重曹で頑固な角質を取り除こう
角質層が除去しづらくなるのは、皮膚が乾燥することと古くなった角質細胞が新しい角質細胞の表面に残ったままになることが主な原因です。
古い角質細胞が残ったままだと皮膚はガチガチに固まって、触っただけでゴワゴワしているのが分かるほどです。
足の裏の角質が硬くなればなるほどお気に入りの靴も履きづらくなるし、肘の角質が取れないとガサガサしてみっともなくなってしまいます。
そこで、頑固にこびりついた角質を取り除くのに有効なのが重曹なのです。
料理だけじゃない重曹の万能性
重曹こと炭酸水素ナトリウムは、自然界にも鉱石として存在する天然の素材です。一般的には工業用や調理用のベーキングパウダーとして利用されていますが、最近はクリーンな家庭用洗剤として脚光を浴びています。
重曹は水に溶かすとアルカリ性を示すため、酸化した油汚れなどを中和して洗浄する効果があります。界面活性剤などの添加物を使わずに、アルカリ分解だけで洗浄できるため哺乳瓶などのデリケートな食器の洗浄に人気が高まっています。
また、重曹を溶かした水にクエン酸を加えると反応が起きて二酸化炭素が発生し、炭酸水になります。炭酸水は飲むだけでなく美容にも効果を発揮してくれます。
なぜ重曹が角質に効くのか?
このように、重曹には様々な効能がありますが頑固な角質の除去にも効果を発揮してくれます。
なぜ重曹が角質除去に効くのかというと、皮膚が弱酸性になっていることが理由になります。重曹は水に溶かすとアルカリ性を示しますが、アルカリ性と弱酸性であれば互いに中和しあうことになります。
この中和作用によって角質層の細胞の繋がりが分解され、頑固にこびりついた角質もあっさりと取れるようになるという仕組みです。
しかし、古い角質細胞だけでなく新しい角質細胞なども弱酸性なので重曹をつけっぱなしにしておくと皮膚が痛んでしまう恐れがあります。
角質除去に効く重曹ペーストの作り方
角質除去に重曹を使う時は、必ず水分を加えるようにします。入浴中、濡れた足に使うのであれば粉末状でも構いません。
重曹大さじ1に対して水小さじ1程度を少しずつ加えながら混ぜていき、なめらかなペースト状にしたものを使います。水の代わりにオリーブオイルを使えば保湿効果も得られます。
この重曹ペーストを足や肘などの角質が気になる部位に良く刷り込んだ後は少しおいてからしっかりと洗い流します。
重曹風呂で全身を綺麗に
重曹の主成分である炭酸水素カルシウムは、アルカリ性の天然温泉にも含まれている成分です。つまり、入浴剤として重曹を使えば家に居ながらにして温泉が楽しめるというわけです。
重曹を入れてアルカリ性にしたお湯は角質や皮脂汚れを落とす効果があり、美肌効果が期待できます。
お風呂に入れるときは、大さじ2~3杯程度を目安にしましょう。入れすぎるとアルカリ性が強くなってしまって人体に危険です。
重曹の入浴剤としての活用は、重曹とクエン酸を混ぜて整形した「バスボム」を使って行われることが多いものです。重曹とクエン酸を混ぜているので、バスボムをお湯の中に入れると発泡入浴剤のように泡を立てながら溶けていきます。
重曹+クエン酸だとアルカリ性は弱まってしまいますが、その代わり炭酸によるマッサージ作用と保温作用が期待できます。