環境を変える
まずは寒くならない、熱を逃がさないように環境を整える事から始めましょう。
とりあえず前準備『エアコンの設定温度を20℃に変える』
冬場の設定温度は23℃になっている場所が多いそうです。まずはこの設定温度を20℃に変更しましょう。
エアコンを使う事に抵抗を覚えるかもしれませんが、ウォームビズの基本コンセプトは”過度な暖房器具に頼らない”です。無理をしても続かなければ意味がありません。
『空気を循環させる』
扇風機を使って、空気を循環させましょう。
暖かい空気は軽く、部屋の天井付近に溜まってしまいます。そのままですと天井と床付近とで温度差が生じ、天井近くのエアコンは20℃で運転を止めても、下にいる私たちは寒いという状況になりかねません。
空気を循環させることで、部屋の温度を均一化します。
『日光をうまく取り入れる』
日が高い日中はカーテンやブラインドを開け、室内に太陽光を取り入れるようにしましょう。
逆に夜は窓から熱が逃げてしまいますので、カーテンを閉めます。
ちなみに温かい空気の50%は窓から逃げていきます。
カーテンは床ギリギリまで届くサイズの物を使用すると、保温効果が最大になります。
『エアコンの風を直接浴びない』
風を直接浴びると、体温を奪われる事があります。
また温かい風を浴びる事で熱くなりすぎるような事も起こりえます。
体温の調節が難しくなりますので、直接風を浴びないようにしましょう。
『熱が逃げるのを防ぐ』
扉はこまめに締めて熱が逃げないようにします。
大きな開口部があると、熱はどんどん逃げてしまいます。ドアなどを開けっ放しにしないようにしましょう。
またドアがなく閉めることが出来ないなら、パーテーションで区切るだけでも高い効果を発揮してくれます。
『湿度をちょっと高くする』
湿度15%は体感温度1℃に相当すると言われています。
夏場に同じ気温なのに、湿度によってずいぶんと快適度が変わってくるのと同じです。
特に冬場は乾燥しやすいので、部屋に加湿器や植物を置くなどして乾燥対策に取り組みましょう。
湿度を上げる事で、風邪の予防にもなるので一石二鳥になりますよ。
体を温める
環境が整ってきたら、今度は体を温めていきます。
室温20℃の中、何もしないとやはり寒いですからね。
全ての基本『重ね着をする』
今までの服装より、もう一枚だけ重ね着をしましょう。
カーディガンを1枚羽織るだけで、体感温度が2.2℃も上がるというデータがありますよ。
『ひざ掛けを使う』
ひざ掛けを使うだけで体感温度が2.5℃もアップします。
下半身は冷えやすいものです。とりわけ皮膚の薄いひざは周りの体温より低い状態にあり、脳も「ひざは冷たいもの」と認識しています。
これを逆手にとり、冷たいひざを温める事で、脳に体全体が温かいと勘違いを起こさせることが出来ます。
そうなると末端にある血管が広がり、血流が良くなって本当に温かくなるというのです。
またひざ裏には足先まで血液を送る太い血管がありますので、その場所を冷やさない事も重要になってきます。
『本当に寒い時は首を温める』
上手に血液を温める事が、体を温かくするコツです。
そこで薄い皮膚の下に太い血管が通っている首にマフラーやスカーフを巻く事が重要な意味を持ってきます。
首にマフラーなどを巻く事で、多くの血液を一度に温めることができ、その保温された血液が体中に行き渡りますので、結果として全身ポカポカになるという訳です。
また煙突効果により、服の中の暖かい空気は首元から外に逃げていきます。
その空気を逃がさない為にもマフラーやスカーフは活躍してくれるでしょう。
『お腹周りも重要ポイント』
腹巻は最高のウォームビズグッズです。
人が温度を感じるセンサーは腰にあると言われています。
それは研究によっても解明されており、腰が冷えると体全体の血管が収縮してしまい全身の血流が悪くなって、さらに冷え性を誘発するという悪循環に陥ってしまいます。
さらにお腹には寒さに弱い肝臓と子宮がありますよね。
この二つの臓器を温める事は、冷え症を解消する為に病院でも積極的に行われている方法です。
つまり腰とお腹を同時に温める腹巻は、ウォームビズには最適のアイテムという訳ですね。
『取り合えず運動してみる』
筋肉は人にもともと備わっている発熱器官です。
脂肪は熱を逃がさないのに対し、筋肉はエネルギーを消費して熱に変えます。
運動する事で血液の流れもよくなりますし、何よりダイエットにも効果的。
寒い時こそ、外に出て走る事が一番の節電になるのかもしれませんね。
ウォームビズは工夫次第
体を冷やすクールビズと違い、体を温めるウォームビズは重ね着をするだけで簡単に始めることが出来ます。また工夫次第では高価なエコグッズも必要ありません。
寒くなったと感じてきたら、エアコンの温度を上げる前に、ウォームビズを思い出してあげてください。