歯周病になり易い
歯並びが悪いとどうしても歯ブラシが届かず、磨き残しが増えてしまいます。
その個所には虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすく、そこから虫歯が増えやすくなります。
発音がうまくいかない
隙間があれば、そこから空気が漏れてしまいますし、舌を使うサ行やラ行などの発音がどうしても不明瞭になりがちです。
どうにも言葉が伝わりにくい人は、歯並びが関係しているのかもしれません。
口臭がひどくなる
口臭の原因はいくつもあるのですが、その中の一つとして食べ物に最近が付着して臭うというものがあります。
歯並びが悪いとブラッシングが上手くいかないのはすでに述べましたが、残った食べ物カスが喉の奥にある扁桃腺に溜まると細菌と結びついて膿栓(臭い玉)を形成するようになります。
膿栓自体は扁桃腺が正常に働いている証拠ですので害はありませんが、下水に例えられる強烈な悪臭を発生させます。
胃や内臓に負担をかける
虫歯や歯並びが悪いと、どうしても食べ物をよく噛まずに飲み込んでしまう場合が多くなります。
十分に咀嚼されなかった食べ物を消化するのに、胃や腸などの消化器官には大きな負担をかける事になります。
顎関節症の原因になる
顎関節症とは、顎が鳴ったり、痛んだりする症状の事です。
原因はいくつかありますが、噛み合わせの悪さや、歯の片側だけを使って食事をすることで症状が発生すると言われています。
慢性的な頭痛や肩こり、手足のしびれに襲われる
噛み合わせの悪さは顎の筋肉、ひいては頭部周辺の筋肉とバランスを崩す事になります。
バランスが崩れると、筋肉は無意識にバランスを取ろうと常に緊張状態になり、それが慢性的なコリを引き起こしてしまいます。
実際に、たった1本の歯の噛み合わせを治しただけで、長年苦しんでいた首のコリが解消したケースもあります。
人と会う事が憂鬱になる
歯並びの悪さがコンプレックスになり、人前で笑えないという人は決して少なくありません。
また言葉が伝わりにくくなるため、人と話すことに苦痛を感じるようになります。
その為に人と会う事を、避けるような傾向がありますし、ひどい場合はうつ病になってしまう事もあります。
肺炎を引き起こす
唾などと一緒に歯周病菌が肺に入り込むと、それが原因菌となって肺炎を引き起こします。
これは「誤嚥性肺炎」と呼ばれ、通常は気管に張り込んだ異物は咳などで体外に排除されるのですが、この反射機能が弱っている高齢者によく見られる症状です。
心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす確率が増える
心筋梗塞は心臓の血管が、脳梗塞は脳の血管が詰まり血液の循環が滞る病気です。どちらも重要器官ですので死亡率が高く、また回復しても後遺症が残りやすい病気の代表例と言えるでしょう。
血管が詰まる原因としてあげられているのが、アテローム性プラークと呼ばれる血管内の蓄積物です。
これが血管の内側に溜まり血流を悪くするとともに、何かの拍子にはがれる事になれば弁ようになって血流をふさいでしまいます。
血液内を流れる歯周病菌はこのアテローム性プラークの生成を活性化すると言われており、歯周病ない人に比べて15%以上は発生確率が高まっているとの研究報告があります。
糖尿病の症状が悪化する
歯周病内で作られるサイトカインという物質の中には、インスリンの働きを妨害し血糖値が低下しにくくなる作用を持つものがあります。 糖尿病患者にとって血糖値を下げる事が出来ないという事態は、命の危険を伴う最悪の状態と言えるでしょう。
胎児に早産や低体重児出産のリスクが高まる
歯周病菌が血液中に流れこみ、子宮へ到達した場合、子宮が収縮し結果として早産や低体重児出産につながるケースがすくなくありません。その確率は健常者の4.3倍も高いと言われています。
妊娠中は、ホルモンの変化によって歯周病になりやすい体質になる人もいますので、口内ケアには特に注意が必要となります。