会計系最高峰資格対決!税理士vs公認会計士、その違いとは!|トピックスファロー

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2015年2月19日
会計系最高峰資格対決!税理士vs公認会計士、その違いとは!

簿記検定など、会計の知識が絡んでくる資格はたくさんあります。その中でも、最高峰の難易度を誇るのが、「公認会計士 と「税理士 だと言っていいでしょう。でも、この2つの資格、違いはわかりますか?違いや試験制度についてお話したいと思います。

ファイナンシャルプランナー(AFP)兼WEBライター
  

税理士と公認会計士のよくある誤解

私は大学と大学院で会計学を勉強し、一時期公認会計士になるための勉強をしていました。
そのときに税理士の簿記論も受験し(腕試しに受ける人は多いのです)、合格しています。私は両方の資格の勉強をしたからこそ、両者の違いはわかります。

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しかし、勉強したことがない人は「え?」と首をかしげるところだと思います。
そのため、最初に言っておきたいと思います。

「税理士と公認会計士って、ぜんぜん違う資格なんですよ」と。

どちらも、

・簿記の知識がないと受からない
・税理士法で公認会計士には税理士資格を付与するという規定がある
・実際「公認会計士兼税理士」として活動している先生が多い

などから、「似たようなもんでしょ?」と誤解されがちです。

「じゃ、何がどう違うの?」と思ったかもしれません。そのあたりについて、ポイントを押さえつつ説明していきたいと思います。

Hands working on the calculator

税理士の資格

規定

税理士を一言で言ってしまえば「税金の専門家」です。
おっと、これだけじゃ説明になっていませんね。
具体的にどんな仕事をするのか、ということを見ていただいたほうがわかりやすいと思うので、税理士法の規定を見てみましょう。

税理士は、他人の求めに応じ、租税に関し、次に掲げる事務を行うことを業とする(税理士法2条1項)。
・税務代理(同法2条1項1号)
・税務書類の作成(同法2条1項2号)
・税務相談(同法2条1項3号)

この他、税理士の名称を用いて、他人の求めに応じ、税理士業務に付随して、財務書類の作成、会計帳簿の記帳の代行その他財務に関する事務を業として行うことができる(同法2条2項)。

ちょっと難しいですね。では、この法律をさらに解決しましょう。

仕事の区分

まず1項に関する仕事は、税理士の資格を持っていて税理士会に登録している人以外することができません。俗に「独占業務」といいます。
つまり、税理士じゃない人がこういう仕事をしてはいけないのです。

2項に関する業務は、税理士じゃなくても行うことはできます。
企業の経理を代行して、財務諸表を作ったりするサービス(古い言葉ではこれを「記帳代行」といいます)がこれに当たります。

このほかにも、税理士は財務諸表がわかることを利用して、経営コンサルティングを行ったり、税務訴訟の支援を行ったりとさまざまなことをやっているのです。
最近では、相続税法の改正にあわせ、相続税の案件を専門に手がける税理士事務所も増えています。

公認会計士の資格


規定

では、会計士とはどんな仕事なのでしょうか?
ここでも一言で言いましょう。
「企業が作成した財務諸表をチェックする人」です。
もうこれだけで、税理士と違う仕事だ、ということはなんとなくわかりますよね。

それでは、公認会計士法の規定を見てみましょう。

公認会計士は、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明をすることを業とする。 (公認会計士法第一章総則第二条第一項)

公認会計士は、前項に規定する業務のほか、公認会計士の名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の調製をし、財務に関する調査若しくは立案をし、又は財務に関する相談に応ずることを業とすることができる。ただし、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については、この限りでない。(公認会計士法第一章総則第二条第二項)

この規定からも、「公認会計士の仕事=監査」というのがありありとわかります。
税理士とはまったく逆のことがメインの仕事になっているということがお分かりいただけたでしょうか。

仕事の区分

認会計士も税理士と同じく、コンサルティング業務を行うことができます。
ただし、税理士の独占業務である税務業務は、税理士会に登録しないと行うことはできません。

近年、日本税理士会連合会が「公認会計士の税理士登録をやめさせる」旨の税理士法改正案を出しています。
これに対し、日本公認会計士協会は反対の姿勢を表しています。
どうなるかわかりませんが、近いうちに公認会計士の税理士登録ができなくなることもあるでしょう。

どっちの資格を取ればいいの?

仕事のクライアントから見たとき

違いを説明したところで、どちらがオススメかということについて述べたいと思います。
大雑把に言えば「大企業を相手に仕事したい人は公認会計士、中小企業や個人を相手に仕事したい人は税理士」ということになります。

公認会計士の仕事は、大企業の財務諸表の監査が中心です。
コンサルティングも行いますが、そのクライアントもほとんどが大企業です。
「大きな仕事にかかわりたい」と思っているなら、公認会計士をお薦めします。

一方、税理士は所属する事務所にもよりますが、中小企業や個人の案件を片付けることが中心です。
また、地元に密着している事務所が多いので、「自分が住んでいる地域の経済の発展に役立ちたい」「お客さんと向き合って仕事したい」という人は税理士が無難です。

資格勉強からみたとき

また、社会人が仕事と兼業して受けるならどっちかという観点でもお話します。
仕事と勉強を両立させたいなら、断然税理士をお薦めします。

理由は試験制度にあります。
公認会計士試験も2006年から科目合格制度が導入され、昔よりは敷居の低い試験になりました。
しかし、科目合格は永久に有効なわけではないので、有効期限が切れたら一からやり直しです。

これに対して、税理士試験は科目合格制度が昔から採用されていて、一度合格した科目は永久に有効という制度になっています。1年に1科目というペースで進んでいけばいいので、仕事をしながらでも十分に合格が可能なのは魅力です。
また、住んでいるところによっても、どちらの資格を取ればいいかというのは変わってきます。

公認会計士は基本的に監査法人に所属して監査業務に従事することになりますが、その事務所があるのは都会に集中しています。
「自分は地元で働きたい、都会には行きたくない」と思う人は、公認会計士よりは税理士のほうが仕事につきやすいでしょう。

まとめ

税理士と公認会計士の仕事を見比べてみて、違いはお分かりいただけたでしょうか?
最後に、厳しい現実に触れておきます。
「公認会計士や税理士の試験に受かれば、それで大幅年収アップの転職ができる」なんて思っていませんか?

昔だったらそういうことが言えたはずですが、今は公認会計士も税理士も有効求人倍率が低いので、監査法人や税理士事務所に就職するのも至難の業と聞きます。
お金の問題だけで公認会計士や税理士の受験を考えるのはよしたほうがいいです。

でも、「自分は会計や税務の知識を吸収したいし、その知識を活かして仕事をしていきたい」という情熱がある人には、ぜひチャレンジして欲しいです。
「大変だけど、やっていて燃えてくる」という思いがあれば、きっと吉報はつかみ取れます。

著者:松沢未和

ファイナンシャルプランナー(AFP)兼WEBライター
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2014年にファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を取得した兼業WEBライターです。もともと文章を書くことが大好きなので、この仕事を兼業として選びました。相続や保険の分野のお話をわかりやすくまとめてお話できればと思っています。これ以外にも、たくさん資格は持っているので、資格の取り方の話しもしたいところです。また、食べ歩きと旅行とコスメ研究が大好きです。日々の研鑽の成果!?を文章にぶつけていきたいです。至らない点がいろいろあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。