虫歯・歯周病は口臭の元!早期発見・早期治療しよう
歯は私たちが思っている以上に大事な役割を担っています。どんな生き物でも食べなければ死んでしまうので、食事を摂るためには歯は欠かせません。歯を持たない生き物もいますが、多くの動物は歯があるからこそ生きていけるのです。
実際、野生動物は歯を失うと食事が出来なくなり、命を落とします。人間の場合、入れ歯やインプラントがあるので天然の歯を失ってもすぐに死ぬことは有りませんが、食事がぐっとつまらなくなってしまうのも事実です。
そして、虫歯や歯周病は歯の健康だけでなく口臭にも大きな影響を与えてしまうのです。
虫歯・歯周病は口臭悪化の原因
虫歯や歯周病にかかっている人の多くは、他人から見てもはっきりわかる程度の口臭を持っています。
自分の口臭というものは鼻が慣れてしまっているためか、自分では全く気付かないことが多々ありますが他の人にしてみれば「こんな酷い口臭なのになぜ自分で気づかないのだろう」と思うものです。虫歯や歯周病の人は、そういった周りの人が眉をひそめる程度の口臭になっているのです。
歯垢・歯石が口臭を悪化させる
虫歯や歯周病は、虫歯菌・歯周病菌の活動によって起こるものですがその虫歯菌や歯周病菌は口内の中でも食べカスが分解して出来た歯垢や歯石に生息しています。
そして、この歯石や歯垢こそが口臭悪化の最大の原因になっているのです。
食べカスを口内の細菌が分解して出来る歯石は、いわば腐敗した元食べ物なので歯垢の状態でもかなりの臭いを発します。一方歯石は唾液に含まれているカルシウムによって歯垢が硬化したものなので、歯垢と同じように匂いを放ちます。
つまり、虫歯や歯周病が進行しているということは歯垢・歯石によって口臭も悪化しているということなのです。
歯周病は膿の臭いがプラスされる
虫歯の場合、虫歯菌が歯を浸食する酸を産出していますが酸っぱい臭いはそれほど強くなく歯垢・歯石からの臭いがメインになります。
しかし、歯周病の場合は歯槽膿漏まで進行していると歯垢・歯石の臭いに加えて歯肉から出る膿の臭いが混じるので、虫歯とは比べ物にならない強い臭いになります。
膿の臭いは単体でも相当きついものですが、歯垢・歯石からの口臭と合わさると強烈なものになります。
その為、対面した人からにんにくを食べたのとは違う口臭が臭う場合はまず歯周病を疑うのはごく自然な事なのです。
歯垢・歯石による口臭を除去するには?
このように、虫歯や歯周病を患うことは口臭を悪化させ周囲の人に迷惑を掛けることに他なりません。歯石・歯垢を除去して虫歯・歯周病の進行を食い止め、口臭を改善することが大事です。
歯垢やその元となる食べカスは、毎日の歯磨きで除去できます。しかし、どんなに入念に歯を磨いていてもブラシの毛先が行き届かない歯の隙間などに食べカスや歯垢が残ってしまうので、マウスウォッシュやデンタルフロス、ジェットウォッシャーなども歯ブラシと併用することが欠かせません。
歯石の場合、歯垢や食べカスと違って接着剤で固めたように歯に食いついているため歯磨きでは除去できません。歯石は歯医者で取り除いてもらうようにします。中にはドライバーなどでほじって歯石を取る人もいますが、歯茎を傷つけてしまうことになるため絶対にやってはいけません。