植物を、育ててみたいと思ったことはありますか?
園芸を始めよう。そう思ったとき、まず気をつけたいのが植物の種類選び。植物には、大まかに分けて二通りのタイプがあります。
「放っておいても、ガンガン育つタイプ」
「召使のように世話をしないと育たないタイプ」
このチョイスを間違うと、上手に育てることができず、買ってきては枯らすスパイラルに陥ることに。そして、そのうち「きっとわたしには、植物を育てる才能がないんだ・・・」と心が折れて、ダメになってしまうのです。
なんて、偉そうに言っているわたしも実は、れっきとした園芸ビギナー。植物を育てるのは大好きですが、まぁ、枯らします。「え?それを枯らしたの?」っていわれるような、頑丈な植物さえも、枯らした経験があります。
「植物は、育ちたいように育てないと枯れる」という説があります。まるで意思でもあるかのように、環境が気に入らないと枯れてしまうという一方で、持ち主の邪気を吸って枯れていくという説もあります。どちらにしろ、ちょっと人間味がある話ですよね。ぜひ枯れてしまった植物には、捨てる前に「有難う、ごめんね」と声をかけてあげてくださいね。
ハーブの達人・アン先生から初心者のあなたへアドバイス
さて、今回ご紹介するのはハーブのローズマリー。最近だとマンションや、ショッピングモールのエントランスなどで見かけることが増えました。
「初心者がハーブなんて育てて大丈夫?」そんな不安を持たれる方も多いと思います。そこで、今回は茅ヶ崎にあるハーブ教室「茅ヶ崎でリトリート サロンドアン」のアン先生に初心者でも楽しく始められるハーブワンポイントアドバイスをいただきながら、皆さんと楽しくハーブにチャレンジしたいと思います。
「ハーブ初心者に、ローズマリーはお薦めです。強くて育てやすいの。それでも、やっぱり枯らしちゃう人もいます。 でも、それも経験。どうしてそうなったのかな、って次に活かすことが大切。これからの季節は苗木も手に入りやすくなるし、植物も育ちやすい。はじめるにはいい時期ですね」
アン先生から、そのようなアドバイスをいただきました。このお話にある「それでも枯らす人」は、まさにわたし。アン先生のスクールで頂いた苗木を、がっつり枯らしました・・・。
アン先生にそれをご報告すると、「でも、枝を切って水に入れておいたでしょう? なら、根が出たら水栽培のものから、また育てられますよ」というお言葉をいただきました。このように、ハーブビギナーは失敗してもリトライできるよう、幾つかの方法に分けて始めてみましょう。その意味でも、挿し木がしやすいローズマリーはお薦め。
実際に、ローズマリーを育ててみよう
それでは、実際にどのように育てていくか、ご紹介しましょう。
まずローズマリーの苗を購入します。苗木にもタイプがいろいろあり、「立木」と言われるタイプのものは、上にのびます。他に床を這うように伸びていくタイプがあり、このタイプが主にマンションなどのエントランスで見られるものです。
反対に立木タイプのものは、よく公園などで見かけます。今回はこの立木タイプのもので、挿し木などで増やす方法含めて育て方をお伝えしましょう。
ローズマリーの苗って、どんな感じ?
苗木は、鉢植えのものとポットで売っているものがあります。鉢のもので、800円~1500円程度と幅があり、ポットのものは400円くらいからあります。どちらでも、住宅事情に合った方で始められます。
次に、土。ローズマリーは、水はけのいい土などでなくても大丈夫。極端な言い方をすると「そこいら辺の土で育つ」くらい丈夫なのです。園芸用の土を使ってみましたが、それが理由で枯れてしまったこともあるくらい・・・。赤土など、あまり栄養分のない土の方が枯れにくいかもしれません。
ローズマリーを植えてみよう
苗木を買ってきたら、枝を少しだけ切って、水にさしておきましょう。これは、万が一枯れてしまったときに水に差した枝から根が出ると、それを土に植え替えて育てることができるようにするためです。
折角可愛がっていたのに枯れてしまったときのショック。はじめてさんなら、誰でもきっとポキンと心が折れてしまいますよね。そんなときのために、少しでも長く育てられるようにしておくのがお薦め。
水に挿した枝から根が出るまでは、平均2週間から3週間かかるので、こまめにお水を替えましょう。また、水に挿すときは水に浸かる部分の葉は取っておきましょう。そうしないと腐りやすくなって、せっかくの水栽培が台無しになってしまうことがあります。
取ったローズマリーの葉(緑の部分)は、100均のざる等にキッチンペーパーを敷いて、その上に広げて室内で乾燥させ乾燥ハーブとして料理やお茶に利用します。この乾燥ハーブを使ったレシピはまたご紹介しますね。
本当にムダのないローズマリー。ぜひ、ローズマリーで始めるハーブ生活にトライしてみませんか。
取材協力:
サロンドアン茅ヶ崎 山崎安佑美先生
http://salonann.com/