【第1回】20歳でやるべき「20年の棚卸し」ハウツーの自己分析は、意味がない|トピックスファロー

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2015年9月4日
【第1回】20歳でやるべき「20年の棚卸し」ハウツーの自己分析は、意味がない

あなたの20年間10点満点でツイてる(ラッキー)度は何点ですか? せーの、で出してほしい。直感で。

経営コンサルタント
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20歳で成人とはよく言ったもので

20歳でちょうど就職活動の準備を始めて、資格の勉強をしたり、インターンを始めてみたり。
成人式?
20歳なんてまだ学生だ!とかいうけれど、20歳≒成人はかなりいい線いってると思う。

今まで「学校」という制限された社会から、自己責任の本番、経済社会への準備を始めることになる。
周りの大人たちに守られてきた環境から、自分で就職すべき企業を探したり、自分の人生のキャリアプランを真剣に考える。
私も10年以上前なので多少記憶も薄れたが。

今の世の就職活動中の大学生は自己分析などをして、自分に合った職種を探したりしている。
正直言うと、私はかなりひねくれた学生だった。
真面目に自己分析など行わず、アルバイトをしていた塾業界へそのまま社会人として就職することになった。
自己分析?そんなことして、何になるんだくらいの勢いで、自分のことは今の自分が一番よく知っている、やりたいこともわかってるし!というたいそう生意気な学生だったのだ。

周りの友達が何十社へもエントリーシートを出して、企業説明会に参加したり、面接対策をしている中で、私はたった5社程度に就職活動しただけで、とある学習塾へ就職を決めてしまった。
周りの友達はかなり大手企業に就職したり、誰が聞いても知っている!という企業に苦労しながらも内定を獲得するなか、私は学生時代の4年間、アルバイトしていた学習塾業界から5社、エントリーシートを出して、4社内定。そのうち1社に就職をきめるという2、3か月の就職活動期間だった。
ちなみに、アルバイトをしていた塾にそのまま就職したわけではないことを、名誉のために付け加えておきたい。

こうして私は、学習塾業界でも大手企業でもなく、誰も聞いたこともないような中小企業に就職することになった。
みんなと同じリクルートスーツを聞いて、あくせく就職活動をするのは嫌!というのが、今考えてみると本音だったと思う。

学生時代は時給1300円+リーダー給をもらいながら、学生としては扶養を超えそうになるくらいのアルバイトへの熱の入れようだったので、学生時代に学業そっちのけでやりがいのある仕事に出会えたという部分もある。
しかし、塾業界というのは、授業は夜。その後、生徒フォローからデスクワークという夜型のビジネスモデルで結婚・出産という女性ならではの人生の分岐点で、正社員として勤めることが難しくなった。
結婚して退職。

子供が生まれるまでは、家事をしながら手早く稼ぎたいという気持ちで家庭教師のアルバイトをすることになった。
最初は登録制だったが、次第に個人で受けるようになり、紹介が紹介を呼び、知らぬ間に時給5000円まで跳ね上がり、今だからいうが無申告でいい収入になった。

生徒が第一希望に合格すれば、思わぬ臨時収入もある。
第一子出産2週間前までこんなペースで仕事をして、子供を出産。
さすがに子供がいて、夜の時間帯に家庭教師は無理だろうということで、その後色々な試行錯誤と有難いご縁で、今のコンサルタント業界で8年目を迎え今に至り、33歳ゾロ目というかなり場当たり的なキャリアである。

私事で、かなり遠回りをしたが、これは半分は失敗で半分は正解だと思う。

ハウツー自己分析ではなく「棚卸し」を

世の中の学生が行っている自己分析など、実は全く当たっていない可能性が高い。
あれは自己分析ではなく、面接対策、ハウツー的なものである。
だからあえて、自己分析とは言わず「棚卸」という言葉を使っていく。

今も採用面接で自分自身の強みや弱みを台本通りにお話してくれる学生にも沢山会うが、どこかつまらない。
それって、客観的にどうなの?

