読書は6分でできるストレス解消法
英国サセックス大学の研究チームによる実験では、心拍数の低下や筋肉の緊張緩和からストレスの軽減度合いを計測したところ、『読書』を行う事でストレスの68%が軽減している事が分かりました。
参考リンク:TELEGRAPH.CO.UK-「Reading ‘can help reduce stress’」
この実験では「読書」「音楽鑑賞」「コーヒー」「ゲーム」「さんぽ」の5項目が、どの程度ストレスを解消するかの実験を行っています。
その結果は次の通り
- 読書 → 68%
- 音楽鑑賞 → 61%
- コーヒー → 55%
- ゲーム → 21%
- さんぽ → 42%
昔から、ストレス解消としてよく行われている方法の中では、読書が最も効果がある事が実証されました。
しかも、静かな場所で読書をした場合、たった6分で60%以上のストレスを軽減することが分かっています。
読書で効率的にストレスを解消する方法
同じくイギリスのオックスフォード大学・ジョン・スタイン名誉教授が、「物語を理解し、登場人物に共感する。この一連の作業を脳内で行う事が重要」と述べています。
つまり、読書によるストレス軽減を狙ううえで重要なのが、『どれだけ本に没頭するか』。
そこで、効率よく読書に没頭する方法を紹介します。
1.興味のあるジャンルなら何でもいい
大切なのは、没頭し現実を忘れる事。
どんなに売れている本でも、書店員がおすすめする本でも興味が無ければ飽きてしまいます。
興味を持ち没頭できるのなら、恋愛物、ミステリー、ライトノベル、ノンフィクション、落語でも構いません。
2.1冊の本を何度読んでも構わない
本当に好きな本であれば、1冊を繰り返して読むのもいいでしょう。
読書中に周りの雑音が気になりだしたら、本の変え時です。
3.本を『作者』で選ぶ
好きな本があれば、その作者の過去の作品を読んでみましょう。
文体やリズムが分かっているので、初めての本でも簡単に没頭できます。
4.内容が難しい、もしくは横文字が多い本は避ける
難解な本は、理解する事に意識が取られ没頭できません。
また没頭できてもすぐに疲れて集中が切れます。
5.横文字が多すぎる本も避けた方が無難。
「マニフェスト」や「イノベーション」はよく聞きますが、直観では理解しにくいです。
「エクスカーション」「デスティネーションキャンペーン」「マーケットイン型商品」「ビル・エネルギーマネジメントシステム」とか、この1行だけで読む気が失せるでしょう。
6.集中できる場所を選ぶ
おすすめは自室。あるいは電車も集中しやすい環境です。
電車の中には、脳を刺激しない雑音(ホワイトノイズ)が充満しており、耳からの情報を遮断してくれます。
おかげで、目の前の本に集中する事が簡単。カフェでも同じことが言えます。
ただし、バスは乗り物酔いしやすいので注意が必要でしょう。
他には浴室で半身浴をしながら読む人も多いようです。
1人きりの空間で、リラックスしながら読書ができるのが人気の秘密。
しかし湯船に本を落としたり、蒸気でヨレヨレにもなるので、持ち込むなら文庫本がおすすめです。
7.電子書籍よりも、紙の本で読書
イチロー選手がバターボックスで行う一連のポーズを「ルーティーン」と言います。
これば、スポーツ選手が「意識を集中する」時に行う心理学にのっとった行動。
実は読書の「本をめくる」という動作が、このルーティーンにあてはまります。
ビジネスなど実用書では、軽くかさばらない電子書籍が使いやすいでしょう。
しかし、「ストレス解消のための読書」と考えた時、「今、読書している」というポーズを行っている、紙の方がより没頭しやすいと言えます。
読書が続かない時は、別に『没頭』できる事を探す
もともと読書が苦手な人に『読書でストレスを解消しましょう』というのには限界があります。
また、人にはどうしても気分が乗らない時もあるでしょう。
読書によるストレス解消で重要なのは『その世界に浸る事』。
実際、「音楽鑑賞」や「1杯のコーヒー」でも、多くの疲労軽減効果が認められます。
生活している限り、ストレスは無くなりません。
自分だけの『没頭できる何か』を見つけて、上手にストレスと付き合っていきましょう。