うつ病は女性のほうがなりやすい?!
ストレス社会に生きる私たちは皆少なからず、うつ病発症の危険性があります。様々な心の病気がある中で、うつ病は一番ありふれた身近なものと言っても良いでしょう。生涯でうつ病になる割合としては、約15人に1人と言われています。
男女問わずにかかりますが、実は男性よりも女性に多い病気とされていて、その確率は男性の約2倍!
女性は妊娠・出産によってホルモンバランスの変化が大きくなりますし、家庭や職場でも精神的なストレスにさらされやすいことが理由となっています。仕事と育児・家事の両立、男性と同等の地位を得るために、一生懸命に働かなきゃ!というようなプレッシャーもストレスになるのです。
うつ病発症の原因となりうるもの
女性であるということ以外に、うつ病発症の原因としては次のようなものが考えられます。
心当たりのある人は、注意するようにしましょう。
- 慢性的なストレス状態にある
- 慢性的な身体疾患がある
- 金銭面で困難やトラブルを抱えている
- 子供の頃に何らかのトラウマを経験している
- 都会暮らしをしている
- 周囲に頼れる友人などがいない
うつ病の主な症状
うつ病を発症すると、気分の落ち込み、不安、焦燥感、睡眠障害などの症状が見られます。今まで楽しめていたことが楽しくなくなり、どんなことにも興味がわかなくなる…これも、うつ病の特徴的な症状の一つ。
体調の変化にも要注意!
体調の変化も、うつ病のサインかもしれません。心の不調は周囲になかなか言わない人も多いですが、体調不良はたとえ本人が口にしなくても、周囲が気づきやすい場合もあるでしょう。
うつ病による体調の変化をいくつか挙げてみます。これはあくまで目安なので、もしかして?と思ったら、専門医に相談しましょう。
- 頭痛や肩こり
- めまい
- 食欲不振
- 倦怠感や疲労感
- 動悸
- 便秘
- 口の乾き
うつ病と生理の関係
女性に多いと言われているうつ病は、毎月の生理とも大きく関係しているんだとか。生理前になると、下腹部痛や頭痛、乳房の痛み、便秘、イライラ感、無気力など様々な症状に悩まされる人も多いはずです。
このような症状で日常生活に少し支障をきたすようなものを『月経前症候群』または『月経前緊張症』と言います(略して、PMS)。
最近では、PMSよりさらに重症の『月経前不機嫌性障害(PMDD)』の症状を訴える人も増えています。大きな特徴として、極度の気分の悪化が挙げられます。精神的症状・身体的症状ともに、PMSと同じようなものが出ますが、どれも症状が重いため、これがキッカケで本当にうつ病を発症してしまうこともしばしば。
うつ病の治療方法
うつ病の治療方法は、抗うつ薬による薬物療法とカウンセリングなどの心理療法がメインになります。
症状を引き起こす原因がわかっている場合には、その原因を取り除くことで改善が期待できるでしょう。
ストレスを溜めやすい性格であれば、カウンセリングでそのストレスを解消すれば良いですし、身体疾患が原因なら、その治療を行います。
気をつけたい薬の服用
うつ病の治療に使われる抗うつ薬には、色々な種類があります。また、抗うつ薬に加えて、抗不安薬や睡眠導入剤などが併用される場合も。どんな薬を処方されるかは、症状やその度合いによっても異なります。薬物療法を受けているときは、医師の指示に従い、量や回数を守って服用しましょう。副作用を心配し、勝手に服用を止めたり、量や回数を減らすと十分な効果が得られないことがあるので注意が必要です。