なぜ夜食は太るのか?
同じカロリーのはずなのに、昼に取るよりも夜に取る方が太りやすい。そう感じる事はありませんか?
実はこれ、時間栄養学を元に考えると当然のことだったのです。
夜は内臓も寝る時間
目覚ましがなくても起きられるように、人の体には体内時計というリズムがあります。
このリズムに従い内臓は活動し、消化や吸収を行っています。
例えば脂質を分解する肝臓は7時くらいから活動を始め、21時には活動が低下します。
つまり21時以降に摂取した脂質は栄養にならず、全て『脂肪』として蓄えられる。
これが、夜に食べると太る大きな原因の1つとなっています。
太りにくい夜食のポイント
夜に食べても脂肪に変えないポイントは、全部で5つ。
ポイント1:低カロリー
摂取カロリーを抑えて満腹感を得るのは、ダイエットでも夜食でもかわりません。
ポイント2:消化の良い物にする
夜は消化機能が落ちています。
消化の悪い物を食べすぎると、翌朝の胸焼けや胃もたれの原因となってしまいます。
ポイント3:温かい食事にする
夜は代謝が落ちる時間帯。
冷たい物を食べると、さらに体温を低下させ代謝を落とす事になります。
代謝が落ちていると、効率よくエネルギーを消費する事ができません。
ポイント4:食物繊維の多い食材を取る
食物繊維は、腸の中で脂肪をからめ捕り排出してくれます。
余分な脂質を吸収しない為には、食物繊維が有効です。
ポイント5:1日のトータルカロリーを意識する
純粋に食事の回数が1食多い計算になります。
成人女性の1日の摂取カロリーである1800 kcalから2000 kcalを『4食』で取る事を意識しましょう。
おすすめの夜食
具体的な夜食としてはどの様な物があるか少しだけ例を挙げていきます。
お茶づけ
さらさらと食べられる夜食の定番。
手軽に作れるのも高ポイント。
ただし、ご飯は炭水化物なので食べすぎには注意。
おでん
大根やこんにゃくなど、低カロリーな食材が揃っているおでん。
練り物の原料は魚のすり身。はんぺんのカロリーも約28 kcalと高くありません。
寒い季節はコンビニですぐに変えるもの良いですね。
ナッツ類
ナッツ類は意外と、カロリーは高くありません。
1回分10gで計算すると、アーモンド9粒で59 kcal。カシューナッツ7粒が58 kcalとなります。
また、ナッツに含まれる油にはオメガ3脂肪酸という健康に良い成分が含まれており、食物繊維も豊富で腹持ちもいい、夜食向けの食べ物です。
ただし、消化は良くないので一粒をよく噛んで食べるのがコツです。
ココア
ココアは、原料であるカカオマスから油分を抜いてパウダー状にしたもの。
その為、砂糖などが入っていないピュアココアのカロリーはナッツ類よりもさらに低いと思って間違いありません。
またカカオには、余分な脂肪を吸収させない効果やアンチエイジング、冷え症、便秘の改善、免疫力の向上などなど、体によい効果が期待できます。
寝不足では体調を崩しやすく、夜食としてココアは最適な食品と言えるでしょう。
ただし、調整ココアには砂糖などが多く含まれており、100 kcalを簡単に超えるので、ピュアココアを用意しましょう。
要注意食品:ガム
眠気覚ましや集中力アップで噛むことが多いガム。
しかしシュガーレスガムであっても1パック40 kcal前後。
気にせず食べ続けていると、意外と多くのカロリーを摂取している事になります。
夜食は夕食の後半部分と考える
太りにくい食べ物だからいくら食べても大丈夫、というのは大きな間違い。
夜食の一番の問題は、『カロリーの過剰摂取』という事に変わりはありません。
もしも、1日のカロリー計算が苦手なのであれば、夕食を取る時間を遅らせて夜食を食べない。
それができないなら、夕食の量を半分にする、という方法をとれば自然とカロリーを抑える事ができるでしょう。
「夜食は太るから悪だ」と我慢してはストレスも溜まり、勉強もはかどりません。
きちんとした対策をたてる事ができれば、夜食を食べても太らない生活も夢ではないでしょう。