資格を持っていなくても、業務に従事できる
中小企業診断士は、中小企業支援法という法律に基づき、経済産業大臣に認定登録された者のことです。経済や企業経営が不安定な現代において非常にニーズが高く、常に「転職活動を有利に進める為やビジネススキルアップの為に取りたい資格ランキング」の上位をキープしています。
中小企業診断士は、あちこちから引っ張りだこの人気職業というわけですね。
しかし資格の取得は、この業務に従事するための必須条件というわけではありません。
業務独占資格・名称独占資格・必置資格のいずれにも該当しませんので、企業コンサルティングを行う十分な能力を有していれば誰でも中小企業診断士として活動することが許されています。
実力証明のためにも取得するのがベスト
中小企業の経営診断とアドバイスが、中小企業診断士として行うべき仕事です。
「企業の更なる発展のための手助けをする」と言い換えることもできます。
戦略家としてクライアントの期待に応えなければならないという重要な使命を負っているわけですから、専門的かつ広範囲の知識や能力を備えていなければなりません。その実力証明となるのが、中小企業診断士の資格なのです。
そんな肩書きがなくても活躍できる自信がある。こんな方はおそらく稀でしょう。
必須ではないにしろ、持っていた方が、圧倒的に信頼度が高いことは目に見えています。
転職活動においても重要なアピールポイントになりますので、やはり取得しておくのがベストです。
まずは国家試験に合格し、次のステップへ
まずは経産省が実施する国家試験を受験・合格することが、資格取得への第一ステップです。
試験は性別年齢などを問わず誰でも受けることが可能であり、試験は第1次試験と、筆記と口述から成る第2次試験の2部構成となっています。
試験合格までの流れは以下の通りです。
- 第1次試験
- 第2次試験(筆記テスト);第1次試験に合格後
- 第2次試験(口述テスト);第2次試験(筆記テスト)に合格後
試験合格を達成したらそれで終わりではありません。
合格後3年以内に実務補習を受けるか、実際の業務に従事する必要があります(いずれも15日以上)。
いずれかの条件を満たすことで、経済産業大臣の認定登録および中小企業診断士の資格取得が叶います。
※試験実施の日程など詳細については、経済産業省のホームページなどを確認してください。
合格率は5%前後、独学では厳しい?
合格率5%前後というデータもあることから、中小企業診断士への道は決して容易ではありません。
試験の問題レベルは中程度という声もありますが、試験範囲が広く求められる知識量が膨大なため、そういった意味では難易度が高いと言えるでしょう。
独学で合格した方もいないわけではありませんが、効果的に学習を進め確実に実力を身につけるには、やはり講座や専門学校を利用した方が手っ取り早いです。例に挙げるならば、ユーキャンや大原が代表的ですね。
金銭的事情やスケジュール事情は人それぞれですから、自分に合った方法を探しましょう。
公認会計士や税理士もあると、更に収入UP
年収の平均額は、800万~1,000万円と高額です。なかには1,000万円以上という方もいますが、中小企業診断士だけでなく、公認会計士や税理士の資格も持っている場合が多いです。もし周囲が羨むほどの高収入者になりたければ、全ての資格取得を目指すのもよいでしょう。
いくら稼ぐことができるかは結局個人の能力次第…と言ってしまえばそれまでですが、決して知っておいて損はないポイントだと思います。