通じる英語を判定する検定G-TELP
今や世界の公用語と言っても過言ではない英語を話せるようになることは、グローバル社会における最優先事項であると言えるでしょう。
しかし、TOEIC・TOFELなどの資格で好成績を収めていても「学校の勉強の延長線上で英語が出来る」という人も多いのが現状です。
そもそも英語を学ぶ理由は、「英語がネイティブの人との意思疎通を行えるようにする」というのが前提のはずなのですが、TOEIC・TOFELのスコア上げに終始している人は多く自慢の英語を披露する機会に遭遇しても物怖じしてしまうこともしばしばです。
本当の意味で、「英語が話せる」かどうかを認定するための英語検定であるG-TELPとはどのようなものでしょうか。
ネイティブとの意思疎通を念頭に置いたテスト、それがG-TELP
G-TELPは、「General Test of English Language Proficiency 」の略で「実用英語の熟達度を計るテスト」という意味です。英語のネイティブスピーカーが日常生活で使うような当たり前で、身近な英語をスッと使えるかどうかを計るのが目的です。
私たちが学ぶ英語には、教科書に載っているような「アカデミックな英語」、ビジネスシーンで使う「ビジネス英語」、普段遣いの「日常英語」があるといえます。日本語で言えば、敬語・謙譲語・ため口のようなものです。日本語でも相手や場面に応じて使い分けるものですが、英語では使い分けなくていいというわけではありません。
G-TELPは、想定された日常的な場面の中で受験者がTPOに応じた上で意志疎通が出来る英語を話せるかを重視したテストになっています。G-TELPのテスト内容はグラマー、リスニング、リーディング&ボキャブラリーの三分野から成り立っています。
「設定基準を越えられるか」がポイント
G-TELPがTOEIC・TOFELと違うのは、「検定側が設定した基準を越えられるか」という形式をとっている事です。TOEIC・TOFELは相対評価形式をとっている為、スコアは受験者の質に左右されてしまい、努力を積み重ねた今回が前回と同スコアになるという事も珍しくありません。
G-TELPは四段階に分かれており、レベル4で「形式的な表現方法でネイティブと簡単なコミュニケーションが取れる」、レベル3で「日常生活の限られた範囲の表現法を用いてネイティブと簡単なコミュニケーションが出来る」、レベル2は「ビジネスシーンなどでネイティブ相手に支障がないレベルのコミュニケーションが取れる」、レベル1で「ビジネスや日常生活の場面でネイティブと同様のコミュニケーションが取れる」と認定されます。
実戦に強い英語力を計るのに持ってこい
G-TELPは、TOEIC・TOFELに比べて知名度は低いですが本当の意味での英語の実力を計るには最適と言っていいテストと言えます。TOEIC・TOFELのスコアがいかに高かろうと、その実力を「英語がネイティブの人と意思疎通する」という目的に活かせなければ張子の虎も同然です。
コミュニケーションの手段は会話・筆談・身振り手振りなど様々ですが、英語を学んでいる以上会話でコミュニケーションを取れなければ意味はありません。G-TELPは、実戦の場で使える活きた英語力があるかを見極めるための検定なのです。