起業家は知っていた方が良い。会社設立の助成金
昔からある「会社経営=お金持ち」というイメージは、「会社経営が儲かる」「会社設立にお金が掛かる」という印象から生まれたものと言っていいでしょう。
一昔前は、会社事務所を用意するお金に会社設備を揃えるお金、そして一定額の資本金が必要という具合にハードルが高く、最初からお金があるか「スポンサーになりたい」と思わせるだけの説得力を供えた人だけが会社設立出来るものだったのです。
今は不景気の影響で起業を目指す人が増加したこともあって、法改正により資本金は1円からでもOKになっています。しかし、それでもなお会社設立には多額のお金が掛かることには変わりありません。
会社設立に利用できる助成金
経済というものは一社寡占状態よりも複数の会社が競争している状態の方が活発に動くため、会社設立を目指す起業家に向けた公的援助が用意されています。
地域再生中小企業創業助成金
厚生労働省が支給している「地域再生中小企業創業助成金」は雇用情勢が厳しい21道県での会社創業を目指す人を対象にした助成金です。支給要件として「雇用保険の受給資格者を二人以上雇用すること」が定められています。
ただし、バーチャルオフィスを利用して東京都内に仮想事務所を置いている場合、「21道県内に事業所を置いていない」ものとみなされて助成資格を喪失する可能性があります。
経済産業省の起業助成金
厚生労働省とは別に、経済産業省にも会社創業のための助成金を支給する制度があります。
経済産業省の助成金は、会社の業務分野ごとに細分化されていて助成金の種類ごとに受付期間や対象者などの条件が異なっています。
経済産業省の助成金は厚生労働省の助成金よりも支援額が大きいのが魅力的ですが、審査が厳しく必ず支援を受けられるというわけではないので注意しなければなりません。
助成金頼りで起業できるわけではない
このように起業家向けの公的助成金は、とても頼りになるものと言っても過言ではありません。しかし、誰でもが助成を受けられるというわけでなければ、起業前に助成金が支給されるというわけでもありません。
申し込んでもいない助成金を目当てにしての起業はまさに「獲らぬ狸の皮算用」です。自己資金で起業を済ませてから助成金を申し込むようにしましょう。