太陽光発電システムの自作
太陽光発電システムは節電に効果を発揮する便利なものですが、「導入に何百万円というお金が掛かる」「屋根がある一軒家でないと設置できない」などの欠点があります。
そのためアパート・マンションのような賃貸の集合住宅に住んでいる人の多い日本では、導入したくても導入できないという人も多いのです。
しかし、太陽光発電システムは基本さえ押さえていれば、日曜大工感覚で作ることが可能なのです。
自作太陽光発電システムの基本部品
自分で太陽光発電システムを作る際には最低限、次の部品を揃えておかなければなりません。
これ以外には部品同士を繋ぐケーブルや、角度をつける為のアングル(鉄枠)、一箇所に纏めるためのケースや棚、防水シートなどが必要になる場合があります。
太陽電池パネル
太陽光発電の肝の部分である太陽電池パネルは無くてはならない大事な部品です。
太陽電池パネルは発電できる電力量を示すワット数が大きければ大きいほどサイズが大きくなり、価格も高くなります。
自動車用ディープサイクル対応バッテリー
太陽電池で発電された電気は、そのまま電気機器に繋げても動かないほど弱いので一度バッテリーに溜めてから使います。
ディープサイクルとは満タン→カラ→満タン…という繰り返し使用のことで、ディープサイクル対応バッテリーは長寿命かつ高性能なのが特徴です。
AC/DC変換インバーター
電気には直流と交流があり、家庭用コンセントに接続する電子機器・家電は全て交流電源でないと動きません。
一方、太陽電池・自動車用バッテリーは直流電源なので、バッテリーに家電を繋いでも動きません。
そのため、直流電源を交流電源に変換するインバーターが必要になるのです。
チャージコントローラー
バッテリーが蓄えられる電気の量には限界があって、バッテリーの限界を越えた充電が行なわれると故障やバッテリーの破裂を引き起こす恐れがあります。 自作太陽光発電システムの場合も、電池パネルとバッテリーの間にチャージコントローラーというバッテリーの電池残量を監視し充電を制御する機械を挟んでおく必要があります。
自作太陽光発電システムの限界
これらの部品を揃えて、部品ごとのプラス端子とマイナス端子を間違えないようケーブルで接続していけば、あっという間に自作太陽光発電システムの出来上がりです。
太陽電池パネルの出力や天候にもよりますが、夜間の照明や携帯電話などの充電に充分使えるほどの電力供給が可能です。
自作の太陽光発電システムは、市販品のように住宅用の電気系統に接続して、節電や売電のために使えないのが難点です。
しかし、住宅用の電気系統に手を加えるには電気工事士の資格が必要になる上に、売電の為にはJATEという専門機関による査定を受けて認証されなければなりません。
しかし自作太陽光発電システムは、アウトドアや災害時での予備の電源としても優秀なので持ち運び出来るように組み立てるととても便利です。一度自作してみてはいかがでしょうか?