冬の2大注意!お騒がせの O-157とノロウイルス について知ろう!|トピックスファロー

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2014年12月12日
冬の2大注意!お騒がせの O-157とノロウイルス について知ろう!

「冬は食中毒が少ない」といわれていたのはもう過去のこと。 世間を恐怖に陥れたO157をはじめ、冬の食中毒の原因となる細菌・ウイルスの対策を備えておこう。

関西在住のWEBライター兼広告コピーライター
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節約のために自炊をする人が増えています。
しかし、正しい調理方法をとらないと大変なことに!
「冬は食中毒が少ない」といわれていたのはもう過去のこと。
世間を恐怖に陥れたO157をはじめ、冬の食中毒の原因となる細菌・ウイルスの対策を備えておきましょう。
とくに、ひとり暮らしは病気になると大変。
なってしまった時の対処法&治療法もまとめてチェックです!
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ひとり暮らしの食事で注意!食中毒の特徴・対処法

「O-157」や「ノロウイルス」。
名前を聞いただけで、「あぁ~あれね、感染すると大変なヤツね」と何となくは想像できます。
でも、実際にその「O-157」や「ノロウイルス」の細菌・ウイルスが一体何なのか、知っていますか?
それにその細菌・ウイルスはどこから来るのか?感染した人は何を食べて、何を触って感染したのか?など、実は具体的にはわからないことだらけです。
ならば、これを機に、ばっちり知っておこう!

「O-157」の感染経路は、牛肉の表面に注目。ステーキ、ローストビーフ、ハンバーグは安心?

O‐157とは「病原性大腸菌」の一種です。
発生経路をたどっていくと、日本では牛以外の家畜からは発見されていません(アメリカでは野菜やジュース、水からの感染も事例があります)。
牛の糞便や糞便で汚染された飲料水、食べ物からヒトの身体に侵入します。
O‐157の感染力は強力!
多くの食中毒は、100万個以上の菌が身体の中に入って、やっと食中毒が発生するのに対し、O‐157はわずか100個程度の菌だけで、つらい症状が出てしまいます。
その症状は、下痢や腹痛、血尿・血便、全身のけいれん、意識障害など。命にかかわるほど重症化することもあります。

おそるべし、その感染力!そして、あなどれない生命力!

例え、近くにO‐157に汚染された肉や食器、調理器具があったとしても、空気感染はしないので、菌が風に乗って飛んできて身体に入るということはありません。
しかし、O‐157に汚染された調理器具で料理をすると、触れた食材すべてに菌が移ってしまい、一緒に食事をした人全員が食中毒になるという最悪の事態になってしまいます。
さらに、感染した家族や友人のだ液やおう吐物などに触れると、そこから感染してしまうので要注意です。

また、O‐157はかなりしぶといことでも有名。
多くの菌は寒さに弱く、だからこそ冬は安心して暮らせていたのですが、O‐157は冷凍庫の中でも生きていられるほど、低温に強い菌なのです!
「冷凍してるから、大丈夫だよね」と思って、油断していると感染してしまいます。
また、身体に入ると胃酸にも負けず、ほとんどの菌が大腸まで届くという生命力。
最強、最悪の菌といっても過言ではありません。

加熱温度は、75度以上で1分間!

これほど脅威であるO‐157ですが、しっかり弱点はあります。
それは「熱」です。
特に注意すべき「牛肉」の取り扱いについてですが、焼いたり煮たり、炙ったり、様々な調理方法で共通するのは「75度以上で1分間以上加熱すること」。
ステーキなどは表面温度が200度以上になるので、たとえ中がレアでもO‐157の心配はありません。
ひとり暮らしでも、おうちで簡単に作れるハンバーグなどのミンチ類の料理は、特に生焼けは危険なので絶対に避けましょう。
ミンチは、もともと表面にあった肉が刻まれ混ぜられている可能性があり、肉全体にO‐157が広がっている場合があるからです。
冬のメニューの定番、鍋料理などで好まれる肉だんごやつみれも、注意しておきたい料理です。
しかし、逆に安全な料理もあります。市販されている”牛肉のたたき”や”ローストビーフ”は、「これ生だよね」と思いがちですが、実は調理段階で十分加熱されているので大丈夫なのです。

O‐157の感染症状と対処法は?下痢止めの意外な落とし穴

O‐157が出す「ベロ毒素」は強力ですが、感染後4日後~1週間程度の潜伏期間を経てから、症状が現れます。
もちろん、無症状で終わる人もいます。
しかし、多くのケースではまず、腹痛や下痢がはじまり、それがおさまってからも血尿や血便が続くことがあります。
ここで注意したいのは、下痢を止めたいからといって、市販薬の下痢止めを乱用すると症状が悪化するということです。
なぜなら、下痢は「菌を出すチャンス」だからです。
おう吐も同様で、むやみに下痢やおう吐を止めると、菌が身体から出て行かなくなり、全身のけいれん、意識障害など命にかかわる症状に悪化する可能性があります。
腹痛や下痢の症状が出た時点で、速やかに医師の診察を受診し、尿検査や血液検査を受けることをオススメします。

