朝のきっつい口臭の原因
寝起きで、口が臭う原因は寝ている間に繁殖した「口内細菌」によるものと、前日に食べた「食事」に原因があります。
寝ている間、菌は3倍のスピードで繁殖する
人が1日の間に1リットル以上も分泌する唾液には、口内細菌を抑える効果があります。
しかし、寝ている間は『唾液腺』の活動も低下し、どうしても口が渇きやすくなってしまいます。
乾燥した口内では、起きている時と比べて3倍のスピードで菌が繁殖し、8時間で菌は限界まで数を増やすと言われています。
食べ物の臭いは『肺』から出る
にんにく等の臭いの強い物を食べると、「胃から臭いが上がってくる」と思っている人が多くいますが、これは間違い。
胃と食道の間は「噴門部」によって、食事の時以外は閉じており、臭いが上がってくることはありません。
食べ物で息が臭くなるのは、消化・吸収された臭い成分が血液に運ばれ、肺で空気(息)と混ざる事で臭います。
その為に、食べた直後だけでなく、胃が空っぽになっている翌朝まで臭いが残ってしまいます。
パートナーに寝起きのキスを拒否されない方法
ポイントは以下の3つ。
- 臭いの強い物を食べない事。
- 口の乾燥を防ぎ、菌を繁殖させない事。
- 繁殖した菌を速やかに流す事。
1:寝る前にお酒は飲まない
臭いのキツイ食事を取らないのは当然として、お酒の臭いもひどいもの。
アルコールは分解されると『アセトアルデヒド』という臭い物質に変わり、これが臭いの大本です。
また、アルコールを分解するのに水分が必要。さらに利尿作用によって、体内の水分がどんどん奪われていきます。
水分が少なくなれば、当然、唾液の分泌量が減るのは明白でしょう。
2:寝る前の歯磨きとマウスウォッシュ
菌の繁殖を防ぐ最も有効な手段は、増える前に菌を消去する事。
歯磨きと口内洗浄で、菌の数を可能な限り減らしておきます。
デンタルフロスも使うと、さらに効果が上がるでしょう。
3:濡れマスクで乾燥を防ぐ
濡れてないマスクでもいいですし、部屋自体を加湿するのも有効です。
ただしマスクは不織布マスクではなく、ガーゼマスクを使ってください。
濡れマスクの手軽な作り方
ガーゼマスクの上から1/3を外側に折り、折った部分だけを濡らす。
※この時、鼻まで覆う必要はありません。
4:起きたら歯磨き
細菌の繁殖を0にはできませんので、歯磨きは欠かせません。
寝起きに1杯の水を飲むだけでも効果はあります。
5:ご飯を食べて、唾液を出す
食事によって、休んでいた唾液腺を刺激し、唾液が出やすい状態にします。
目的は『噛む』事ですので、しっかりとした朝食にしましょう。
また、時間がない時は、口をゆすいでお茶を飲むだけで十分です。
むしろ、食後30分程度は、口内が酸性になり、歯の表面のエナメル質が傷つきやすくなっているので、歯磨きは控えた方がいいでしょう。
ちなみに、食べかすがプラーク(歯垢)に変わるまでは短くても24時間。
歯磨きは食後3分以内に3分以上と言われていた時代もありましたが、そこまでする必要はありません。
寝起きの口臭は世界共通
朝に口が臭うのは、生理的な口臭であり、個人で差はあれ世界的にみても珍しい物ではありません。
口臭の80%以上は原因が口の中にあり、適切なマウスケアで多くの場合は改善することが出来るでしょう。
『自分だけが臭い』と思い悩む必要などありません。