歯の治療後にお勧めされる“PMTC”って何?
歯の治療終了後に、歯科医や歯科衛生士から「いかがですか?」とお勧めされるPMTC。
一体それは何と思った人も多いはずです。どんなことをするのか、どんなメリットが得られるのか、すごく気になりますよね。ぜひ特徴を知りたい…という方のために、PMTCについて詳しく解説していきます。
虫歯予防や歯周病の悪化を防いでくれる
PMTCとは、歯科で行っている歯のクリーニング方法の1つです。
日々のブラッシングでは落とし切れない汚れを除去することを目的としており、虫歯予防や歯周病予防に効果的とされています。また歯周病の悪化防止のために行われることもあります。
ブラッシングでは落とし切れない汚れには、以下のようなものが挙げられます。
- 歯石……歯にこびりついた石灰化プラークのこと
- ステイン…紅茶やコーヒー、お茶などの着色汚れのこと
- バイオフィルム……細菌膜のこと。排水溝のヌメリのようなものです。
これらが歯に付着したままだと、虫歯や歯周病を招くだけではありません。
歯が黄色く変色してしまいますから、うっかり人に見られた時に「不潔な人」と思われてしまいます。
PMTCは歯の健康維持だけでなく審美性アップのためにも、非常に重要なものなのです。
クリーニングは痛くありません
PMTCに用いられる道具には、ブラシ・カップ・チップなど色々な種類があります。
これらを上手く使い分けしながら、研磨剤で歯の表面を磨いたり、歯と歯の間や歯周ポケットを清掃したりしていきます。
仕上げにフッ素を塗布してクリーニング完了となりますが、塗付後30分間は飲食してはいけない決まりになっていますから、きちんと守るようにしましょう。
※フッ素には、虫歯菌の活動を抑え歯の再石灰化を促す効果があります。
クリーニングに痛みが伴うことはありません。研磨時に器具の回転による振動が伝わってくる程度です。
人によってはその振動が心地良いと感じることもあるようです。
自由診療で受けると3,000円~6,000円かかる!
気になるPMTCの費用ですが、歯周病治療の範囲内であれば健康保険が適用されます。
だいたい2000円くらいが相場ですが、歯科によって差がありますから事前によく確認しましょう。
また必ずしも保険適用になるとは限りません。
治療後のメンテナンス目的で行う場合は、自由診療の扱いとなることがほとんどです。
その場合は3,000円~6,000円と高額になります。
できるだけ安く済ませたいのであれば、部分的クリーニングを申し出ると良いでしょう。
歯が重なり合っていて汚れがたまりやすい箇所や、歯茎の炎症がひどい箇所のみに限定するのです。
全ての歯をクリーニングするより遥かに安いですから、ぜひ覚えておいてください。
またPMTCを受ける頻度は、3ヶ月~半年に1度が理想的とされています。
そんなに通わないとダメなの?と思うかもしれませんが、いくら毎日丁寧にブラッシングしても、これくらい経過すると自然に歯石などの汚れが付着してしまうものなのです。
歯の健康を守るためにも、定期的なクリーニングで抜かりなくケアを行いましょう。