海外留学のための英語力を試す試験とは?
日本の大学で学べる内容は世界の大学に勝るとも劣らぬものですが、日本的な人間関係や年功序列制の弊害か、若い学者は学問だけで食べていけないほどに困窮しているといわれています。
そうなってくると狭い日本を飛び出し、世界で活躍するために海外留学を志す若者も増加してくることでしょう。
しかし、海外留学はそんな甘い物ではありません。人種の壁・言語の壁にぶつかり、念願の学問に触れても付いていけず失意のまま途中で帰国の途に就く留学生も少なくないのです。
そうした事態にならないようにするためにも、留学生は一定の篩に掛けた上で受け入れなければなりません。
そうした留学生の振るい落としのために英語の資格試験が利用されているのです。
海外留学に必須のTOEFL
海外留学にあたって留学志望者に求められる試験の一つが、TOEFLです。
TOEFLは非英語圏出身者を対象とした試験で、英語圏の高校・大学への入学を志望する留学生の英語力を判定することを目的としています。
TOEFLはTOEICと同じくテストの点数から、0点から120点までのスコアを算出する形式になっています。
TOEICはビジネスマン向けの内容の問題が多いのに対して、TOEFLはキャンパスライフで起こりうる状況を中心とした内容の問題が出題されます。
留学に必要なTOEFLスコアについては、学校ごとに違ってくるため一概には言えませんが4年制の大学に入学するためには61点以上は取らなければならないとされています。
大学院進学を目指すならGRE
TOEFLの成績が良く大学に留学して、無事卒業まで勤め上げた後は帰国するか大学院に進学するかを選ぶことになります。
大学院への進学となると、さらに高度な英語力が求められることになります。大学院で勉強出来るだけの英語力があるかどうかを計るための試験がGRE(Graduate Record Examination:大学院成績テスト)です。
GREが論文・英語・数学の三教科にまたがる一般知識を計るGeneral testと、専門分野の知識を計るSubject testに分かれます。Subject testは専攻分野が科学系の学生を対象としているため、それ以外の分野の学生はGeneral testだけを受ければよいことになります。
経営者を目指すならMBA、MBAを目指すならGMAT
起業精神旺盛な学生は、大学在学中から起業して早々に大学から去ってしまうものですが、ベンチャー企業の多くは数年で経営破綻に追い込まれてしまうという統計があります。若いうちは何でも挑戦してみるのが一番ですが、失敗を恐れなさすぎるのも考え物です。
起業で失敗しないよう、しっかりと大学で学んでから経営者になろうとする人が目指すのがMBA(経営学修士)です。MBAは経営者としての資質を学んだ証であると同時に、世界中のMBAホルダーが参加する会合への参加権を得られます。
つまり、MBAの取得は成功者への片道切符を手に入れることと同じことなのです。
そして、MBAコースへ入学するためにはGMAT(Graduate Management Admission Test)を受験しなければなりません。GMATの試験結果の提出は、世界中のMBAコースを持つビジネススクールが義務としており、MBA取得のためには避けては通れない道となっているのです。