そこが知りたい!オーガニックコスメのアレコレ/ナチュラルな美肌で女子力UP!!
いかにも肌に優しそうな『無添加』の表示やキャッチフレーズをコスメ選びのポイントにしている人も多いのではないでしょうか。
コスメの『天然成分』や『植物由来エキス』などといった文字列を見ると、肌に優しそうなイメージがあって思わず商品を手に取ってしまいがちですが、『天然由来だから肌に優しい』イメージだけで化粧品を選んでしまうのは少し危険な場合もあります。
『オーガニック』と『無添加』は違う?
オーガニックコスメとはいわゆる天然由来の成分を多く使った化粧品。
これに対し無添加化粧品は少し意味が違う場合も多いようです。
無添加化粧品のなかには『一部の石油由来成分が無添加』というだけでも無添加とうたっている商品もあるので注意が必要になってきます。
その『無添加』にした成分の代替を他の科学由来の成分で代替している可能性もありうるのです。
無添加化粧品が特に何か基準があるわけではないように、オーガニックコスメも何らかのはっきりとした基準があるわけではありませんが、フランスやドイツなどでは国がオーガニックの基準を徹底して管理しているところもあります。
ナチュラルな美肌を狙えるオーガニックコスメの選び方 POINT1
『無添加』などの表示に踊らされない安心できるオーガニックコスメはどのようにして選んでいけばよいのでしょうか?
注意したい石油由来成分の見分け方のポイント
日本では化粧品全体の基準はあっても、オーガニックコスメに対する基準が曖昧なため、徹底した管理のもとで生産された化粧品なのか、そうではないのかを消費者が自分で見極める必要があると言えます。
しかし化粧品に含まれる成分の名前は難しく表示をチェックするのは大変ですよね。
カタカナや数字が羅列している、化粧品に使われる聞き慣れない成分の名称の数はなんと8500種にも及ぶのだとか!!
読むだけでも一苦労してしまうのにそれを覚えるのはムリ!
・・・ええ、それもごもっともです。
だけど、ポイントとなるほんの一部の成分を知っておくとコスメ選びにもきっと役立つハズです。
石油系合成界面活性剤
クレンジング・シャンプーなどの洗浄成分や乳液・保湿クリームなどの乳化剤として使われる成分です。
洗浄力が高く皮膚のバリア機能を壊してしまう恐れがあるとも言われています。
界面活性剤は天然の原料のものと石油原料のものがあり、石油由来のものは生分解されにくいので環境面でも問題視されています。
『ラウリル』や『アルキル』は界面活性剤全体についている名称です。さらに『フェノール』や『ベンゼン』などが石油由来の成分になります。
合成防腐剤
発がん性が指摘されているパラベンはその悪評の高さゆえ、一度はその名を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
化粧品の防腐剤として多く使われるパラベンですが、化粧品への配合濃度は1%以下という決まりがあります。
パラベンは、その濃度が0.25%以上になると肌への刺激を感じる人がいるようですが、ごく低濃度だとアレルギー症状はでないとも言われています。
日本の化粧品メーカーのほとんどはパラベンの濃度を低くする工夫をしているようで、実際のパラベンの平均濃度は0.1%だといいます。
フェノキシタールはパラベンの代替として使われている防腐剤ですが、パラベンに比べると防腐剤としての能力は若干劣り、配合する量もパラベンの場合より多くなってしまうようです。
また、ごく少量でもアレルギーを引き起こす場合があり必ずしも安全とはいえない部分があります。
タール色素
日本で化粧品に使用できるタール色素は83種類ありますが、そのうちリップカラーとして使用できるのは58種類、さらに食用として安全に使用できるものになるとなんと12種類にまで減ってしまいます!
さらにさらにFSA(英国食品基準庁)では、日本での食用タール色素のうち赤色40号、102号、黄色4号、5号を含む数種類の合成着色料と安息香酸ナトリウムの同時摂取で子供のADHD(多動性障害)などの症状に影響を及ぼすとして、自主規制するようメーカーに勧告しているといいます。
食用としてのタール色素は発がん性などの毒性が無いと確認されたものが指定されていますが、肌に直接つける化粧品に含まれるタール色素には依然不安が残っているようです。
化粧品の成分表示の見方のポイントは・・・
よく化粧品やシャンプーの裏に記載されている成分表示。
現在は全成分表示が義務付けられているので、見慣れない成分名がただ羅列されているように見えますが、実は成分の配合量の多い順に並べて表示されています。
配合量が1%以下のものについての順番は特に決まりは無いので、まとめてランダムに表示されています。
ナチュラルな美肌を狙えるオーガニックコスメの選び方 POINT2
消費者側も、ただ天然成分だけにこだわりすぎるのも、場合によってはマイナスになってしまう可能性があります。
例えば嫌われ者の石油由来成分『パラベン』の代わりとして、天然由来の防腐剤を使用するためには天然由来の原料を産出し、防腐剤の働きをするエキスを抽出しなくてはいけません。
その過程で混入してしまう化学成分もないわけではありませんし、また農薬なども一切混入しないように管理し生産し、成分の精製方法なども工夫した100%天然成分の化粧品は使用期限があったり、コストがかかったり、人によっては使いづらいと感じてしまう場合もあるかもしれません。
石油由来の成分は一般的に合成成分とも呼ばれ、充分に精製されておらず不純物が多かった一昔前の化粧品トラブルや一部の発がん性を持つ成分など、危険なイメージが依然高い影響があり、特に化粧品の分野でも嫌われがちです。
しかし天然由来の成分がすべて肌によいものとは限らないのと同じように、石油由来の成分がすべて肌に悪いものとは限りません。
現在では精製技術の進歩とともに石油由来の成分も肌に刺激を与えるものは少ないこともまた事実なのです。
実際に嫌われ者のパラベンは防腐剤としては非常に優秀な成分で、年々配合濃度も格段に低くなっている傾向にあるため、安全性はどんどん高まってきているようです。
肌に直接つけるものだからこそ安心できるコスメを選ぶには、天然由来成分や石油由来成分を含め、自分に合った化粧品を見極めることが大切といえるでしょう。