【歯周病治療】こうも違う進行の具合によって変わる治療法|トピックスファロー

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2012年10月8日
【歯周病治療】こうも違う進行の具合によって変わる治療法

歯周病にかかってしまったら歯医者で治療を受けるのが最善です。症状の進行具合を正確に判断し相応しい治療法を受けられるからです。と、いう事は、治療法には複数あるという事になります。実際、歯医者で施す治療法にはどんなものがあるのでしょうか?進行度別に調べてみました。

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全てが一緒ではない歯周病治療

歯磨きの最中や固い食物を食べている時の『歯茎からの出血』。
『グラグラする歯』。話をしている時に気になる『きつい口臭』。
これらは歯周病にかかっている事を示す顕著な例です。
こういう症状が出てしまった時は、歯医者に行き専門的な治療を受ける事が必要になってきます。
それにより、歯周病の悪化をさける事ができるからです。

しかし、歯医者に行ったからと言っても、全て同じ治療法で治るという訳ではありません。進行度の具合によっては、全く違う種類の治療をしなくてはなりません。
では、歯周病の治療法にはどんな物があるのでしょうか?進行度を基に流れをみてみましょう。

進行度別の治療法

軽度の歯周病(危険度★)

軽度の歯周病とは、『歯槽骨の溶解は無く、歯茎と歯の境目や歯間にプラークが凝固し、歯茎に炎症が見られる状態』の事を言います。歯茎が炎症しているので出血や腫れが見られますが、際立って『痛みがある』『歯がグラグラする』というものが無いため見過ごしてしまう事が多いです。
この場合の治療法はどんなものなのでしょうか?

  1. 精密検査
    精密検査を行ない、原因とどれだけ進行しているかを調査します。 それにより相応しい治療法を決定します。
  2. 歯磨き指導
    軽度の場合は、悪化させない為に『プラーク除去を念頭に置いた』歯磨き指導を行ないます。これだけでも十分な効果が見られ、歯茎の腫れがおさまります。
  3. プラーク除去
    歯磨き指導と共に、歯に凝固したプラークの除去を“超音波スケーラー”という器具で行ないます。それにより歯周病菌の削減ができます。
  4. その他の治療
    歯周病を悪化させないため、必要に応じてかみ合わせの調整や虫歯治療をします。
  5. メインテナンス
    治療後にも歯医者に行き、良い口腔環境を保つためのメインテナンスをします。

中度の歯周病(危険度★★)

中度になると、『歯槽骨の溶解によるグラつき。さらに、歯茎の腫れや全体的に長く見える歯。深めの歯周ポケットと奥の方でのプラークの凝固』というのが症状として見られます。
この場合は次の様な治療になります。

  1. 精密検査
  2. 歯磨き指導
  3. プラーク除去
  4. その他治療
  5. 歯周ポケット内のプラーク除去
    歯周ポケットの中に凝固したプラークの除去を“キュレット”という器具を使って行ないます。
  6. メインテナンス

重度の歯周病(危険度★★★)

重度になると大変です。『歯槽骨の溶解による歯の根のむき出しとグラつき。奥深い歯周ポケットとプラークの凝固。さらに、歯茎からの出血や膿』が見られます。
かなり深刻な状態です。おそらく口臭もきつくなり、粘つきも感じているはずです。
ここまでの症状になったらどの様に治療するのでしょうか。

  1. 精密検査
  2. 歯磨き指導
  3. プラーク除去
  4. その他治療
  5. 歯周ポケット内のプラーク除去
  6. 外科治療
    次の様な歯の治療を行ないます。
    《フラップ手術》
    歯周病に侵された歯の歯茎を切開し、プラークの除去及び歯の平坦化を行ない縫合する手術。
    《EMD法》
    歯周病に侵された歯の歯茎を切開し、プラークの除去を行ないます。 その後『エムドゲイン・ゲル』という薬品を塗布し縫合します。これにより再生を期待します。
    《GTR法》
    基本的な手術はフラップ手術やEMD法と変わりません。 歯茎の切開とプラークの除去を行ないます。 その後『メンブレン』という膜を、損なった部分に装着し縫合します。回復をはかる方法です。
    《抜 歯》
    ダメになった歯を抜く手術です。 その後、歯肉歯槽粘膜形成手術によって、むき出しになった部分の歯茎を覆う手術をします。
  7. メインテナンス

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。