快適な湯上りと健康を約束するサウナ効果
温泉旅行の醍醐味の一つは、入浴後の火照った体を夜風にあてながら、冷たく冷えた飲み物をグイグイと喉に流し込み、汗を掻いて芯まで乾ききった体を鎮めることでしょう。
冷え切った飲み物の美味しさが口の中に広がり、喉から一気に駆け下りる水分が染み込んでいく感じはやめられないくらいに気持ちが良いものです。
しかし、普通の入浴だけでは「今すぐにでも飲み物を流し込みたい!」という気持ちが生まれるほどに汗を掻けることが無いもの。そのためにはサウナなどを利用しなければなりません。
サウナの効能
最近はどこの温泉にも必ずあると言っても過言ではないサウナは、高温で身体を暖めて汗を掻くことに特化した入浴施設の一つです。
現代のサウナの起源は北欧・フィンランドにあるといわれていますが、温泉の熱を利用して汗を掻く蒸し風呂は古くから存在しています。
身体を暖めて汗を掻くということには、代謝で発生した老廃物を汗で排出する働き、自律神経をリセットして心身をリフレッシュする働きがあります。自律神経の働きが正常化することによって身体の代謝が活発になるので、サウナに入ることは健康増進にもダイエットにも効果を発揮することには違いないのです。
一時的なものですが、汗を掻いた分だけ水分が身体から抜けるので体重を減らす効果も得られます。
サウナよりも効果がある?岩盤浴
サウナはそれこそどこの温泉にもあるほど普及していますが、汗を掻くまで入っていると体温の上昇に伴う血圧の上昇を招いてしまいます。その為、高血圧を持病として持っている人のサウナ利用は、動脈硬化や脳梗塞などを引き起こす恐れがあり禁忌となっているのです。
そこで登場するのがサウナと同じように多量の汗を掻けて、なおかつ温泉のように効能がある岩盤浴です。岩盤浴は温泉地で採取される特殊な石を暖めて横になることで、石から発せられる遠赤外線で身体を暖めて、石に含まれる温泉成分によって身体を健康にしてくれるというものです。
サウナよりも安全に汗を掻ける
岩盤浴とサウナの大きな違いは、「熱源と直に接触できるかどうか」ということです。サウナの場合は、触ったら火傷しそうなほどに加熱されたサウナストーンやスチームヒーターが熱源となって室内を暖めています。岩盤浴は寝やすいように平らに加工された石を40~50℃に加熱しています。
しかし、サウナは人の出入りがあると扉から外の空気が入り込んで室温が下がること、熱源に近づきすぎると火傷するのが難点です。岩盤浴の場合、身体が直に熱源に触れている上に熱源から発せられる遠赤外線によって身体の芯まで温められるので、人の出入りに関係なく暖まり続けられて安全に汗を掻けるのです。
サラサラの汗を掻ける
身体から出る汗は、老廃物の排出を行うとともに体温を引き下げるための働きを持っています。しかし、汗の掻きすぎは身体のミネラルバランスを崩す恐れがあり、健康を害してしまう恐れがあるのです。
一番いい汗は、運動の後に出るようなサラサラとした水分の多い汗で、良くないのはベタッとした感じが肌に残る汗です。ベタベタした汗はミネラルが多く含まれているため体臭の原因になるだけでなくミネラルバランスを崩す原因になってしまうのです。
岩盤浴で出る汗はサラサラした汗で、ミネラルバランスを崩さずにたくさんの汗を掻くことが出来ます。たくさん汗を掻くことで汗腺の働きが活発になり、ベタベタした汗を掻きにくくなるのです。
岩盤浴を備えた温泉は少ないのが弱点
このように良いこと尽くめの岩盤浴ですが、一時期のブームが沈静化して以降、街中にあふれていた岩盤浴専用施設は姿を消していて、一部の温泉やスーパー銭湯でしか見かけなくなっています。
また、岩盤浴施設を備えていても、女性専用になっている所も多いので予め調べておきましょう。