日本人も大好きな三国志
蜀魏呉の英雄達が大陸狭しと駆け巡る姿は、日本史にはない浪漫が溢れていますよね。日本では、三国志演義という書を元にしているアニメや漫画が多い事から、蜀を中心として語られておりますが、最近では魏を中心に語られる漫画なども出版されるようになるなど、色々な角度から三国志が紹介される機会も増えてきました。
今回はそんな三国志に出てくる主だった場所を蜀寄り目線でご紹介していきます!
三国志はここから始まった!?
三国志の主人公ともいえる劉備が、関羽・張飛と義兄弟の契りを交わしたという「桃園の誓い」。当時の劉備の家の裏、桃の花が咲く公園でお酒と食べ物を持ち寄り、劉備が長兄、関羽が次兄、張飛が末弟で簡単に言うと「俺らは同じ日に生まれてないけど、死ぬ時は同じ日に一緒に死のう」と誓ったのです。 まさに三国志のスタートとも言える出来事です。
日本では桃園の誓いと呼ばれていますが、中国では桃園三結義と言われているようです。
場所は、現在の河北省涿州市の楼桑村。北京からバスで1時間強の道のりで、現地には桃園の誓いの様子を再現した像や桃園の誓いの石碑などもあり、三国志ファン垂涎の観光スポットになっています。
劉備と孔明出会いの場「古隆中」
劉備を影で支えた人物は数知れませんが、劉備に「劉禅(子供)がダメならあなたが国を治めてくれ」と言わせた人物と言えば、そう三顧の礼で迎い入れた、諸葛孔明が住んでいたという場所が古隆中です。曹操の元に向かう徐庶が「私の代わりに」と言って劉備に推薦したのが諸葛孔明。劉備は関羽、張飛を引き連れ孔明の屋敷(三顧堂)を三度訪れようやく軍師になってくれた、と言う出来事です。ここで劉備に「蜀を取って呉と同盟を結び魏に対抗しなさい」という天下三分の計を発案したと言われています。
劉備と孔明出会いの場所は、湖北省襄樊市の郊外で現在は観光地となっていますが、そこは、孔明がいかにも勉強しやすそうな静かなところなのです。静かな場所に相応しく交通も多少不便なのでご注意を。
劉備はやっぱりいい人だった?長坂の戦い
劉備の人の良さが顕著に表れた戦の一つです。劉備に付いて行きたい新野の住人が大勢いたこともあってか、劉備は全員ついてこい、と言ってしまったとか。まるで民族大移動です。大人数で行動するため、移動速度も遅くなり曹操の大軍に襲われるはめに。あげく、住人や部下は転々バラバラになってしまいます。その中で、単騎曹操軍に突入し大奮戦したのが趙雲。
劉備の奥さんたちを救出したり、劉備の子供阿斗を探し救い出したりしたのですが、奥さんは怪我をしていたこともあり、自分がいては足手まといになると自殺をしてしまいます。
阿斗を抱きかかえながら趙雲は無事劉備と合流し、しんがりを努めていた張飛が長坂橋で仁王立ちして曹操軍をくいとめ窮地を脱する事ができたというゆかりの地なのです。
このとき張飛は曹操に「100万の敵に匹敵する」と曹操にいわしめた。現代風にいうと一騎当千ですね。
場所は湖北省当陽市。長坂坡公園という観光スポットになっており阿斗を抱く趙雲像などがあります。
ここは絶対に外せない!赤壁の戦い
劉備、呉の連合軍が曹操率いる魏を策略、謀略によりコテンパンに叩きつぶしたとされる映画にもなった有名な戦の一つです。孔明が神の力で風をおこしたり、黄蓋が魏に偽って降伏したり、龐統が連環の計で曹操の船を鎖でつながせたりと、劉備にとってはすべてが上手くいった戦でし た。しかしながら、曹操の退却時に、関羽がかつて曹操に受けた恩を仇では返せない、と逃がしてしまったといわれており、劉備ファンにとっては苦虫を噛みしめる出来事に もなっています。たが、曹操の退却時に、関羽がかつて曹操に受けた恩を仇では返せない、と逃がしてしまったといわれており、劉備ファンにとっては苦虫を噛みしめる出来事にもなっています。
場所は湖北省赤壁市。 赤壁古戦場には周瑜像があり、川の絶壁に書かれた「赤壁」の文字は周瑜が書いたとも言われているのです。
そして孔明が風よ吹けと祈った「東南の風」を祈祷した拝風台もあります。こちらも交通の便はよくないのでご注意を。
三国志テーマパーク「三国城」
三国志は大好きだけど、中国は広いし隅々まで名所を訪れる時間がない、という方にはおススメのスポットです!テーマパークの名の通り、本物ではないですが入口が城門で中はコスプレショップや、蜀魏呉の英雄達の石像、映画で使用されるような砦や桃園の誓いで使用された桃の畑などがあります。また、体験コーナーでは、赤壁の戦いのように船に乗れたり、孔明の大発明品である、連弩や木牛流馬、そして八陣を意識した巨大迷路など、その内容は盛りだくさん。
時間によってはイベントも見れちゃったりするので是非おススメです。
場所は江蘇省無錫市、上海から新幹線で日帰りで行ける場所なのですが、施設がかなり広大なため、1日では回りきれない可能性が大です。ぜひ1泊2日の旅で隅々まで満喫することをおススメいたします。