遺言書の効力は100%ではない!遺留分は家族が遺産を相続する権利|トピックスファロー

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2013年5月20日
遺言書の効力は100%ではない!遺留分は家族が遺産を相続する権利

遺産相続は常に全ての相続人が納得いく形でとんとん拍子に進むというわけではありません。時には相続分の多さ少なさで、時には不条理な遺言で骨肉の争いが引き起こされてしまうものです。最低限の相続分を確保する為の権利である遺留分とはどのようなものなのでしょうか?

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貰える分は貰いたい!相続の遺留分とは

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遺産相続は、推理小説やドラマのように巨万の富を誇る一族で起こるものではなく、中流階級の一般家庭で起こりやすいというのが現実です。

「金持ちケンカせず」というように、ある一定以上の財産があれば相続人それぞれに納得のいく相続分を渡す事が出来るけれど、中途半端に相続する財産があると相続人それぞれが自分の総取りを目論んでしまう傾向があるのです。このような場合に役立つ仕組みが遺留分なのです。

相続人が本来相続できる分を貰える遺留分

万が一、誰か一人の遺産総取りが成功したとしても相続資格がある以上は相続分を請求する事が出来ます。この「本来貰える相続分」の事を遺留分と言います。

遺産相続では、全ての相続人が納得できる形で分割相続が行われるとは限りません。例えば「被相続人が生前に遺言書を残していて、相続人以外の人物が遺産の全てを相続すると指名されているケース」や、「遺産相続の開始を他の相続人に知らせず、独り占めするケース」と言うように不当・不平等・不条理な形で行われる相続もあります。

このような相続が行われた場合に行使できる権利が遺留分なのです。

遺留分の資格は?

相続の際に遺留分を主張できるのは、故人となった被相続人の配偶者、および子供・孫とその世襲者、親・祖父母の直系尊属と定められています。
遺産相続権では、被相続人が独身者で子供が居なかった場合は親と兄弟・姉妹に相続権が発生しますが、遺留分の請求権は親にしか発生しません。

遺産を確保するための遺留分減殺請求

遺留分の請求は相続者に与えられた権利ですが、故人の意志として遺された遺言状は「相続人一人だけに全財産を相続させる」「施設に全額寄付する」と言ったように遺留分の配慮がなされていない事は多々あるものです。
そういった場合、遺留分の権利を持っている相続人は「遺留分減殺請求」を行って遺留分の確保を請求する事が出来ます。

遺留分減殺請求で請求できる遺留分は、民法1038条で「直系尊属は遺産総額の3分の1」「それ以外の相続人は遺産総額の2分の1」までとなっています。
この遺産総額は、不動産など全ての遺産を金銭に換算した上でそこから負債額を差し引いて計算されたものとなります。そして遺留分減殺請求で確保された遺留分は法定相続分に従って相続人に分配されます。

例えば遺産総額が1億円あった場合、親・祖父母は3333万円まで、配偶者・子供は5000万円までを遺留分として請求できます。このケースで両親が遺留分を請求した場合はそれぞれの相続額は最大1666万円、配偶者と子供2人の場合は配偶者が2500万円で子供が1250万円となります。

遺留分減殺請求のリミット

相続手続きに期限が切られているように、遺留分減殺請求にも限界があります。遺留分減殺請求は「相続の開始および遺留分を侵害する贈与・遺贈があることを知ってから1年」もしくは「相続開始の事実を知らなくても相続開始から10年」を過ぎると遺留分減殺請求が行えなくなります

ただし、期間中に一度でも遺留分減殺請求を行っていれば時効に関係なく請求手続きは続行出来ます。

著者:天地佑樹

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