中国人女性23人。顔が違うと入国カウンター通れず
2009年、7月。韓国から上海に帰ってきた女性23人が入国管理局で止められる事件がありました。
彼女たちは韓国で整形手術を受けた帰りで、包帯や絆創膏を付けたまま、パスポートとは似ても似つかない顔になっていました。
入国管理官は、1人45秒程度で済ませるチェックを数分かけて行い、整形していないパーツを1つ1つ比較しなければいけませんでした。
ちなみに中国では、2010年の1年間で整形手術による入国トラブルを起こした人は150人を数えました。
整形後のパスポート。変える?変えない?
上段の様な入国トラブルですが、海外で美容整形を受けた場合、日本でも同じ事がおきる可能性は否定できません。
また、日本に戻ってきた時は大丈夫でも、別の国へ観光に行った時に入国を拒否される可能性もあるでしょう。
それならば、例え国内であっても整形を受けた後、パスポートや運転免許証の写真は変更しないといけないのでしょうか?
変更しなくても問題はない。が・・・
たとえ整形し、どれほど印象が変わったとしても、本人である事に間違いはないので、パスポートを変更しなくても問題はありません。
また、整形した程度で入国管理官が本人かどうかを判断できないとは考えにくいでしょう。
入国管理官はパーツの位置を見ている
目頭の切開や埋没法を使えば、目を大きく見せる事は出来ますが、両目の間隔は替えることはできませんよね。
同じように耳の位置や角度、口の幅など、入国管理官は整形手術でも変えられない場所を確認し、本人確認を行っています。
その為、1回の渡航で多くのパーツに手を加えていなければ問題になることはほぼないでしょう。
ニュースとなった中国人女性も、1度に23人と人数が多かった事、包帯や絆創膏で顔が隠れていたことが入国に手間取った原因とも考えられます。
それでも、少しでもトラブルの種は減らしたい。整形したのだから写真も変えたいという場合の方法を紹介します。
パスポートの写真を変える方法
パスポートに再発行はありませんし、顔写真だけを変える事も出来ません。
必然的に切り替え発行か、新規発行という事になります。
なお、パスポートの発行に必要な『一般旅券発給申請書』は「住民登録している都道府県の旅券窓口」にて受け取る事が出来ます。
どこで受け取れるかは、外務省のサイトをご利用ください。
切り替え発行の場合
残りの有効期限が1年未満の時は、切り替え発行が簡単です。
パスポートが破損した場合も切り替えの対象となります。
必要書類
- 一般旅券発給申請書(1通)
- 住民票写し(1通)
- 写真(45ミリメートル×35ミリメートル) (1葉)
- 有効パスポート
- 戸籍謄本又は抄本 (1通)(住所など、変更があった場合のみ)
期限が1年以上残っている場合(新規発行)
どうしても切り替えができない場合は、『紛失した』事にして新規で発行する事になります。
有効期限が残っている場合、切り替え発行は出来ませんし、顔写真を変えて再発行もできません。
またパスポートは1人1冊が原則ですので、今あるパスポートを失効しない事には新規発行もできません。
その為に失効手続きとして、紛焼失届出が必要。
紛焼失届出とパスポートの新規発行は同時に申請する事が可能です。
必要書類
- 紛失一般旅券等届出書(1通)
- 警察署の発行した紛失届出を立証する書類又は消防署等の発行した罹災証明書
- 住民票の写し(1通)
- 写真(45ミリメートル×35ミリメートル) (1葉)
- 身元確認書類(運転免許証など)
同時にパスポートを申請する場合
- 一般旅券発給申請書(1通)
- 写真(45ミリメートル×35ミリメートル) (1葉)
- 戸籍謄本又は抄本 (1通)
盗難や火事によってパスポートを無くした場合、警察や消防による証明書が必要になります。
しかし引越しなどで無くした場合は、窓口で紛失一般旅券等届出書を提出すればいいという場合もあるようです。
申請の前に外務省- 各都道府県の申請窓口にて確認した方がいいでしょう。
免許証の写真を変更する方法
運転免許証は、「汚損」「破損」という事で再交付を受けることが出来ます。
『運転免許センター』が確実ですが、『運転免許試験場』でも再交付を受ける事が出来ます。
海外での整形手術は慎重な検討が必要
海外での美容整形は、値段の安さ、技術力、観光目的、知り合いに見られないという理由から需要は少なくありません。
しかし、言葉の壁(通訳がいても医師や看護婦が話せない)や、アフターフォローを受けにくい海外で美容整形をうける事にはリスクが付きまといます。
国内外問わず、整形手術を受けるのであれば、そこが本当に信頼できる病院なのかという確認を怠ってはいけません