脱税しないため!?ご紹介、確定申告の基礎知識
確定申告が必要
FXを利用して利益を得た場合、その利益は「雑所得」として、課税対象となるため、確定申告を行い、納税しなくてはなりません。 しかし、必ずしも全員が、確定申告をしなければならない、と言うわけではありません。 また、確定申告を知らずに、申告を怠ると、脱税となってしまいます。 なので、FXを始める前に、確定申告について、知っておく必要があります。
確定申告対象者
FXの確定申告は、給与取得の有無によって条件、必要か不要か、条件が変わります。
- 給与取得がある場合 ・・・ FX関連年間所得(FX取引の利益-必要経費) > 20万円
- 給与所得がない場合 ・・・ FX関連年間所得 > 38万円
- 年金受給者 ・・・ FX関連年間所得+FXの利益 > 38万円
以上の条件を満たした場合、確定申告が必要になります。 また、給与所得がない場合でも、自営業や不動産所得で毎年確定申告を提出している方は、確定申告を提出する必要があります。
必要なもの
インターネットなど、一般のFX業者でFXを行う相対取引と、くりっく365など、取引所を通じてFXを行う、取引所取引があります。 この2つは、それぞれ確定申告に必要な書類が、それぞれ変わってきます。 また、種類だけでなく、利益か損益かによっても変わりますので、しっかり確認するようにしましょう。
利益 | 損益 | |
---|---|---|
相対取引 | 確定申告書A | 申告不要 |
取引所取引 | ・確定申告書B ・確定申告書第三表 ・先物取引に係る雑所得の金額の計算明細書 | ・確定申告書B ・確定申告書第三表 ・先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書 ・確定申告書付表 |
これ以外に、源泉徴収表、収支内訳書、雑所得などの所得を証明する書類を用意しましょう。 これらの確定申告の書類は、税務署でをもらったり、国税庁の確定申告作成コーナーなど、インターネットを利用して用意することができます。
これらの書類を用意し、毎年2月16日から3月15日までの間に提出しましょう。 この提出期限は毎年固定ですが、期日が土曜・日曜の場合は、月曜まで繰り下げとなります。
税制改正の影響
2011年6月に可決された税制改正により、2012年以降のFX、主に相対取引の制度が大きく変わりました。 確定申告にも関わることですので、しっかり覚えておきましょう。
FXの税率が一律20%に
以前までの相対取引は、課税所得金額が増えることによって、税率も上がっていましたが、これが税率一律20%へと変わりました。
損得通算が可能に
損益通算とは、いくつかの所得のうち、一方が損しているが、もう一方が利益を出している場合、利益をまわすことで損を補うことを言います。 この損益通算をすることによって、課税対象額を低くすることが出来ます。 以前までの相対取引では不可能でしたが、税制が一律化した影響により、可能になりました。 ただし、給与所得との損益通算はできません。
損失繰越が可能に
FXによって発生した損失を、翌年以降の利益で損失額を控除する事を、損失繰越と言います。 以前まではできませんでしたが、最大3年間に渡って行うことが可能になりました。
申告しないとばれます
「確定申告をしなくても、バレないんじゃないか?」なんて思う人もいるかもしれません。 しかし、FXを取り扱っている会社には、支払調書を税務署に提出しているため、税務署は誰がいくら設けたか、全て把握しています。ですので、脱税しようとするのは、無駄です。 きちんと申告をしないと脱税となり、ペナルティとして追徴金を課せられるだけでなく、今後の税務署の対応にも、影響が出てくるでしょう。最悪の場合、新聞やネットで、脱税者として報道されてしまうかもしれません。 実際に、FXで儲けていたのに、確定申告を怠ったせいで、新聞に報道された人も、多数います。 確定申告しないで良いことは、一切ありません。確定申告がわからない人は、税務署に行けば丁寧に教えてくれますので、必ず、確定申告を行うようにしましょう。