学生のテニスサークルでの経験談からの自分の強みなんて聞きたくないんだけど?っていうか、そのテニスサークル強いの?なんだ強くないんだ。そんな強くないチームのリーダーなんて結果だしてないんだからダメじゃん。っと内心では思っている。
自分がおろそかにしたので、学生の方が、どんな本やツールで自己分析をしているのかわからないが、面接用の話法・ネタみたいなものはいいから、ハウツー自己分析ではなく、棚卸をしてほしい、もっとリアルに。

棚卸しというのは、要は在庫の確認、時価引き直しである。
自分の20年間を振り返ってみる。
20年間の在庫を整理していく、それが棚卸である。

そして、不良在庫が混じっていないか?
フランス語検定3級とか(私が仏文だったので、怒らないでほしい)、そんな使えない不良在庫で履歴書をいっぱいにしてはいけない。
勉強したことや取得した資格を見直す、今後どんなスキルや資格の取得が必要か考える。

すごく計画的な響きだが、資格は学生時代の環境によるところが多い(仏文以外の学生がフランス語検定をとったりしない)、就職に有利だからと資格をとることはもちろんいいのだが、スタートとゴールが逆転していることがわかるだろうか?

だから、勉強したことや取得した資格の動機などを後づけで考えたところであまり意味がない。
面接では、聞かれるよね、〇〇学部はなんで志望したのですか?とか。
そこしか受けらなかったからだよ!
とも言えないので、なんとか自分の適性をリンクさせてうまい答えを事前作文するが、そこで考える適正なんて棚卸とは言えない。
要は何が棚卸なのか?

棚卸のスタートはこの質問から始まる。
あなたの20年間10点満点でツイてる(ラッキー)度は何点ですか?
せーの、で出してほしい。直感で。

とある有名な経営者の方が、面接でこれを必ず学生に問うと言う。6点以下は問答無用で不採用だそうだ。あなたは何点だろうか?

不良在庫は自分のネガティブ要因

仮に6点としよう。
残念ながら、先述した経営者の会社では不採用となる。
それは余談として、6点ということは、マイナスしたのは4点であるが、正規在庫は6、不良在庫が4ということ。
ここで正規在庫というか自分の20年うまくいった6部分はとりあえず置いておこう。

不良在庫の4はなんだろうか?
高校受験、大学受験に失敗したのか?
なにか挫折したことがあるのか?
具体的な事柄が思い出されるだろうか。
思い出されなくてもツイてなかったと思われる4点のネガティブ要因は自己責任の実社会に出る前に自分の中で整理しておくべきだ。
それが20歳の時にやるべき棚卸しだ。
不良在庫のネガティブ要因を自分の中で整理して、10点満点に近づける。

ちなみに私は、10点満点中、今も昔も10点だ。
常にツイている。
自分の過去33年間に大変満足している。
チャンスもたくさんあったし、いい人も恵まれて、いつも今が「最高に幸せ」な人間だと思っている。
だから、振り返って思うのだが、私には真の自己分析=棚卸は必要なかった。
そんなことして何になるの?と本能的に思った20歳の私は間違っていなかった。

これは不思議なもので、自分はみんなそうだと思っていたが、周りの友人や飲み会でこんな質問をすると、人によって点数もその理由もさまざまだ。
同じような人生、仮に全く同じ20年を過ごした人間が2人いたとしても点数はまちまちなのた。

これは大変興味深い。

同じ人生を歩んでもマイナス4点のまま実社会にでた人は、就職しても「上司に恵まれなかった」「家庭の事情で」、そして50代60代になっても「自分の人生は機会に恵まれなかった」とぼやく。
10点満点を出したもう一人は、他人が苦労しているね、失敗しているねと思っていても、「自分がやっちゃったことだしね」「自分が選んだことだから」「今の自分ではベストでしょ」と自己肯定全開で、そのまま自己採点10点満点で歩んでいく。

所詮、人生もキャリアも自己採点なので、とても幸せ(笑)なぜ、先の経営者が6点以下は採用しないと言ったか、理由がわかるだろうか。
要は今までの20年、恵まれなかった、ツイていなかったという人は何か自分以外にうまくいかなかった理由を押し付け、ネガティブ4点を引きずって実社会ではさらに過酷な環境だと感じながら生きていくことになる。
働くこともつらい。

学生時代よりも年齢も生まれ育った経験もまったく違うメンバーで会社の仲間として働いて、学生時代20年以上にツイていると思うことは至難である。
10点満点の人は、Ⅱ章へ飛んでいただいてもいいと思う。
この数年間の私のヒアリングした感覚だと平均点8点くらいだと思う。
最低得点で3点という人がいた。3点はかなり飛びぬけて最低得点だ。
私よりも高学歴で、仕事もこなして、結婚して家庭もあった。でもなんか楽しくなさそうだった(笑)
少しでもマイナスがあった人は、一緒に20年の棚卸、次のステップに進みましょう。