「ノロウイルス」の感染経路は、食品全般!ただし、感染しても症状がないことも・・・

ノロウイルスとは「感染性胃腸炎」の一種です。
感染経路は非常に広いですが、有名なのはノロウイルスが付着した牡蠣やハマグリ、ムール貝などの「二枚貝」を食べることでの経口感染。また、ノロウイルスが付着した手袋や衣服を身につけた状態の人が、食品に触れることで爆発的に広がっていくことです。
O-157とは異なり、ノロウイルスは感染者に自覚症状がない場合が多いのが特徴です。
感染者が勤務先や外出先で知らぬままに食品や物に触れることで、人から人へどんどん広がっていくのです。

病院や、学校、職場、電車など、人が多く集まる場所は要注意!

ノロウイルスの危険が潜んでいるのは、食べ物だけではありません。
感染者のおう吐物や、くしゃみや咳で飛ぶ唾液などの処理が適切でないと、空調でウイルスが舞い上がり、それを多くの人が吸引することでも感染者が人がります。
つまり、病院はもちろん、学校や職場、ショッピングモール、電車、ホテルなど、人がたくさん集まる場所は、ノロウイルスに感染する可能性があります。
ひとり暮らしだから、自分以外の人が自宅に出入りしなくても、外での感染は常に危険が潜んでいます!

予防は、手洗い・うがい。二枚貝の加熱は、85度以上で90秒以上!

インフルエンザのように予防接種ができれば良いのですが、ノロウイルスの予防接種は現在開発中。
自分の口にウイルスを入れない、それしか予防法はありません。
どの感染症でも基本的なことですが、やはり手洗い・うがいを徹底することが大切です。
自宅に戻ったら、手の指や爪の間も、手首までしっかり石鹸で洗い流しましょう。
また、冬によく食べる牡蠣などの二枚貝は、85~90度で90秒以上の加熱が安心。
生ガキの場合は、「鮮度が落ちているからノロウイルスに感染する」ということではなく、鮮度に関わらず、殻と身を分ける際の処理の仕方で感染すると言われています。
そして、貝を調理した包丁やまな板は、その都度きちんと中性洗剤で洗うこと。
同じ生ものだからといって、ほかの魚介類も一緒の調理器具でさばくと、すぐにノロウイルスは広がるので要注意です。

ノロウイルスの症状のピークは2~3日。治った後も1カ月は「感染者」である自覚を

ノロウイルスは感染性胃腸炎ですので、その症状は、おう吐や腹痛、下痢、発熱といった、ほかの胃腸炎と同様の症状が出ます。
症状が出ない人もいますが、症状が出る場合に限り、潜伏期間は感染から24~48時間と、かなり短期間で症状が表れるのが特徴です。
健康な成人の場合、症状は多くの人が2~3日で収まりますが、ノロウイルスが自分の身体の中にいる期間は、なんと3週間から1カ月!
もう苦しくないからといって、職場や学校でむやみに動き回ると、自分が持っているノロウイルスをまき散らすことになってしまいます。
症状が治まってからも、まわりの人のために手洗い・うがいを習慣づけましょう。

ひとり暮らしで病気になったら・・・今のうちにシミュレーションしておこう!

最初は軽い風邪だと思っていたら、どんどん体調が悪くなってきて、どうしよう!
とパニックになってしまう前に、元気な今、一度シミュレーションしておきましょう。
例えば、深夜や休日に体調が悪くなったときのために、自宅近くの「救急病院」の存在を探しておくなど。
救急病院の場所や電話番号は、市・区役所などの自治体のホームページで見ることができます。
また救急車を呼びたいけれど、「それほどでもないかも」と思うときには、「#7119」に電話をかければ、症状に対するアドバイスや近くの病院案内が無料で受けられます(病院案内は、東京・大阪・奈良・愛知のみ)。
このほかにも、自治体によってそれぞれの医療サービスがありますから、自分の住んでいる地域の医療情報を、今すぐ確認しておきましょう!

著者:椿 景子

関西在住のWEBライター兼広告コピーライター
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ライター歴8年。広告や書籍、WEBサイトなど幅広いメディアで執筆中。一番好きなお仕事は取材&原稿作成で、年間70本程度の取材を行っています。クライアントと一緒に相談しながらものづくりをしていくスタイルですので、「良いものをつくりたい!」そんな想いをお持ちの方はお声かけくださると幸いです。