■一年間にかかるお金の流れを把握する
年末年始は収支の流れを見直すにはとてもいい機会です。
家計簿を毎月つけていても締め作業が適当だったり、普段から家計簿をつけていない人でも、固定費は通帳に記帳すると結構履歴が追えます。
できるところまでで構わないので、一年間に入ってきたお金と出ていったお金の全体像をつかむことで節約のポイントがわかります。
まずは自分が使えるお金の全体像を改めて把握する
一年分の家賃や光熱費など、確実に出ていくお金の流れを年間単位でとらえることで一カ月の使えるお金を整理します。
一カ月単位で最初から計算すると、光熱費や急な出費等に対する備えが難しくなります。
年間を通して支払わなければいけない固定費を調整する
家賃などはなかなか変動しませんが、電気代やガス代は地域や季節によって変動しがちです。
年額に対するの単月の平均を設定して、今後はその額より安い時は貯金したり、高い時はよけておいた光熱費の貯金から出す、といった感じで、変動費が生活費になるべく影響しないように流れを作っておきます。
この、「単月の平均に対して、今月はいくら使えていくら節約できるか」が、節約のポイントになります。「一か月で100円の節約」と言われてもなかなかピンと来なく、節約を辞めてしまいがちですが、「1200円節約するために100円ずつ調整する」と考えれば意外とスムーズに節約できます。たとえば電気代を節約するなら、一年間を通してどのくらい使用しているものがあって、その中に無駄がないか。を見直すのです。
■自分が一カ月に自由に使えるお金を見直す
固定費以外の交際費や急な出費を考える
この一年間で、冠婚葬祭や出産祝いなど、思った以上にお付き合いのお金が出ていっていたりしないでしょうか?このお金も、積み重なれば決して安いものではありません。
せめてこの一年間にかかったものを積み立てておくとともに、交際費はどの程度の親交でどの程度の金額を使用するか、しっかり考えるにもいいきっかけになりますね。
貯金について考える
きちんと節約できる人は、貯金を給与から先出しにしている人が多いのも事実。給与天引きの積み立てや、給与口座と同じ口座で定期貯金を利用しています。他のサイトや記事でもよくいわれていることですが、「お小遣いを引いた額で生活する」のではなく「最低限の生活を差し引いたうえでお小遣いを捻出する」ために「節約」するのです。
この順番を間違えると、どうしても生活は苦しくなり、節約しているのに、自分の手元には全然残らない、といった負のループに陥る可能性もあり、どこかできちっとリセットする必要があります。年の変わり目は持ってこいのチャンスです。
趣味にかかった費用を考える
毎月の金額で「このくらいなら使える」と思っていた金額は、本当にこの一年で使える金額だったのか考え直してみましょう。
飲み会一回3000円、2軒回って6000円。
スポーツ観戦2000円、月に2回見にいって4000円。
洋服一着5000円、月に二着10000円…。と積み重なっていくと意外と家計を逼迫していませんか?
何も趣味を諦めなさい、と言っているわけではありません。
たとえば観戦を一回テレビにする。外食を一回4000円使える代わりに2軒行くのを我慢する。洋服は5000円のものを2カ月に1着。着回しの効く3000円のものなら毎月買ってもいい。ゆとりを与えながらごほうびの量を調整しましょう。
そもそも、単月で見ると、「ごほうび」で済む金額は、本当に「ごほうび」だったのでしょうか?「ごほうび」ために頑張っているつもりが「ごほうび」のせいで苦しくなっていませんか?
この問いかけに少しでも疑問があるなら、今度は少し趣味にかける金額も見直してください。
お金を見直すことで節約しなければいけないポイントが見えてくる
費用を見直してみて、手元に毎月残る金額を見ると、思った以上に使えると思った人、思ったよりも使えないことに気付いた人、様々いると思います。しかし、それを知ることがまずは先決なのです。何かお金を節約しよう、と思った時に、自分のお金の流れをわからないまま、節約を始めてしまうから、なかなかうまくいかないのです。
新年だから、と気合を入れあれもこれも節約するのではなく、「光熱費を抑える」「趣味のお金をペース配分する」「家賃の安いところへ引っ越す」などと、自分の生活に合った節約方法をまず見つけましょう。
どれか一つを成功できたら次はひとつ、またひとつ、と繰り返すことでいきなり我慢生活に追い込まなくても思ったよりお金は節約できます。