旅費を上手に抑えるには

海外旅行に行く際、頭を悩ます要因の一つとなるのが「旅費」です。特に最近は、燃料サーチャージの高騰により、航空券の料金が跳ね上がっています。

空港

私事ですが、先日、家族と旅行に行くために旅行会社を通じて航空券とホテルの手配をしました。行き先はアメリカ方面だったのですが、ホテル代と航空券本体の代金を合わせた金額の4割に相当する金額が燃料サーチャージとして持っていかれていました。

そのことが書かれた明細書を見て、思わず泡を吹いて倒れそうになりました。そんなことはどうでもいいですね、すみません。

このように航空券代の高騰化を受け、今注目されているのが「LCC」と呼ばれる格安航空会社です。
「そんな言葉、聞いたことがない」という人はさすがに少ないとは思います。では、LCCのあれこれについて、お話させていただきます。

そもそも、LCCって何?

LCCという言葉は聞いたことがある、と言う人は多いかと思いますが、それが何なのかを的確に説明できる、と言う人は少ないと思います。「安いってことはわかるのだけど~」ともじもじしてしまうのが普通でしょう。

LCCとは「Low Cost Career」(ローコストキャリア)の略で、日本語に直すと「格安航空会社」です。文字通り、従来の航空会社に比べて、格安の値段で輸送を行っている航空会社のことを総称してこう呼びます。

アメリカやヨーロッパなどでは、国土が広いため、国内間の移動に飛行機を使う機会が日本に比べ格段に多く、早くからLCCは発達してきました。それについて話すと長くなってしまうので、日本においてはどうだったのか、ということについて話を進めましょう。

飛行機

日本においては、2007年にオーストラリアの航空会社・カンタス航空の子会社であるジェットスター航空がLCCとしては初めて定期便の乗り入れを始めました。その後、日本国内でも全日空の出資でピーチ・アビエーションやバニラエアなどのLCCが設立され、またさまざまな国のLCCが乗り入れるなど、LCCが本格的に認知される時代が到来しました。

LCCってどうして安いの?

たいていの人が抱くイメージとして「LCC=運賃が安い」というものがあると思います。私も、街頭で「LCCについてどう思いますか?」と聞かれたら即座に「安い?」と答えてしまうでしょう。

では、LCCの運賃はなぜ安いのでしょうか?それには、以下のような理由があげられます。

使用する機体をすべて統一している

普通の航空会社(専門用語では「レガシーキャリア」というらしいです。以下において、この表現を使いたいと思います)では、就航する路線に応じて、さまざまな機体を使っています。

これに対し、LCCは基本的にすべての路線で同じ種類の機体を使っています。このことにより、「整備にかかるコストを抑えられる」「パイロットのライセンスの管理にコストがかからない」(※)という効果があります。
※パイロットのライセンスは、航空機の種類ごとに発行されます。たとえば「ボーイング737」を操縦するには、そのためのライセンスを持っていなくてはいけません。

座席数を多くしている

LCCに乗ったことがある人ならわかると思うのですが、基本的に座席の配列を一言で表すと「みっちみち」です。つまり、前の座席との間隔が狭く、大柄の人だったらひざが前の座席についてしまうのではないかというくらい狭くなっています。
これは、1回の飛行で運べる乗客を少しでも増やすためです。

機内設備にお金をかけない

レガシーキャリアの飛行機では、座席にモニターがついていたり、ヘッドフォンの接続口があったり、座席にある程度お金がかけられています。しかし、LCCではモニターやヘッドフォンの接続口といったものが一切ありません。このことで、メンテナンス代を削減できるという効果があります。

基本的に無料サービスをしない

レガシーキャリアでは、飛行時間にもよりますが機内食が出ます。しかし、LCCでは機内食は基本的に出ません。

「お腹すいた・・・」と思ったときは、有料の機内販売を利用することになります。しかし、種類も少ない上に安くないので、LCCに乗るときは基本的にしっかりご飯を食べて、おやつと飲み物は買っておきましょう。

以上のような「徹底したコスト削減」のための方策により、LCCはコストを徹底的に抑えた運営を行うことができています。そのため、運賃を安くすすることができた、という結論になります。

