ネットショップは開業すれば『売れる』という訳ではない
商品を販売して、収入を得る以上、個人事業主の登録は必要です。
しかし、それ以外では直接ケーキを作って販売するとか、リサイクル品を販売するということでなければ、資格は必要ありません。
しかしネットショップを作っただけで商品が売れるという訳ではありません。
流通システムの事やマーケティング、ネットショッピングの特徴などを知っていれば、販売戦略に差をつける事が出来ます。
ネットショップを開業する前に取っておきたい2つの資格
効率良く通販サイトを運営するには、流通や接客に関する知識が武器になります。
そこで、ネットショップの運営に役立つ資格を2つ紹介します。
販売のプロを育成する『販売士検定試験』
日商簿記で有名な『商工会議所』が実施している、流通系ではたった一つの公的資格。
検定内容は、販売に関する『商品知識』、『在庫管理』や『マーケティング方法』、『接客マナー』が基本。
さらに上級になると、『商品計画』や『財務管理』、『マネジメント』も試験内容に含まれていきます。
実店舗に関する内容が多く、1級レベルでは中小企業の経営者並みの知識が求められるでしょう。
ネット通販以外の知識も必要になりますが、流通・販売に携わる限り無駄な知識にはなりません。
受験方法
各都道府県にある商工会議所の窓口にて、受験の申し込みが行われています。
詳しい場所は、商工会議所のサイトよりご確認ください。
受験資格
学歴・性別・年齢・国籍などによる制限はなく、誰でも受験可能。
1級から3級までありますが、どの級からでも受験できます。
受験料
- 1級:7,500円
- 2級:5,500円
- 3級:4,000円
受験料は変更する可能性がありますので、受験会場のサイトでご確認ください。
eコマースの就職にも使える『ネットショップ実務士』
電子商取引、通称eコマース。つまりネットを介して商品を売買する、実務能力を測るのが『ネットショップ実務士』。
販売士が実店舗を中心とした内容だったのに対し、ネットショップ実務士は完全にネットショッピングに特化した資格と言えるでしょう。
試験は、『マネジメント』『プロモーション』『Web作成』『運営』の4種類に分かれています。
さらに、それぞれに入門となる『実務士補』から、基礎の「レベル1」、実務の「レベル2」と上がり、最高ランクはEC経営能力を測る「レベル5」までの、6つのランクが設けられています。
ネットショップ実務士が就職に強い理由
ネットショップ実務士の資格は2010年に設立されたばかりの資格です。
しかしその実施に当たっては、『YAHOO!JAPAN』『DeNA』『KDDI』『H.I.S』といった、大手41社3団体の協力があります。
民間の資格ながら、業界での注目度が高い資格と言えるでしょう。
受験方法
運営団体である『ネットショップ能力認定機構 – 個人受検のお申し込み – ネットショップ能力認定機構』より申し込みが可能です。
しかし新規の資格の為、まだ受験者数が少なく、本会場は東京にしかありません。
受験資格
レベル2以下に関しては、制限はありません。
しかしレベル3以降の受験には実務経験を証明する必要があります。
その為、『ネットショップの売り上げが月額100万円以上、かつ連続した3ヶ月間の総売り上げが500万円以上』である事など、いくつかの条件をクリアしないと受験資格を得られません。
受験料
- レベル1:5500円
- レベル2:6800円
- レベル3(資格更新料):10000円(レベル2合格者は7000円)
受験料は変更する可能性がありますので、ネットショップ能力認定機構のサイトをご確認ください。
ネットショップの売り上げは自分次第
ネットショップは商品のセレクトから、サイトのデザインまで全て自分で行う事が出来ます。
つまり、商品が売れるかどうかは全て自分の手腕1つに掛かっていると言っても良いでしょう。
資格があれば売れるサイトが作れるという訳ではありません。
しかし売れるサイトを作る手助けになる事でしょう。