女性にこそオススメ宅地建物取引士が実践的な資格である理由|トピックスファロー

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2015年9月8日
女性にこそオススメ宅地建物取引士が実践的な資格である理由

「あぁ・・・一生、使える資格ないかな」あります。持ってます。宅建は一度取得をしてしまえば、年代を問わず、かなり潰しがきく資格です。まったく知識のない状態で、独学かつ短期間で見事合格。実際の勤務では、楽しくオイシイ体験が待っていました。

フリーライター(関西在住)
  

このご時世、何か武器になる資格を取っておきたい

一生モノの自分の財産になるのが資格です。転職をする際、子育てが落ち着いてから社会復帰をする際などにも、大きな武器になってきます。 考える女性

最大の魅力・・・途絶えることのない資格需要

「転職もしたいし、何か資格が欲しいな・・・」と思い、ふらっと書店へ。何気なく手に取ったのが、国家資格の登竜門として知られている宅地建物取引士。とにかく宅建資格は、どの参考書もかなり重く、分厚いものばかりでした。

しかし不動産業界では、無くてはならないのが宅建士資格。各支店や店舗に有資格者の設置義務があるため、その需要の高さも有名です。

一度、取得してしまえば、かなり潰しの利く資格として、絶大な人気を誇ります。過去10年間の受験者数を見てみても、毎年20万人を超える受験者が殺到しています。

受かればラッキー!ダメもとで学習開始

パソコンと何かを書く人

書店で宅建に出会ったのが7月。申し込み期限が7月だったため、ギリギリ申し込みには間に合いました。

試験日程は10月の第3日曜日です。

試験まで、みっちり3ヵ月間勉強!という訳にも行かず・・・その頃、金融機関に勤めており、9月にはFP2級の受験が控えていました。

そのため9月まではFPの勉強、9月の半ばから10月までの約1ヵ月間しか学習期間が割けませんでした。

イラスト多用!とにかく分かりやす~いテキスト

不動産なんてまったく縁がなかったこれまでの人生。とにかくイラストや図解の多いテキストを選びました。

FPや色彩検定、証券外務員など、これまで様々な資格を取得してきましたが、参考書選びをする際に、独自のルールを持っています。

それは問題集しか購入しないということです。そして、その1冊を自分のベースとして落とし込みます。

ある程度、頭の中に入ってきたら、過去問題で腕試しをします。その1冊の知識で試験分野を網羅できていないと感じる場合のみ、もう1冊問題集を購入するようにしています。

初体験の「働きながら勉強」・・・苦労した学習時間の確保

この時期、遠い職場に勤めており、自宅から職場まで片道1時間半ほど、通勤に時間を取られていました。残業もある職場であったため、学習時間の確保が難しく、かなりの苦戦を強いられました。

しかし転職を考えていた時期でもあったため「この資格がなければ、次の仕事が見つからないかもしれない」と追い込み、自分の尻を叩くことができました。

平日は1日2時間、土日は1日3時間で、トータル60時間程度の勉強を行いました。

ギリギリ合格!それでも合格!その理由とは

バンザイする女性

合格点は各年度によって異なりますが、全60問中33~36点を取れば合格です。学習時間が十分に取れず、当日の朝にも勉強をしていました。試験当日に解いた過去問題は、なんと・・・28点です。

あぁ~どうせ落ちるなら、もう受けに行かなくてもいいかな・・・。そんな考えすら浮かびました。しかし記念受験でもいいか・・・と、いちおう受験会場へ。その結果、自己採点は34点。なんとも微妙なラインです。

当日の夜、各予備校が発表した合格予想点は35~37点。あ、落ちたな・・・そう諦めていました。

しかし12月の合格発表で公表された合格点は33点。見事合格!まさに「棚からぼたもち合格」で拍子抜けしました。

一番の勝因は・・・テキスト選び

「働きながら勉強」をするのは、想像以上に大変でした。疲れ果てた身体と頭にムチを打って、勉強をしなければいけません。

そんな時に分厚~い、難し~いテキストが机の上にあったのでは、見ただけで一気に戦意が喪失します。上記でも触れましたが、資格勉強の際に心掛けているのは

・問題集しか使わない(時間短縮&効率化)
・問題文から解説まで、すべて暗記する(1冊丸ごと頭に入れる)

そして不動産初心者であったため、とにかく専門用語の1つ1つを解かりやすく解説してくれていたテキストを選んだことが、独学一発合格に繋がりました。

言い回しが一緒!過去問題から掴めた出題傾向

過去問題を解いていて、大きなことに気付きました。

宅建士資格では「直ちに~しなければならない」「必ず~しなければならない」などの、同じ言い回しが多用されています。過去問題をこなせばこなすほど「この言い方は×だな」「これは○だな」という、感覚を身に付けることができます。