機内食

LCCのメリットとデメリットについて

では、LCCのメリットとデメリットにはいったいどんなものがあるのでしょうか?解説しましょう。

LCCのメリット

運賃が安い
LCCを選ぶ人のほとんどがこの「運賃が安い」という理由で選んでいると思います。特に、「リピーター」と呼ばれる、「1つの国に何度も行っている人」ほど、LCCを選ぶ傾向にあるようです。慣れていれば、運賃が安いほうがいい、というのは一理あるかもしれません。

機材が新しい
LCCは新しく設立された会社が多いので、基本的に新しい機体が多いです。機体は新しければ新しいほど安全性が高いので、機体が原因のトラブルに巻き込まれたくない、という人にはおすすめかもしれません。

片道切符でも安い
レガシーキャリアの航空券は、往復切符と片道切符の料金があまり変わらない、という場合もあります。これに対して、LCCは基本的に片道ベースで料金を策定しているので、片道だけ使う、という場合でもとんでもなく割高にはなりません。

LCCのデメリット

何をするにもお金がかかる
コスト削減のために、あらゆるサービスを省いているのが実情です。そのため、機内で何かを食べたいと思ったら有料の機内販売に頼るか、自分で事前に買って持ち込むかしなければいけません。また、スーツケースを預けるにも、別途料金が必要になる会社もあります。サービスを望むなら、それ相応のお金がかかるのです。

座席が狭い
輸送効率を上げるため、安全が確保される限界地まで客席を作っています。そのため、前の座席との間隔が狭く、客席はかなり狭いです。小柄な体型の人ならともかく、大柄の人にはかなりつらいでしょう。

マイレージが貯まらない
レガシーキャリアではたいていマイレージが貯まりますが、LCCにはマイレージサービスは存在しません。「マイルを貯めて次の旅行に・・・」という願望があるなら、LCCではなくレガシーキャリアを選択したほうが無難でしょう。

時間に厳しい
レガシーキャリアでは、少しくらいチェックイン終了時間に遅れてしまったとしても、融通を利かせてくれます。しかし、LCCにそんな言い訳は通用しません。

私が聞いたところでは、「空港までバスで行くつもりで乗ったら渋滞に巻き込まれてチェックイン修了時刻に10分遅れてしまった。カウンターにいったら“チェックインは10分前に修了しております"とだけいわれ、にべもなかった。仕方が無いので、空港中の日本就航便がある航空会社のカウンターを回って、何とか翌日の航空券を確保した」という背筋が寒くなる話もあります。

このように、時間に遅れる人には理由が何であれ容赦ないのがLCC。普段から「自分は遅刻魔」と自覚している人は、LCCの利用は控えたほうがいいかもしれません。利用したいなら、時間通りに行動する努力をしましょう。
何かあったときの対応に不安が残る
LCCでは自社便が欠航や遅延した場合のアフターケアというものがまったくありません。欠航した場合でも、代わりの飛行機は自分で手配しなければいけないし、遅延したおかげで次の飛行機に乗り継げなかったとしても、それは自己責任で片付けられてしまいます。

レガシーキャリアなら最大限の対処をしてくれるところでしょうけど、LCCではそういうケアがないのです。海外旅行がはじめて、お年寄りや子供など体力に不安がある人がいる、などの場合は、レガシーキャリアを選んでおいたほうが無難です。

パスポート

既存会社と賢く使い分ける

以上、LCCについて知っておいたほうがいいところをまとめてみました。どうしても飛行機の話題が好きなので、真剣に語ってしまいます。

最後に、私のLCC体験についてお話しておきます。一度、個人的な用事でソウルに行くことがあり、航空券とホテルがパックになったツアーの手配をしました。

そのときは、学校が夏休みの時期だったので、大韓航空やアシアナ航空などを使うツアーは一杯で、LCCのチェジュ航空を使うツアーがあいていたので申し込みました。初めてのLCCということで、「期待半分、不安半分」といった心境で行ったのですが、思ったより悪くなかったです。

ただ、チェックインにえらく時間がかかったので、「これは2時間前どころか3時間前に来たほうがいいな」と思ったことと、座席はやはり狭いので「我慢できてソウル(2時間くらい)までだな」と思ったことを覚えています。

LCCのデメリットについてかなり詳しく書いてしまったので、「LCCは使わないほうがいい」という雰囲気になってしまいましたが、そんなことはありません。

旅行費用を安く抑えて、その分現地でぱーっと遊びたい、という人には選択肢の一つとしてありだと思います。よく考えて、賢く利用するのがよいかもしれません。

著者:野本理恵

経営コンサルタント
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