全国区で人気になった日本最北の動物園
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2006年~2010年に渡り4回もドラマ化され、数々のドキュメント番組としても取り上げられた動物園。
一躍有名になった動物園は北海道旭川市にある『旭山動物園』です。
日本の中でも最北に位置し、かつては廃園寸前だった動物園が、今では観光客で賑わう動物園になりました。夏場の涼しい時期だけでなく、冬場にも来場される方がいます。また旭山動物園を中心としたツアーもあり、北海道外に住んでいる人も気軽に足を運ぶ事ができます。海外から訪れる観光客もいるそうです。
その人気を支えている鍵は、『ありのまま』だそうです。
意表を突かれた感覚が人々を釘付けにする
旭山動物園の人気はTVによるものだけなのでしょうか?
答えは違います。
人々を釘づけにするような魅力があるからです。
実際に人を惹きつけている証拠として、独特な展示の仕方・コンセプトというものがあげられるでしょう。
動物園のイメージと言えば、檻の中にいる動物を順路にそって眺めるというイメージがあります。
それはどこか人間目線のような感じがします。
動物たちの躍動感が感じられないからです。
旭山動物園の各施設は独特です。来園した人は実感すると思いますが、ここの方法は本来のイメージとは真逆のイメージを受けます。
人間達が、動物達の世界に訪れた感覚を受けるはずです。
それにより見る人達は、ありのままの動物を知る事ができます。
『見る』+『学ぶ』ができる独特の展示方法
宙を舞う!?
『ぺんぎん館』には水中トンネルがあります。ペンギン達の世界に私たちがお邪魔するのです。トンネルを歩いていくと頭上や真横を『スーッ』と驚くほど速いスピードでペンギンが移動していきます。その姿は鳥そのものです。陸上でヨチヨチ歩く可愛いペンギンも水中ではその能力をフルに発揮しています。
躍動感溢れるペンギンの姿とペンギンについ説明された看板により、ペンギンの生態について学ぶことができます。また冬場にはペンギン達が雪の上を散歩する姿も見られます。とても可愛くおススメです。
上から下からこんにちは
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ホール内に円柱の水槽がある『あざらし館』での場面です。大水槽と円柱水槽がつながっているため、ホールにいながらアザラシが上下に遊泳する姿を見ることができます。アザラシは好奇心が旺盛な動物のため、タイミングさえ合えば間近でアザラシと対面することができます。まるで『コンニチワ』を言いに来ているかのようです。その愛くるしい表情は何ともいえません。
白い巨体が大迫力のダイブ
思わず一歩足が下がりそうなくらい大迫力のダイブが見られるのは『ほっきょくぐま館』です。ホッキョクグマの生活環境に適するように陸地(岩時)と海(プール)があります。陸地での生活を見る事もできますが、巨大プールの視線からの方が面白味は倍増します。普段見ることができないホッキョクグマの泳ぐ姿など感心するものもあります。非常に数が少なくなっているホッキョクグマの生態を是非見てください。
高さ14mの空中散歩
2009年に誕生した『てながざる館』はシロテナガザルの驚くべき身体能力を見ることができます。壁につけられた鉄の棒や高さ14mにある鉄塔の間をブラキエーション(枝から枝へとウンテイのように渡っていく事)する姿が見られます。中には次の棒まで2mもある所を軽々とわたっていきます。自然に近い環境にしているため、生き生きとしたシロテナガザルを観察できます。
そこはまるで原生林
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まるで自分が原生林の中にいるような感覚で観ることが出来るのは『オオカミの森』です。オオカミの住む環境を再現した施設に『ヘアーズアイ』という観察場所があり、そこから顔を出すとアクリル一枚隔てた所にオオカミが。また外には敢えて檻が設置されていない部分があり、オオカミを間近に見ることができます。さらに、壁には考えさせられるような看板が設置されていて、人間が犯してしまった過ちが書かれています。そんな中聞こえてくる遠吠えは、オオカミの心の声なのかも知れません。見て学ばせられる貴重な場所です。
この他にも、ふれあって学ぶことができる子供達に人気の『こども牧場』など数多くの施設があります。また、教育活動や弱った動物を保護し自然に返す活動もしています。
旭山動物園はこういう部分もあって、人気を博しているのではないでしょうか。
“ありのまま”が多くの人々を魅了する
人間視線の展示方法ではなく、動物の生活環境を第一にした展示方法や課外活動を積極的に取り入れる事で、人々の心を掴んでいるのかも知れません。見に来た人はありのままの姿や、動物たちの生態、命の尊さを感じることができるでしょう。
国内外問わず多くの観光客で賑わう日本最北端の動物園で、価値のあるものを家族で学んでみてはいかがでしょうか