TOEICは就職に必須?
楽天やユニクロが社内公用語(企業内で利用される言語)を英語にするなど、日本国内では英語力を問う企業も増えてきています。
その英語力を計るための試験として利用されているのが、「TOEIC」という検定試験です。
TOEICは世界120ヶ国、年間約600万人、主に日本と韓国での利用者が多く、日本では年間277万人が受験している英語のテストです
近年、このTOEICが就職をはじめとしたビジネスの場において、注目を集めています。
TOEICに目を付ける企業が増えている
企業の中にはこのTOEICを採用・昇進・昇格などの基準にしている企業も多く存在します。
点数 | 企業名 |
---|---|
900 | 松下電器(国際広報担当) サムスン(新入社員足切り) |
860 | 富士通(海外出張ありの営業・技術者) 三菱商事(社内留学) |
850 | NTTコミュニケーションズ(新卒) |
800 | 日立製作所(経営幹部候補) KDDI(事務職・技術職の配属・異動基準) 韓国HYUNDAI(新入社員足切り) 住友不動産(採用) |
750 | 三菱商事(課長クラス昇格) 三井物産(入社3年以内に取得) 丸紅(入社5年以内に取得) 楽天(上級管理職昇格) |
730 | 日本IBM(次長昇格) 住友商事(管理職昇格) ソフトバンク(新卒) |
700 | ファーストリテイリング(新卒) 伊藤忠商事(入社4年以内に取得) キリンビール(事務職・技術職の配属・異動) シャープ(課長職昇格) |
650 | 日立製作所(課長昇格) アサヒビール(新卒採用) |
上場企業の英語・TOEIC活用実態
(1)業務での英語利用
- 英語を使用する部署・部門がある – 47.1%
- 特定の部署・部門はないが英語を使用することがある – 36.8%
- 英語は一切使用していない ? 15.5%
- 社内公用語が英語である ? 0.6%
(2)採用時にTOEICスコアを参考にするか
- 参考にしている – 28.4%
- 参考にすることがある – 49.3%
- 参考にしていないが将来はそうしたい – 7.6%
- 参考にしていないし今後の予定もない – 7.9%
- 無回答 – 6.8%
(3)TOEICテストを配属・配転の参考にするか
- 参考にしている – 16.2%
- 参考にすることがある – 51.8%
- 参考にしていないが将来はそうしたい – 16.9%
- 参考にしていないし今後もその予定はない – 11.2%
- 無回答 – 4.0%
※参考URL:http://www.toeic.or.jp/press/30.html
報奨金を用意している企業も
例えば大手ハウスメーカー、「大和ハウス工業」では、TOEIC600点以上で3万円、700点以上で5万円の報酬の他、800点以上で語学習得実費の上限10万円、900点以上で海外旅行費20万円、950点以上で社費負担による海外留学などを手に入れる事ができます。
また、携帯電話やインターネットで知られる「ソフトバンク株式会社」では、TOEICスコアを900点以上獲得した社員に100万円の報酬金を支給する制度を開始しています。
特に近年は日本国内の需要が落ちており、外需に目を向ける企業が多く、そのような企業が報酬によってモチベーションを高めさせるための目的として、報奨金制度を始めているようです。
点数を取るための勉強法
英語は海外での留学がなくとも、ポイントをつかんで、上手に勉強することができれば、日本に居ながら上達することは可能です。
その中で人気のある勉強法を紹介しているのが、著名な英語教師である森沢洋介が提唱する学習法です。
それらの勉強法は、「英語上達完全マップ」で確認することが可能です。
その中からいくつかご紹介します。
音読パッケージ
通常の音読練習を、「リピーティング(英語音声を聞き取り、後から一気に発音する勉強法)」と「シャドーイング(英語音声を聞いてすぐに追いかけて発音する勉強法)」という音読系練習2つで挟み込む練習法。
瞬間英作文
簡単な日本語の文章を即座に英作文になおして発音する勉強法。
精読
短時間で英文分析、説明・解説の力を借りつつ文を理解した上でトレース読みし、英文の構造・レトリックを正確に理解する勉強法。
プレ多読
英語学習者向けに使用単語を限定したり単純な文章に書きかえた読み物を数多く読んでいく勉強法。
詳しい勉強法やその他に勉強法については、「英語上達完全マップ●英語トレーニング法」をご覧ください。
また、「英語上達完全マップを10ヶ月やってみた」というページでは、上記の勉強法を実際に実行した体験談を見ることができます。英語勉強の考え方についても学ぶことができます。ぜひチェックしてみましょう。
TOEICのテストが高くても
しかし、TOEICのテストで高得点を取っていても、英会話ができていなかったり、ビジネスメールが書けなかったり、仕事に活用できない人も多いそうです。
すなわち、TOEICにはある程度の攻略法があり、それをマスターしてしまえば点数を取ることができる試験なのです。
ですので、本当に「英語力」を身に付け仕事に活かすならTOEICスコアの高得点は「スタート地点」と考え、TOEICの学習だけでなく、会話中心の授業や留学生との交流、または実際に留学するなどして、「本当の英語力」を身に付ける事が大切です。TOEICで高得点を取ったからと言って安心することなく、将来に備えて、より高いレベルを目指して勉強していくとよいでしょう。