安全に温泉旅行を楽しむために知っておきたいこと
肩こり解消や心身のリフレッシュ、美肌づくりなど美容効果を求めて温泉旅行へ出かける人も多いはず。
しかし、間違った入浴法や「入ってはいけない」体で温泉に入浴してしまうことで、血圧の変動などを起こし、ときには命まで危うい状況へ追いやってしまうこともあります。
温泉の禁忌症(きんきしょう)って知ってますか?
温泉入りケガや痛みなどの療養を行うことができる「適応症」の反対にあるのが「禁忌症」。
「このような症状がある場合は、温泉には入ってはいけません」ということです。
体力が弱っているときなど、体調によって温泉成分の効能をもとめて入浴することがマイナスになり、症状が悪化する可能性があるため、各温泉施設で「禁忌症」の表示は義務化されています。
~一般的な禁忌症~
上記以外にも高度の貧血や悪性腫瘍なども含まれ、進行性、急性疾患の場合は温泉入浴はやめましょう。
飲泉にも禁忌症があります
飲泉場が完備されているところが多い、ヨーロッパの温泉。飲泉によって消化器官から温泉成分を摂りこむことによって、デトックス効果や湯治効果があるといわれており、日本でも飲泉文化は盛んです。
ただし、まったく消毒がされていない湧水をそのまま飲み、体内に吸収させる行為が飲泉。
温泉に含まれる成分によって禁忌症にも違いがあり、飲泉には充分な注意が必要です。
~一般的な禁忌症~
危険!こんなときは温泉に入浴しない!
以下は、「温泉入浴」「家庭での入浴」に共通する注意事項です。
風邪で発熱中は入浴しない!
発熱中は風邪にかぎらず入浴は避けましょう。入浴するのは風邪による熱が下がり、症状が落ち着いてから。風邪をこじらせる原因にもつながる湯冷めには注意が必要。
運動直後に入浴しない!
入浴により血流が全身にまわってしまい、運動中に筋肉に集まっていた血液が乳酸や老廃物を運び、スポーツ中に動かした筋肉の疲れを取るための作用が妨げられます。疲労感が残る原因に。
飲酒したら入浴しない!
血液の循環がよくなることで脳の血流が減ってしまい、脳貧血や不整脈、心臓発作を起こす危険性が高まります。酔いすぎた状態では、入浴中に溺れてしまう原因にもなってしまいます。
食事直後は入浴しない!
食後に入浴したい場合は、30分~1時間の休憩をとってから。食べた物を消化するために活動する胃や腸に流れるべき血液が体中に巡ってしまい、消化不良の原因に。