アメリカで看護師として働く第一歩!
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看護師として働く人の中には、アメリカで働いてみたいという人もいるかもしれません。 CGFNSは、アメリカで看護師として働くために必要な、第一歩の資格です。 どのような働きがある資格なのか、こちらで紹介します。
CGFNS
日本人の看護師がアメリカの看護師免許を取得するためには、まずは「CGFNS」という団体が主催している資格を受験し、合格しなくてはなりません。 CGFNSとは「Commission on Graduates of Foreign Nursing Schools(外国看護学校卒業生審議会)」というアメリカにある団体の事で、アメリカ国外の看護教育を受けたナースが、アメリカのナースになるための審査や検査を行っている団体です。 この資格は、外国の看護学校卒業生がアメリカでの不当な待遇を受けることを防止するための他、アメリカ国民に安全な看護を保証することを目的としているため、アメリカで看護師として働くためには、必ず必要な資格になります。
CGFNS試験などには、「CES Nursing and Science Course-by-Course Report」「Certification Program(CP)」など複数種類があります。日本人向けの試験としては、前者がよく知られています。
受験について
CGFNSは、以下の条件を満たした場合、受験することが可能です。 また、英語が母国語の人や英語圏の学校を卒業した人は、CGFNS試験免除の対象となります。
- 高校を卒業している。
- 政府認定の2年生以上の看護学校を卒業し、内科・外科・産科・小児科・精神科・看護理論・臨床実習を修得している。
- 自国(日本)の看護免許を取得している(准看護師・看護学生は受験不可)。
受験は年3回行われており、東京でも行われています。内容は内科・外科・産科などの分野から、マークシート形式で出題されます。かなりの高難易度試験として知られていますので、しっかり勉強するようにしましょう。 詳しい情報については、公式サイトにて確認することが可能です。
CGFNS公式サイト: CGFNS International
看護師として働くために必要!
アメリカで看護師として働くためには、最終的に「NCLEX-RN」という資格を取得しなくてはいけませんが、このNCLEX-RNをアメリカ各州で受験するためには、このCGFNSの資格を通らなくてはなりません。
NCLEX-RN受験資格
- CGFNS合格
- アメリカの短大看護学部・大学看護学校卒業
- TOEIC725点+TOEFL iBT 76点(PBT550点)以上
NCLEX-RN公式サイト: NCLEX Examinations
「Visa Screen」も忘れずに!
Visa Screen(ビザスクリーン)とは、CGFNSの機関であるICHP(International Commission on Healthcare Professions)というところが行っているもので、CGFNSかNCLEXの所持者が対象となります。 これは、看護師を含む外国人医療専門職者(医師除く)が労働ビザ・グリーンカードを申請する際に、看護に必要な英語力を有しているか判断するものです。 このVisa Screenは、以下の3つの方法で判定します。
成績証明書の提出
アメリカで必要とされるレベルの看護教育を受けているか判断するために、学校の成績証明書を提出します。英文で書いてもらうようにしましょう。
英文看護師ライセンス
取得した正看護師資格が正規のものか証明するために、英文で書かれた看護師免許を提出します。 発行は厚生労働省医政局医事課試験免許室にて、手続きを行うことが出来ます。
発行場所詳細 問い合わせ先:厚生労働省医政局医事課試験免許室 住所: 〒100-8916 東京都千代田区霞ヶ関1-2-2 電話: 03-5253-1111
参考: 英文看護師等免許証の発行手続きについて – 日本看護協会
英語能力判定
海外で働くためには、一定以上の英語力が必要になります。 英語力を証明するためには、TOEICやTOEFL、IELTSのいずれかのスコアが必要になります。 スコアの基準は、以下のようになります。
スコア基準
- TOEFL: Registered Nurse 83 / Speaking 26
- TOEIC: 725
- IELTS: Academic Module 6.5(Speaking 7.0)
これらのスコアは2年間有効なので、その間にCGFNS事務所に送付しましょう。 注意すべきなのは、これらの証明は、実施機関が直接送付する必要があり、受験者本人や第三者による提出は認められていません。