30代でも乳がんが増加している
乳がんは40代以上の女性に多い病気と認識している人も多いのではないでしょうか。
しかし、近年は35歳以上に乳がん罹患者が増加してきているのです。30~64歳の死因、第1位にもなっています。
乳癌になる女性が増加しているにも関わらず、乳がん検診を受ける女性は、決して多くないのだとか。
「ピンクリボン運動」などの乳がん早期発見の大切さを広める活動はよく知られていますが、実際には検診を受けていない女性が多いのです。
早期発見で治療可能な癌なので、命のため、女性のシンボルとも言えるバストを失わないためにも、定期的な乳がん検診が大切です
乳がん検診とは??
その名の通り、乳がんを見つけるための検査です。マンモグラフィや超音波(エコー)で初期の乳がんでも発見することができます。
厚生労働省のがん検診推進事業などで40歳以上が対象となっていることから、乳がん検診は40代になってからで良いと認識している人も少なくないようですが、30代から検診を受けることが勧められています。
マンモグラフィ検査は痛いというのは本当?
マンモグラフィ検査は、乳房を圧迫するので痛みを覚える人も少なくないようです。バストはふくらみがあるので、そのままでははっきりと撮影することができませんが、圧迫板ではさんでふくらみを抑えることによって、はっきりと撮影することができ、乳房の異常を発見することができるのです。
産婦人科での視触診や超音波検査ではダメ?
超音波検査(エコー)での乳がん早期発見の有効性は明確になっていないようです。また、視触診のみでは不十分であるとされています。
現在のところマンモグラフィ検査が、乳癌発見に最も有効であるとされています。
もちろん、確実に乳がんの有無を発見するために、マンモグラフィと併せて超音波検査・視触診検査・問診
を行うことが最も良いとされています。
乳癌検診の頻度は?
乳癌検診は、それほど頻繁に受ける必要はありません。厚生労働省では2年に1回の検診を推奨していますが、年に1度の乳がん検診を勧める声も高まっています。
検診の結果はどのように知らされるの??
乳癌の診断には、乳がん検診だけではなく、精密検査を受ける必要があります。乳がんの可能性を否定できないしこりや石灰化などが乳房に認められた場合には、精密検査を受けることになるのです。
精密検査は、マンモグラフィ・超音波・視触診による検査をもう一度行うことになります。
また、乳がんの可能性が低くても、(良性の)しこりなどが見つかった場合には、経過観察ということになり、一定期間(3ヵ月や6か月)をおいて、また健診を受けることになります。
乳房のセルフチェックも大切
乳癌の初期症状は乳房に現れます。初期症状が全身症状として現れないため、乳房に注意を払っていなければ気づきにくいことが、発見が遅れてしまう原因とも言えるでしょう。
乳房に注意していれば気づくことのできる癌なのですから、セルフチェック次第で発見を早めることも可能なのです。
乳癌になると、しこりができるほか、皮膚がくぼんだり、ひきつったりします。腕を上げた状態でバストを鏡でチェックすることが大切です。
また、しこりは異常だとすぐわかるほどのしこりになる場合が多く、定期的にバストのチェックをしていれば、しこりの有無に気付くことができます。
しこりになる前の早い段階での発見、セルフチェックだけではわからない部位の乳がん発見などには、セルフチェックだけでは不十分ですから、乳がん検診と併せて行うことが有効です。