宅建士試験は毎年、同じ様な問題が焼き直しされて出題される傾向にあります。そのため短期決戦型であれば尚更、一発合格には過去問題を効率的に解くことが不可欠な要素になってきます。

怖~いイメージをくつがえした不動産業界

怒る男性

そして合格後、実際に不動産業界で勤務を開始しました。営業職ではなく「宅建・経理事務」そして「営業アシスタント」の業務を担当していました。

不動産での実務経験がなかったため、宅建士登録をする際には、大手予備校で実務講習を2日間受講し、登録を行いました。

不動産というと「セカンドバックを持ったオールバックのおじさん」や「ガツガツ系で勢いがすごい営業マン」のイメージがありました。しかし現場では、たくさんの女性がのびのびと活躍をされていました。

使える!不動産知識、お部屋探しのコツ

勤務したのは、賃貸仲介の不動産会社です。お客様が部屋を借りたい時に訪れる各店舗でのお仕事です。

部屋を探す際に、明細を出されても「どれがオプションで外せるのか」「仲介手数料は値切れないのか」など、分からないことだらけです。

資格勉強だけではわからなかった不動産業界の裏側やお部屋探しのコツなど、たくさんの知識が身に付けられました。

嬉しい!月々2万円の資格手当

一番大きかったメリットは、資格手当です。各会社によって、1万円~3万円と資格手当には幅があります。

選択したのは、事務としての裏方業務が多い職種でした。そのため宅建士資格を有する社員がしなければならない「重要事項説明」の際に、お客様とお話できるのが、個人的にはすごく有意義な時間でした。

月々2万円の資格手当が頂けていたので、年間で24万円と、とても嬉しい特典でした。

楽しい!ブログ更新とPOP作成

その他にも営業アシスタントとして、色々な業務をさせてもらいました。

お店が更新しているブログは、会社の方針によっては、物件の紹介しかしないビジネス色が強いものが多くなります。しかし勤務していた会社では、スタッフの日常や、お休みの日にプライベートで旅行に行った話など、写真付きで楽しく更新させてもらっていました。

会社的にも、女性が書いている文章の方がやわらかくて評判も良いと、かなりお褒めの言葉をいただいていました。

自己満足に書いていた部分も大きかったので「誰も見てないかな・・・」と思っていました。しかし来店されたお客様に「ブログずっと見てました!とっても楽しそうなお店だったので、来るの楽しみにしていたんですよ」なんて、嬉しい言葉をいただけることもありました。

また日々、物件が入れ替わるため、店内のPOPの作り変えなど、色やデザインなど、自分で考えながらできる業務も、とても楽しかった思い出です。

美味しい!大家さんの差し入れ

そして驚いたのが、とにかく多い差し入れです。取引のある業者さんから頂くのはもちろん、物件を所有している大家さんが「この前は客付けしてくれてありがとう!」「空室目立つから、もうちょっと頑張って・・・」など、日々、とてもたくさんの差し入れが届きました。

「女の子から先に選んでいいよ~」っと、選び放題、食べ放題。店長や先輩たちも、自分の分と一緒に飲み物を買ってきてくれたりと、業界的に少し女性に甘い?というよりも、女性や後輩には優しい環境なのかなと感じました。

一生モノの大きなスキルになる宅建

笑顔の女性

宅建を使用して勤務したのは、この1社のみです。しかしその後に転職した際も、まったく関連のない業界でも、宅建資格はかなり評判が良かったのです。

「へぇ~宅建持ってるんだ」「いつ取ったの?」「独学なの?一発?」など、かなり面接のネタになりました。

不動産業界で一生食べて行く方には、もちろん大きな武器になりますが、取得しておくことで「宅建に合格できる人材」として無言のアピールにもなります。

不動産業界は20代~60代まで楽しめる仕事

不動産業界で実際に勤務をして感じたのは、年代を問わず活躍できるということです。

10代の若手から60代・70代まで、それぞれが楽しみながら自分のペースで働いていました。

女性に関して言えば

・プライベートも充実させながら働きたい・・・10~20代

・家事優先で効率良くパートがしたい・・・30~40代

・色んな知識を駆使して仕事を楽しむ・・・50~60代

など、それぞれの年代が自分の生活を軸に、うまく仕事をこなしていました。「主婦になってもスーパーでパートをしなくて良い方法」を模索していた筆者。そう思ってこの資格に目を付けた、自分の選球眼が誤っていなかったと感じました。

同僚の女の子が言っていた夢。「歳をとったら、大学の近くでのんびり不動産屋のおばちゃんをやりたい」それもすごく魅力的で良い夢だと思います。

たかが宅建ですが、されど宅建です。取得することで、大小様々ですが、人生の選択肢を広げてくれる要素になります。

著者:橋本幸

フリーライター(関西在住)
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銀行員からOL、コピーライター、業界新聞の記者など、これまでに様々な仕事を経験。現在はwebを中心に、ジャンルを問わず幅広いライティングを行っています。