「親知らず」を抜けた奥歯の代用にできる
ある意味、厄介者の「親知らず」を抜いて、虫歯などで抜歯した「奥歯」の移植に用いることがあります。
しかし、移植に使用できるのは「健康な親知らず」に限られ、移植可能な親しらずを保有している人も、移植治療を行っている歯科医院も少ないのが現状。
健康な親知らずとは?
- 欠損していない(親不知を抜歯するときに分割した歯は使用不可)
- 虫歯に感染していない
「親知らずの移植」「インプラント」かかる費用は?
親しらずの移植
- 保険が適用された場合、1万円前後(目安)/1本
- 保険適用外の場合は、4万円~25万円前後(目安)/1本(治療費にはクラウン料金が含まれる)
- 「親知らず」以外の歯を移植する場合は保険適用外
親知らずの移植は必ずしも保険が適用されるとは限りません。親知らずを抜歯した当日に移植するなど、さまざまな条件があるので、医師に相談しましょう。
インプラント
- 一定の条件をクリアした場合は保険が適用
(病気や事故の影響を受けた場合で、生まれつき顎骨の1/3以上が連続して失われている状態など) - 歯周病、老化等の治療でおこなわれるインプラントは保険適用外
(20万円前後~60万円前後(目安)/1本/検査費用、手術費用、アパットメント費用等含む)
自由診療のインプラントは各医療機関が医療費を決められるため、歯科医院によって費用に差があります。
「親しらず移植」「インプラント」寿命の違いは?
近年、損失した歯を代用する治療法として、インプラントが注目され普及してきました。
歯科医の技術も向上していますが、インプラントも上手くいかない場合は10年以内でダメになることも多く、「どちらが絶対に長く持つ」とは言い切れないのが現状です。
不安定な予後はインプラント、親不知移植に共通するデメリットです。
親知らず移植
20年程とインプラント以上に寿命をまっとうできる可能性もありますが、2~10年程度の可能性も捨てられません。
親知らずを移植した後、長持ちさせるための最低限の条件。
術後は固定する処置など、10週間程の治療が必要。
- 移植に適した健康な状態の親しらずを使用する
- 治療後のケアをしっかり行う
インプラント治療
主な保証期間が10年程度と永久的な効果は見込めません。
術後は3~10か月ほどの通院が必要。
歯周病や虫歯はインプラント治療、親知らず移植に関わらず、長持ちしない共通の原因です。
「親知らず移植」も「インプラント」も成功しない場合がある
親知らずの移植の失敗例
移植用の親不知の歯髄が広すぎる、形態が悪いなどの場合、また歯の根の部分を囲み歯に栄養分を届ける歯根膜が傷ついている(傷つけた)などの場合は、「思うように定着しない」「炎症が起きる」など、成功に至らないケースもある。
インプラントの失敗例
直接、骨に埋める人工歯根のフィクスチャーが抜けたり、骨が硬すぎる、柔かすぎるなど骨の状態によって固定がうまく行かないケースや、顎骨を土台となる人工歯根が突き抜け、神経に触れることで麻痺する例もある。