国家資格
日本で国家資格と認められているのは一つしかありません。
通訳案内士
国土交通省が認定し、国際観光振興会が試験事務を代行しています。
学歴などによる受験資格はないので、誰でも受験が可能。
日本国内の通訳ガイドとして独立するのに必須の資格。
当然、観光ガイドをすることになりますので、語学の他に日本の文化に対する深い知識(とそれを英語で説明するスキル)が必要になります。
合格率は毎年14%前後。
公的資格
公的資格とは国家試験がなく、公益法人や民間団体が主催し、国が認定した資格の事。
実用英語技能検定
つまりは「英検」の事。
最近では人気をTOEICに奪われつつありますが、英語に必要な4つの要素をバランスよく測定し、試験問題もオリジナルで作成されるなど、その質は極めて高いと言われています。
難易度は高く、TOEIC900点でも英検1級の取得には苦労するそうです。
国際連合公用語英語検定試験
通称「国連英検」。
国際連合で使われる6つの言語のうち「英語」能力を測定する検定です。
外務省の後援を受けているものの、主催は国連本体ではなく、国連のA級諮問民間団体である国際連合協会である事に注意してください。
英語能力に加え、政治を含めた国際問題に精通していないと合格は難しいとされています。
日商ビジネス英語検定
日本商工会議所が行っている試験。
日商が主催するだけあって、ビジネスやビジネスコミュニケーションを重視しており、またビジネス文書の作成など『書く事』に特化した内容となっています。
また試験はすべてネットを通して行われますので、最低限パソコンを使える必要があります。
工業英語能力検定
通称「工業英検」。
「日本工業英語協会」認定に試験。
工業英語とは学会などの国際的な場所で使う事が前提とされており、英会話の能力に加え、仕様書や企画書を正確に表現する為の専門用語を理解する必要があります。
また受けて側が自由に(誤解を招くような)解釈ができては正確性に欠けてしまうので、より正確な事実のみを伝える事が重要とされています。
ちなみに1981年からの31年間で、1級合格者はたったの409名しか出ていません。
TOEIC
正式には「Test of English for International Communication」。
日本語では「国際コミュニケーション英語能力テスト」の事。
おそらく、今の日本で最も人気のある英語検定でしょう。
企業がスコアのみで採用を決める事はありませんが、足切りとしてよく使われるようです。
あまり有名ではないですが、「TOEIC LPI」「TOEIC Bridge」「TOEIC スピーキング/ライティングテスト」という試験もあります。
TOEFL
正式名称「Test of English as a Foreign Language」。
TOEICと一緒に語られることが多いですが、TOEICはビジネス英語に重点が置かれるのに対し、TOEFLは英語圏へ留学した際、授業を理解し最低限のコミュニケーションが取れるかを量る為のテストです。
その為、受験資格は非英語圏からの出身者に限られています。
まれに勘違いされる事があるのですが、TOEFLで高得点を出したからと言って留学できるわけではありません。
単に大学で必要になるであろう英会話のレベルを保証するだけであり、入学基準にさえしていない大学もあります。
IELTS
「International English Language Testing System」の略称。
日本では日本英語検定協会とブリティッシュ・カウンシルが共同運営を行った2010年より受験者が増えている人気の英語検定です。
一部の国では移民の必要条件とされる程に信頼性が高く、本人確認はパスポートのみ、受験時の確認は入国審査以上、使用できるのは鉛筆のみとセキュリティが非常に高いのも特徴。
TOPEC
「Tests of Professional English Communication」の略称。
プロフェッショナル・イングリッシュ・コミュニケーション協会が主催するテストで、その名の通り専門分野でのプロフェッショナルな英会話能力を測定する為のテスト。
現在は「TOPEC IT」と「TOPEC Engineering」の2つが行われています。
「TOPEC IT」では、SE向けにシステムの基本アーキテクチャ、ハードウェア、データベース、ネットワークなどから出題。
「TOPEC Engineering」では、工学を広くカバーし数学を始め、物理学や天文学など自然科学の分野から問題が出題されます。
国際英検 G-TELP
「General Tests of English Language Proficiency」の略称。
英語圏の人物を対象として、日常で使用される英語の熟練度を量る内容となっており、TOEICやTOEFLよりも日常会話に重点を置かれています。
またテスト後はスコアレポートが送られてきますので、自分の得手不得手が分かりやすいというのが他のテストとの大きな違いでしょう。
その為、TOEIC400点以下を対象としたテストには最適と言われています。