいと無理に頑張ってしまったりというような、心的な疲労が蓄積してしまうと、心因性のストレスが発生してしまうのです。
入学や入社、結婚や転勤など、生活の節目に大きなストレスを感じる人が多く、そのときに感じたストレスが原因で、様々な病気を引き起こしてしまう人もいます。
ストレスには3段階ある
ストレスは、3つの段階を追って進行していきます。そのため、この段階を知らないと知らず知らずのうちに手遅れなところまで、ストレスが進行してしまっている可能性もあるのです。
1.警戒反応期
警戒反応期は、ストレスの初期段階です。ストレッサーからの刺激を受けたことを、自分の体内に知らせる時期でもあります。
交感神経は緊張状態になっていて、ショック相と抗ショック相に反応が分かれます。ショック相の場合には、体温や血圧の低下、低血糖、血液の濃縮などが起こります。
2.反抗期
反抗期は、ストレスに耐えながら頑張ってしまう時期です。全身の機能が最も活動する時期で、必死で頑張ろうとします。
3.疲はい期
ストレッサーからの刺激が強くそれが長期にわたると、頑張る力もなくなってしまいます。ストレスに対抗する抵抗力や、病気などに対抗する力が衰えて、病気になってしまうこともあります。
ストレスを知れば、ストレス解消の手がかりになる!
ストレスの事を詳しく解説しましたが、ストレスそのものを知ることは、ストレス解消の手がかりになります。
例えば、「嫌なことを言われたなあ」と思ったとき、次は嫌なことを言われないように頑張ろうとすることはよいことです。しかし、頑張りすぎてしまうと、知らない間にストレスを溜め込み、いつの間にか病気になってしまっていることもあるのです。
ですから、頑張ることも大切ですが、適度に息抜きをすることや、自分の限界を知っておくことは、ストレスから自分を守るためにもとても大切なことなのです。
ストレスを溜めて病気になってしまったとき、そこから回復するのはとても大変なことです。うつ病などは、治すまでに何年もかかってしまうこともあります。
そうならないためにも、病気になる前に自分のストレスに気付いて、そのストレスを解消することが大切です。
好きなことを思いっきりやったり、アロマなどでリラックスすることも効果的です。
自分なりのストレス解消法を見つけて、ストレスと上手く付き合っていくことが、一番大切なことだといえます。