イタリアンクラシコのスタイルとは
「ブリティッシュスタイル」、「クラシコイタリア」、「アメリカントラディショナル」のスーツの3大スタイルの中で、もっともエレガンスでセクシーなのがクラシコイタリアです。
かっちりとした男性的なブリティッシュスタイルや、機能的で実用性の高いアメリカントラディショナルとは異なり、遊び心が感じられる柔らかい印象が強いといえます。
ここでは、そんなセクシーでエレガントなイタリア男になるための、クラシコイタリアのスーツをオーダーする際に気を付けるべきことを、いくつかご紹介します。
シルエット
クラシコイタリアのシルエットといえば、第2の皮膚といわれるように、自然なフィット感が命です。全体を包み込むような柔らかな肩のラインや、ゆるやかにシェイプされたウエストライン、軽やかな着心地がポイントになります。
だたし、ジャケットの長さには要注意。海外では、お尻が見えてしまうほどの短い丈のジャケットは、マフィアか同性愛者と間違われてしまうことから、ジャケットの裾は程よい長さなのが一般的です。
このように、ゆる過ぎても、キツ過ぎてもいけない、ジャストサイズのスーツを手に入れるためには、採寸から縫製、仕上げまでの技術がしっかりとしたテーラー選ぶ必要があります。
イタリアには、「仕立て屋が顧客を育てる」という言葉があることから、まずはクラシコイタリアの“いろは”を教えてくれるような、経験豊かなテーラー選びからはじめましょう。
カラー
クラシコイタリアの色選びで代表されるのは、やはり「AZZURO E MARRONE(アズーロエマローネ)」でしょう。空色を意味するアズーロと、栗色を意味するマローネ、つまり明るい青色とコクのある茶色の組み合わせが鉄板といわれているのです。
それ以外には、アズーロ×ブルーといった同系色の組み合わせや、淡い色のスーツに濃いめの色を差し色に使った、薄いブルー×赤や白、淡いベージュ×マローネ、などがオススメです。
ディテール
エレガントな雰囲気が特徴のクラシコイタリアの場合、ドレッシーな雰囲気の、ベント(ジャケットの裾のスリット)がないノーベントが基本といって良いでしょう。左右それぞれの脇に入ったサイドベンツや、背中の中央に入ったセンターベントは、スポーティなイメージが強いのです。
ただし、クラシコイタリアの生命線といえるウェストの絞りが大きくなる場合は、全体のシルエットがきれいにみえるサイドベンツの方が良いかもしれません。
また、胸ポケットは、胸板の曲線をきれいに見せるために斜めになったバルカポケットが必須です。