インプラントに代わるかもしれない、歯の再生医療の将来性は?|トピックスファロー

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2013年1月25日
インプラントに代わるかもしれない、歯の再生医療の将来性は?

虫歯や歯周病、ケガなどで失ってしまった歯を補填する方法は、今の所インプラントや自家移植しかありません。しかし、科学の発達によって選択肢の無い状況を覆せる可能性が出てきたのです。将来的には実用化されるであろう歯の再生医療について解説していきます。

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
  

未来の歯科医療を左右する、再生医療の可能性とは?

人間の身体の大半は、傷ついたり病気になったりしても時間が経てば元通りに修復される力が働くように出来ていますが、肝臓以外の臓器、そして歯は一度傷つくと元通りには戻らないものです。
歯の場合、初期虫歯なら歯磨きをしっかり行うことで修復の可能性があるのですが、進行しきった虫歯や重度の歯周病で割れたり抜け落ちたりしてしまうと、もう修復される見込みはなくなってしまいます。

失われた歯の代わりは入れ歯やブリッジ、インプラントで何とかなりますがやはり自前の歯の方が安心できますし、何より治療費が高くついてしまうのが難点です。

失った歯を復活させる治療法は限られている

自前の歯と同然の使い心地が得られる義歯ということならば、文句なくインプラントが一番であると断言できます。しかし、インプラントの難点は治療費が高額になりがちであるということです。
手術には一定の設備と経験者が必要になること、チタンを使うためインプラント自体が高価なこと、健康保険の適用外であることなどが、インプラント治療の高額化を招いている原因です。

インプラントとは別に抜歯した親知らずを保存しておき、歯が無くなったところに移植する自家歯牙移植という方法もありますが、親知らずは4本すべて生える人もいれば一本も生えない人がいること、必ずしも移植できるというわけではないことなどの難点があります。
「自分の親知らずがダメなら他人の歯を移植すればいいじゃないか」と考える人も少なくないでしょうが、他者の歯を移植することは実は薬事法で禁止されているのです。
その為、歯を失ってしまったら高い治療費を出してでも入れ歯やブリッジ、インプラントで補わなければならないのです。

注目されている自前の歯を再生させる治療法

インプラントなどの失った歯を補う治療法の難点は、とにかく治療費が掛かること。保険適用される総入れ歯であっても20~30万円は掛かります。
それにインプラントなどの義歯を入れても定期的なメンテナンスをしなければならないし、義歯の寿命が来たら交換しなければなりません。

そこで最近特に注目されているのが、「再生医療」です。再生医療は臓器などの身体の欠損した部分を再生・補填させて機能を回復させる新しい治療法です。
再生医療の優れている所は、臓器移植のように限られた臓器提供者の健康を損なうことなく、かつ拒絶反応を起こすことなく患者の治療が出来るということです。

現在行われている再生医療火傷などに対する培養皮膚の移植や閉塞した血管の再生治療など限られていますが、iPS細胞の登場によってその幅はより広がっていくものと期待されています。

歯の再生医療の行方と保険適用

天然の歯の再生医療の鍵は、歯の元となる「歯胚細胞」、歯の表面を覆うエナメル質を作る「エナメル芽細胞」の作成と培養に有ります。
歯胚細胞とエナメル芽細胞を作製し、立派な歯に成長するまで培養を行い患者に移植すればインプラントよりも確実な機能を持った歯の復活が出来るという寸法です。
しかし、現時点ではマウス実験である程度の成功は納めていますが人間での臨床試験には至っていません。

再生医療に対しての健康保険適用については、原状では皮膚の培養・血管の再生に対しては一部保険適用となる「先進医療」認定もしくは高額療養費制度が適用されるにとどまっています。
しかし、医療の発達が進み再生医療が特別でない治療法になれば保険適用は確実にありうる物と考えていいでしょう。

著者:坂下モド

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
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ペットを飼っている関係上、ペット関連の記事を多く執筆。現在ではジャンルを問わず、政治・経済なども