話題沸騰!温泉は癌に効くのは本当か?嘘か?|トピックスファロー

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2013年3月11日
話題沸騰!温泉は癌に効くのは本当か?嘘か?

温泉への入浴に期待される効能は、何と言っても病気の治癒でしょう。昔から「温泉で病を治す」という話は伝えられており、一縷の望みを託して温泉を訪れる人も少なくないのです。では、多くの人が苦しむことになる癌も温泉で治すことが出来るのでしょうか?

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
  

温泉パワーは癌治療に効果を発揮する?

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「溺れる者は藁をもつかむ」というように、苦境にある人はほんのわずかな、それこそ微粒子レベルの希望であっても全身全霊で縋りつこうとするものです。それほどに苦境に立たされるということは辛い事なのです。

そして、誰にでも追い込まれる可能性のある苦境の一つには病気があります。医学が進歩した現代でも治療法が見つかっていない難病、治療法が確立していても再発する可能性がある病気は少なくありません。そういった病気に悩まされている人は、一見すると眉唾物な怪しい健康食品などに手を出してしまいがちです。

温泉に浸かって怪我や病気の回復を図る湯治は、歴史と科学的根拠を供えた立派な民間療法と言えますが、全ての病気を癒すというわけではないのです。

温泉で病気が良くなる理由

身体を暖めてきれいにするだけなら、水道水を沸かした家庭用のお風呂でも十分ですが温泉にわざわざ入りに行く必要はありません。旅行してまで温泉に浸かりに行くのは、水を沸かしただけのお風呂には無い効能があるからです。

天然の温泉には、食塩・石膏・炭酸・カルシウム・硫黄・ラジウムなどの微小放射能といった成分が含まれています。これらの成分が皮膚から取り込まれて体内で化学作用を起こすことによって温泉の効能が得られるのです。

他にもお湯の暖かさによる温熱作用や、水の浮力による作用なども温泉が健康に効く理由に入るのですが、家庭用のお風呂でもこれらの効果は得られます。

温泉療法に癌からの回復を託す人たち

温泉地で病気やケガを癒す湯治は昔からあり、日本各地には「戦国武将の隠し湯」と呼ばれる湯治場も少なくありません。病気・怪我でないにしても身体のオーバーホールを目的にして温泉旅行を楽しんでいる人もいます。

そして中には、医者が匙を投げかけるほどの重い病気を患い、温泉療法に一縷の望みを掛けて湯治に来ている人もいます。

秋田県仙北市にある玉川温泉は、そうした重い病気に罹っている人が訪れることで有名です。特に、がん患者にとっては「奇跡の湯」と呼ばれ、多くのがん患者が訪れる聖地となっているのです。

なぜ玉川温泉が癌に効くといわれるのか?

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日本に温泉は数あれども、がん患者からの人気が最も高いのは玉川温泉であると言い切っても過言ではないでしょう。では、なぜ玉川温泉が癌患者からの人気を集めているのでしょうか?

ラジウムによるホルミシス効果

玉川温泉の特色の一つは、ラジウムを成分として含んでいるということです。ラジウムなどの放射能物質から発せられる放射線は身体に悪いというのが最近の風潮ですが、ごく微量の放射線からは身体を活性化させ健康にする「ホルミシス効果」が得られるといわれています。

健康を害さずにホルミシス効果を得られる程度の放射能物質はそうそう身近にあふれているわけではないので、温泉に浸かってホルミシス効果を得ようというのは理に適っているといえます。

岩盤浴による温熱療法

玉川温泉での楽しみは、温泉への入浴だけではありません。北投石と呼ばれるラジウムなどを含む石と温泉の地熱を利用した岩盤浴も、玉川温泉の魅力の一つです。

癌の治療法の一つにある温熱療法は、癌細胞と正常な細胞が耐えられる温度差を利用して癌細胞の身を叩くというものです。つまり、岩盤浴を利用して温熱療法と同じ効果を得ようというのが玉川温泉の人気の秘密と言えます。

強酸性泉による免疫の活性化

玉川温泉のお湯は、PH値が1.2という日本一の強酸性を誇ることでも知られています。クニマスの生息地として知られていた田沢湖に玉川温泉の水が流れ込んだことで生態系が破壊され、クニマスが一時絶滅していたというのは有名な話です。

酸性温泉の効能は皮膚病ですが、PH値の高い玉川温泉では温泉に浸かりすぎると逆に炎症を起こして皮膚がただれてしまう恐れがあります。しかし、何も悪い事ばかりではありません。炎症が起こることによって白血球の働きが増進され、免疫機能を活性化されるという寸法なのです。

本当に温泉は癌治療に効果があるのか?

玉川温泉の例から、温泉の効能や泉質を把握した上で上手に利用すれば癌の治療に効果を発揮するはずと言えます。しかし、実際には「温泉が癌治療に効果を発揮する」という科学的な根拠はありません

まず、岩盤浴による温熱療法ですが、がん細胞の限界温度は42℃に対して正常な細胞の限界温度は43℃となっています。このわずか1℃の違いを厳密に計って治療を進めるのが温熱療法の肝と言えるわけですが、身体全体を暖める岩盤浴ではがん細胞も正常な細胞も関係なく温めることになってしまうのです。

微小放射線によるホルミシス効果は今も検証が続けられていてある程度効果なども立証出来てきていますが、「確実に癌を治す方法」ではないといえます。
強酸性温泉による免疫機能の活性化も、皮膚の炎症によるダメージが残ることを考えると少々辛いものがあります。

また、温泉につきものの泉質・効能表には必ず温泉への入浴が禁忌となっている病気などが記載されているのですが、がんなどの悪性腫瘍は温泉への入浴が禁忌となっているのです。
つまり、温泉への入浴で癌治療を行うというのは自己責任で、病状の悪化を招く可能性もあると考えなければならないのです。

著者:坂下モド

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
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ペットを飼っている関係上、ペット関連の記事を多く執筆。現在ではジャンルを問わず、政治・経済なども