親も気を付けなければならない子供の交通事故対策
子どもというのはよく言えば純粋、悪く言えば頭が単純なのでうれしい事やワクワクする事で頭がいっぱいになると守らなければならないルールや約束をスポンと忘れてしまうことは良くあるものです。
そして、それは交通規則という命に関わる事に対しても起こるもので、「友達と遊びに行く途中で信号無視の飛び出しをして車に轢かれる」というような事故は数えきれないほど起こっています。
このような、子供の交通事故を防ぐためにはどのような事が大切なのでしょうか?子どもの交通意識は親に影響される
「子は親の背中を見て育つ」という言葉があるように、子供は親の立ち振る舞いを見て社会でのあり方を知らず知らずのうちに学んでいくものです。 交通ルールを守って安全に行動する交通意識も同じように、親の交通意識を規範にして学んでいるものなのです。
しかし、大人の交通意識は子供よりも優れているとは言い難いものです。 横断歩道外での道路横断一つとっても、運動能力があるから車よりも先に渡りきれると過信している人も少なくありません。
通行する車が居なければ赤信号でも渡っていいと考える人さえいます。 子どもの手本になるはずの大人が自ら交通ルールを無視しているのに、子供に「交通ルールを守れ」と言っても説得力があるはずもないでしょう。
自転車に乗れるようになったら安全運転を徹底させる
小学校に上がる頃から、多くの子供は自転車に乗れるようになり行動範囲が広がってきます。 そして、同時に自転車での交通事故に遭う可能性が増大していきます。 自転車に乗れば歩くよりも早く、長く移動できるようになるため子供でも信号無視での道路横断がしやすくなります。
そして、自転車は車道通行が義務付けられている為、より事故に遭いやすくなっているのです。 子どもが自転車に乗れるようになったら、歩行者の時よりも厳しく交通ルールを守る事を教えるようにしなければなりません。 13歳未満の子供が乗る自転車は歩道走行しても問題ないので、出来るだけ車道に出ないよう教えましょう。
夕方・夜間の無灯火を避けるため、自転車のランプは外付けの物を選ぶか負荷が小さいLED式ダイナモライトにすることも大事です。
また、子供が自転車に乗れるようになるという事は交通事故の加害者にもなれるということなので、歩行者にぶつからないよう、曲がり角での左右確認や一時停止など自分と他者の安全確保を徹底させるようにしなければなりません。
車に乗せる親も気を付けなければならない
子どもに交通ルールを守らせることは親が交通ルールを守る事と同義と言えますが、親や祖父母が子供可愛さに交通ルールを破ってしまうことは意外に少なくないものです。 特に、子供にチャイルドシートに乗せず抱っこする親・祖父母は多いのです。
法律では6歳未満、135~140cm未満の子供が車に乗る場合、チャイルドシートの設置が義務づけられているのですが、子供を可愛がるタイプの親や祖父母は「自分が抱っこしているから大丈夫」「子供を縛り付けるのは良くない」とシートベルトもさせずに膝に抱こうとする事がしばしばあります。
このようなシートベルトを付けていない状態だと、車が衝突した際にフロントガラスや車外に放り出され命に関わる大けがを負う可能性がグンと高まってしまいます。
また、車が事故を起こさないまでも子供が走行中にドアを開けて車外に飛び出てしまう恐れもあります。 最近は「叱らない育児」というものが流行っていますが、叱らずに甘やかし可愛がるだけでは逆効果になってしまいます。特に命に関わる交通ルールは叱ってでも教え込まなければならないのです。