経営立て直しのパートナー、経営コンサルタントはこう選ぶ|トピックスファロー

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2012年9月14日
経営立て直しのパートナー、経営コンサルタントはこう選ぶ

傍目八目というように、第三者の方が当事者よりも問題解決の糸口が見えていたりするもの。会社経営に行き詰った時にこそ、経営コンサルタントの力が必要になるのです。しかし、経営コンサルタントと言ってもその能力は千差万別。間違わない経営コンサルタントの選び方について解説していきます。

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経営コンサルタントの役割、そして選び方とは

会社経営は帆船で航海するようなもので、常に順風満帆というわけにはいきません。
時に激しい嵐が吹くときもあれば、凪で風が吹かない時もあります。船長である経営者は常に海図と羅針盤を片手に航路が間違っていないかを確認しなければならないのですが、時として羅針盤のない時代のように風任せ波任せで進んでしまう経営者もいるものです。

上手いこと潮の流れに乗れれば羅針盤や海図の有無はさして問題にはならないものの、潮の流れに乗れなければ当てもなく海をさまようばかりで飢えるのを待つだけになってしまいます。
こんな状況で船長の能力不足を補う航海士の役割を果たすのが経営コンサルタントなのです。

経営コンサルタントとは何者なのか?

世の中には様々な職業がありますが、どんな仕事をしているのかわからない職業は多々あるもの。経営コンサルタントもそうした名前はよく聞くものの仕事内容が分からない職業の一つといえます。
経営コンサルタントの「コンサルタント」は、英語で相談相手、顧問という意味を持っています。つまり直訳すれば「経営顧問」ということになります。

経営コンサルタントの業務は、依頼を受けた会社の経営内容を分析してどこに問題点があるか、どのように改善策を取れば営業成績や売り上げが向上するか、今取り組んでいる事業はいつごろから下り坂になるのか、といった経営に対するアドバイスを行うというものです。

経営コンサルタントは、会社が順調に経営出来ている時にはあまり必要性を感じない存在といえますが、経営に行き詰まりが見えた時や好調な事業に陰りが見えてきたときなどの会社経営が揺らぎそうなときに大活躍してくれる存在なのです。

経営コンサルタントの資格とは?

会社が危機の時に頼りになる経営コンサルタントになるためには、相当の勉強を積み重ねて資格を取得しなければならないように感じられますが、実はそうではありません。
経営コンサルタントという肩書はその日からすぐに名乗れるもので、特にこれといった資格は必要ないのです。

実際に経営コンサルタントを名乗って活動している人が持っている資格には、MBA(経営学修士)、国家資格の中小企業診断士、民間資格の認定経営コンサルタント、税理士・公認会計士・行政書士・司法書士・弁護士・社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーなどがあります。

経営コンサルタントを雇う時、どう選ぶべきか?

経営コンサルタントは「この資格でなければ名乗れない」という性質の肩書ではないので、玉石混淆の中から自分の目で実力があって信頼できる人を選び出さなければなりません。
では、どのようなポイントに目を配って信頼に値する経営コンサルタントを選び出せばよいのでしょうか?

話が合う、人柄が合うこと

人間誰しも自分と話題が共有できて、楽しい時間を過ごせそうな人と仲良くしたいものです。
これは経営コンサルタントに依頼する時にも言えることで、何度も顔を合わせても不快感を覚えない人でないとコンサルティングは任せられません。

もしも、一人で十人分の仕事ができるけれども虫が好かないコンサルタントに依頼した場合どのようなことが起こるでしょうか。まず、何度も顔を合わせている内に不快感が増幅され、声を聴くのも顔を合わせるのも嫌になってきます。そして、どんなに有益な経営指導であっても耳を傾けたいと思わずせっかくの助言も台無しになってしまいます。

初対面の時点で「この人となら毎日顔を合わせても大丈夫だな」という確信が持てることが、コンサルタントを選ぶ重要なポイントです。

実戦経験があること

経営コンサルタントに資格が要らないということは、実力主義の世界であるといっても過言ではありません。そして、経営コンサルタントとしての実力は場数を踏むことで磨かれていきます。つまり、経験が豊富な経営コンサルタントほど実力が高いということになります。

しかし、口先だけで世の中を渡ってきたような似非コンサルタントも、経歴上は経験豊富なので注意しなければなりません。出来れば依頼元である自分の企業が参入している分野での勤務経験やコンサルタント経験がある人を選ぶようにしましょう。

必要な知識が豊富であること

経営コンサルタントはある意味では占い師のようなもので、経営者の多くが不安に思っているであろうことを思いつくまま喋るだけでも、依頼主の信用を勝ち取ることが出来ます。
しかし、口先だけの経営コンサルタントは勘で勝負しているだけなので詳しく突っ込まれると、しどろもどろになって答えに窮してしまうものです。

本物の経営コンサルタントは経営学や商法といった経営に関する専門知識について深い造詣を持っている物です。専門的な質問に対して答えられるかどうかを試してみると良いでしょう。

頭でっかちタイプでないこと

経験と知識は対立するものでなく、お互いがお互いを補い合う形で融和するのが理想的なものです。
しかし、世の中には知識偏重の頭でっかちな人がいるもので、「知識をもとに綿密な計算・分析を行えば美しさと実用性を両立した理論が導かれる」と考えている経営コンサルタントも少なくありません。

このタイプの経営コンサルタントにあたってしまうと、現実的でない分析結果や的外れな改善法ばかりを指示され効果が出ないこともしばしばです。むしろ、最初から雇わない方がもっとマシな対策が立てられるはずです。
頭でっかちタイプを見極めるのは非常に難しいものですが、理論の正当性ばかりを押し出してくるコンサルタントは要注意です。

説明力があること

頭がいい振りをしている人は難しいことを難しいままに教え、本当に頭のいい人は、難しいことをわかりやすく簡単な内容で教えることができるものです。そしてこれは経営コンサルタントを選ぶ条件でもあります。

コンサルタントはクライアントに対して自分の分析結果と経営を浮揚させるための対策を、理論的にかつ実行できるように伝えなければなりません。

小難しい理論を並べ立てて自分がいかに有能かを誇示するタイプのコンサルタントだと、わかりやすく伝える努力をしないので、クライアントが対策の内容を理解するのに時間が掛かってしまいせっかくの対策が手遅れになってしまうことさえあります。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。